フラグを許すな、アレは不運を呼ぶ
ブクマ20いきました……
応援してくださる皆さんのおかげで私は頑張れます、ありがとうございます!
そうこうしてるうちに戦闘が終わった。どうやら無傷のようだ。なるほど、Dランクならオークは無傷で倒せると……でも1人だとどうなんだろうなぁ。傷を負うのがたぶん普通。でも私傷負いたくないなぁ……
新たなる研究テーマ「傷を負ってる風メイクはどうやればいいか」を考えようとして……アホ毛が揺れてる事に気づいた。なんだこれ。
ただ一つわかるのは……アホ毛が揺れるほど浮いてるってこと。つまり危機はまだ去っていない。
……まぁでも無視して帰ればいいかな。撤収し始めようとしたところで彼らの会話が聞こえてきた。
「はは……まさか無傷とはな。これならオークが何体来てもいける気がするな!」
「えぇ、今なら楽勝よ」
「……我々も成長しているのだろう」
それは、見事なフラグだった。
その言葉を待ってたと言わんばかりに10体くらいのオークが追加で現れた。嫌なおかわりだなぁ……
そして登場とともに気を抜いていたであろう鎧さんを吹っ飛ばした。《硬化》がなければあんなものなんだろうか。……あ、気絶してる。
「ヒッ……」
「……無理だな」
……前言撤回RTAかな?私の不幸が伝播した可能性がなきにしもあらずだけど、これはフラグ立てた方が悪い……はず。
ともかく、鎧さんは伸びてるし、禿頭さんは冷や汗ダラダラだ。蛇使いさんは……チビってる。彼女の事を思って見なかったことにした。
でも困ったな……これじゃどうすればいいんだろう?私だけで勝てるわけないし……
……1体とかならいけるかな。それ倒して怯ませて逃げる?違う、鎧のやつを起こさせればいいんだ。問題は私にそれを伝えるだけのコミュ力がないことである。やっぱやめ。
仕方がないので私は《叡知》を発動させて思考加速、そして魔力によって10倍に感じられる時間の中でも動けるようにする。
私がなんで以前ゴブリン戦でスッと行ってザシュッだけで終わらせた理由が気になってる人はいると思うけど、その解説でもちょっとしようかな……え、誰に向けて?まぁいいや。
まずシンプルにスペック10倍なので7歳児でも超速いし力もある。魔力様々。
そして何よりも《叡知》の優秀さ故である。
思考加速状態で「1発で仕留められないと反撃くらうかも……嫌だなぁ痛いの……」って思ってたら《叡知》さんは勝手に反応した。
その直後、私には何故かゴブリンの弱点がわかった。そこを突けば1発だと何故か確信できる弱点が。
私は《叡知》さんのこの力を《弱点看破》ととりあえず名付けたけど……まぁとにかくそによってどうすれば倒せるかははっきりわかったのである。
今も既にオーク達の弱点は視界に表示されている。ヒットアンドアウェイ?の戦法でとりあえず1体ずつやっていこう。
まず近い1体に急速に接近して弱点を突く。その後刺した短剣を抜いて即離脱。
……うん、いけそうだ。でもこんなこと思ってるとそれがフラグになって嫌な事になるんでしょ?嫌だなぁ……
勝ったつもりでいたであろうオーク達だけど、私に対して警戒し始めた。そりゃそうだ。たぶん私より頭いいよ?オーク。私ならたぶん「え……え……」とかになってとりあえず《叡知》に頼る。
……これもうどっちがおまけかわかんないなぁ。てかたぶんおまけは私だ。《叡知》に私は逆立ちしても勝てない。惨敗だ。能力以下ですみません。
しかし同じ事をすればいいだけか……というわけでそれを繰り返す。
2回、3回、4回……7回目までは上手くいった。もしかしたらオークの知能……低い?警戒してるだけで対応できてない?
と思った矢先に残った3体でフォーメーション的なのを組んだ。仲良しさんかぁ……私オークよりコミュ力低かったのかぁ……ヘコむ。
ただなんとなく“見えて”いた隙が小さくなって攻めづらい事には違いない。どうしよっかな……
攻撃を貰う前提でいけば、たぶん余裕?いやイキるのはよくない、私が99%いけると思ってるって事は世間では50%もいかないってことでしょ……うーん微妙。一気に自信なくなった。
てかそうでなくても攻撃なんて受けたくないし……あ。
私はオークの棍棒を拾い上げて全力で投擲。……なんか頭吹っ飛んでるんだけど、なにこれこんな威力普通出なくない?怯ませる目的だよ?
まぁとりあえずその隙にまたヒットアンドアウェイ!追加で1体を仕留めた。ついでに2体目も小ダメージとかなら……と期待したけど躱された。動きが違う?
《叡知》の検索機能で調べる。……スピードオーク。いわゆる上位種かぁ……にしてもまんまだなぁ……でもとりあえずそれが回避に関係してるっぽい?
しかし脳筋なのは変わらないっぽい。無謀にも攻めて……いや、私がそれくらいの雑魚に見えるって事ですよね。はい。確かに人として下位である自覚はあるけど魔物にも舐められるほどだったか……
でも意識すると他のやつより動きがちょっと速い、気がする?……ほぼ止まってるからわかんないな。《叡知》が有能すぎて怖い。私は無能なのに強そうに見えるじゃん……
しかし大ぶりなので隙が見える。そこを突いて結局私はオーク10にも特に苦戦することなく勝ってしまった。
「うそ……」
「……強すぎるな。」
「え゛……」
……『紅の四剣』の皆さんが見てることを忘れて。やらかしたぁ……私はやっぱ駄目な子です……




