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32話



最近投稿が遅すぎですね。

申し訳ありません。

今回は会話メインの説明回みたいになっている……いつものことだが反省(>人<;)






 補佐官が手にしている本はかなり古い史料のようだ。


「どう? 貴女達の方はそれらしい史料は見つかった?」


「いや〜、お恥ずかしながら……」


「近年では聞いた事がなさそうだったので、50年前くらいからの古い史料から探してたんですけど、こっちはなかったですね」


「だったら、これが1番古いものかもしれないわね」


 そう言って補佐官が開いたページには魔物の挿絵が載っていた。

 球体に大きな一つ眼があり、触手らしきものがウネウネとたくさん付いている。目撃された時の状況が説明文として書かれているようだ。


「なんだか愛嬌がありそうな可愛らしい魔物ですね」


「ちょっとぉ、あんた大丈夫? こんなゲテモノが可愛いって。そんな趣味があったなんて思わなかったわ。補佐官、繭の大きさって巨人と同じくらいの大きさでしたよね? それが孵化したとなると、これって5メートル位になりますよね? そんなのが可愛いなんて思える?」


 カレナの言う事もごもっともだ。


「そういえばそうだっけ。この挿絵見たら手のひらサイズで可愛いなって思ったんだもんっ」


 カレナが手のひらと挿絵を交互に見ている。


「確かに……ちっちゃければなんか可愛く思えなくも……って、ちがーうっ」


 そんな目くじら立てなくてもいいじゃない。この挿絵がなんか可愛く描かれているのが悪いんだわ。


「なによ〜機嫌悪いわね? あの日? はじまっちゃった?」


「ぶつわよ」


「仲良いわね貴女達は。そんなことよりこっちの方が大事でしょ」


 補佐官は説明文の箇所をトントンと指差している。

 目撃された時の報告書がそのまま書かれているようだ。




” 42D96番の地下洞窟にて探索開始より1ヶ月余りを費やすが、未だ底は知れず。地図上での最短距離から算出するに8日程の場所に隠蔽魔法を施された箇所を発見する。術式から悪魔族が関係しているものと推測し専門部隊を要請した。派遣要請から到着するまでの20日間の間に周辺探索と術式の解読を試みる。当該箇所はそれなりに広いエリアになっているようだ。外周壁は通常の岩壁だが、内部には全体に結界が張られている。厚さは10メートル程であったが通常の魔法探知は岩壁で遮断されていた。岩壁自体が魔法を吸収拡散しているようだ。この区画の岩壁だけが特殊なようである。これも悪魔族によるものなのか、技術力の高さだけは賞賛に値する。専門部隊も到着し準備が整ったので隠蔽魔法の解除を試みた。天井付近5メートル程の高さと幅5メートルのかなり大きな扉が現れる。金属質の材質のようだが不明だ。扉は調べてみると両開きの折り戸の様であるが、真ん中付近の高さに窪みがある為、簡単には開く事が出来なかった。試行錯誤の末、人一人通れるだけの隙間は開くことが出来た。重さも尋常ではなく、この区画に何があるのか恐怖心と共に興味も湧いてくる。開いた扉の先は入口から闇となっていた。光源が入口から奥は遮断されており、中の様子が見えない。魔力反応がある事はわかるが内部全般か入口だけなのか。使い魔の感覚を共有し侵入させる。入口の闇はカーテンみたいな薄さのものであったが、通過の際に魔力が分散するような感覚があったが使い魔との繋がりは切れなかったようだ。内部は薄暗いが壁や床自体が仄かに発光している。がらんどうの空間のようであるが奥までは確認出来ない。周囲には大小様々ないくつもの埃の山があったり、精巧な動物や虫の石像が瓦礫となって転がっていた。奥へ進むとかなりの大きさの球体らしきものが浮いている。更に近づいてみると球体から紐状のものが蠢いている。その一つが光った瞬間に使い魔との繋がりが切れてしまった。何かしらの攻撃を受けて使い魔が死んでしまったのだろう。初見の魔物に使い魔で観察したり戦闘能力を調べたりするのは常套手段である。現在の隊で使い魔を使役している者はあと9名。予備の小動物はあと15匹ほどである。あの球体の戦闘能力を測るには不十分であった。迂闊に部隊を投入していたら痛手は免れなかったであろう。いくつかの判明していることを記す。球体は大きな一つ眼だけを持ち、手足はなく浮遊している魔物である。体表と思われるところから多数の触手が生えており、各々の触手には先端に目があり、そこから可視光線を放出して攻撃手段としているようだ。光線にはいくつかの種類があり、かすかな色の違いで効果が変わる。確認した効果は、熱線、麻痺、石化、分解である。攻撃対象は最大で3体までと思われる。近くにいる対象を標的としているようだ。本体には魔力障壁と思われる防御手段も確認した。使い魔やゴーレムに多方面から攻撃させ遠視の術で戦闘行動の観察を行っていた際、2メートル半径内に踏み込むと使い魔との繋がりを阻害させられたり、遠視を打ち消されたりした。目視による標的の識別のみで魔力感知は持っていないようだ。体表面の触手は下部にまで及んでおり死角はほぼ存在しないであろう。現時点での討伐はリスクが高いと判断し、入口を封印し再度隠蔽処理を施す事とする。

