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歴史作品

ボタンを押せ、押すんだ!


私は新興宗教の教祖をしている。


破局の時に備えて(私がトランス状態で唱えた予言を信じて)人里離れた山奥の廃集落を買い取り、太陽光発電や風力発電等の設備を整え自給自足で私と数百人の信者が恒久的に暮せる村に住む。


1945年7月16日アメリカのニューメキシコ州ソコロ南東48キロの地点で、人類最初の核実験が行われた。


その実験結果を元に造られた核兵器を2個アメリカは日本に投下。


実戦に投入された核兵器の威力を見て、大国と言われる国々は次々と核兵器の開発と実験を行い核兵器で武装し対立する国々と睨み合い、自国に喧嘩を仕掛けたら核兵器を投入するぞと恫喝しあう。


冷戦の幕開けである。


20世紀の末には核実験を自国内で行った幾つかの開発途上国が核武装国の仲間入りした。


21世紀に入ると自国の後ろ楯で友好国の恫喝のやり方を真似して、貧乏独裁国の独裁者が核兵器の実験を行い核武装して対立する周辺国を恫喝。


核武装する国が増えても、人類滅亡の最初の一歩を踏み出すのは何処の国も嫌らしくギリギリのところで踏み留まっている。


だがそれでは困るのだ。


信者の中から私の予言が間違っていたと言う者が現れたから。


だから私は軍事力が自国より小さい国に喧嘩を吹っ掛けたのに窮鼠猫を噛む的に反撃され、それに腹を立てて核兵器を投下するぞと恫喝を始めた大統領に手紙を書いた。


『核兵器のボタンをサッサと押せ、押すんだ!』と。









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― 新着の感想 ―
[良い点] 秋の公式企画から拝読させていただきました。 たちの悪い宗教家にとって終末論は最大の武器ですからね。 リアリティのあるお話です。
[良い点] 漠然とした不安を形にされたようでゾクリとしました。 この小説が預言になったらホラーですね。
[良い点]  昨日でしたか。  ネットのニュース記事で、チェチェンの首相が、ロシアに対して小型でもいい、ウクライナに対し核を使うべきだと主張していましたね。  恐い時代となりました。  残念です。
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