 追録:「GJAKT364」へ案件移行 ”




「長いわっ!!」


 私の率直な感想に、クスッと笑ったカレナが、


「でも、簡潔な特徴だけが書かれた物より雰囲気は分かりやすかったんじゃない?」


「そう言われるとそうなんだけど……なんて言うの? これって報告書の書き方じゃないよね? 物語を読ませるような書き方じゃん」


 補佐官が意外そうな表情をし、


「あら? ミーヤにダメ出しされちゃってるわね」


「ひっど〜い、補佐官っ。私も勉強してるんですから、これくらいわかりますよ」


「そうね。貴女達の報告書の添削をしてるのは私ですものね。二人とも良くなってるわよ」


 ムッフー♪ 日々の努力の賜物よ♪


「そういえば、補佐官? この冒頭の数字と追録のとこの数字って何ですか? 冒頭のは場所を示してるんだろうなってのはわかるんですが、追録のは暗号ですか?」


 補佐官は私達を見た後、目を瞑りなにか考える素振りを見せた。

 

 私も少し考えてみる。

 初めての事柄など知識がないのだから聞いた方が早いに決まっている。

 しか〜しっ、一を聞いて十を知るのが出来る女と言うもの! そのために考える事は大事なのである。

 ……とはいうものの、街の区画分けに使われている記号に似ているのだが、地理に関しての区画分けは聞いた事がない。まして追録の表記はさっぱりだ。


 G(頑張って)

 J(邪魔な)

 A(悪魔を)

 K(今度は)

 T(倒す)


 なんちゃって。バカな事考えてるうちに補佐官が答えを教えてくれた。


「まあいいわ。遅かれ早かれ資料に目を通していれば、その内見かけるだろう数字の羅列だしね。この冒頭の数字はギルド管理の区画番号ね。地域によって区切られているから何処の区画番号かはわからないわね。この史料が300年前くらいの物だし、この隠蔽された箇所の危険度が無くなっていればすでに公開されているかもしれないけど。

 未踏破のダンジョンや洞穴等をギルドの管理下に置いて、専門の調査隊が確認する時に使用されるものよ。冒険者や村等から不明な場所が発見された際には、ギルドの管理にして一時封鎖処置を施し危険度の調査をするわ。

 まあ、冒険者は独自の判断で調査するから手に負えない時に事後報告してくるのがほとんどね。小規模ならば冒険者に調査依頼をだすし、出現する魔物の危険度が高い場所や内部が広い洞穴とか、遺跡やダンジョンはギルドの専門家に調査させるわ。

 最近は新たに発生したダンジョンの調査の時しか使用されてないかしらね」


「この史料ってそんな古いものだったんですか。見た目にも古臭いなと思ってたんですよね」


「そんなことより補佐官っ!? 新たに発生したダンジョンってどう言う事ですか? 発見されたとかのニュアンスじゃないですよね?」


 私の他愛のない感想に対して、カレナが勢いよく補佐官に質問を投げつける。自然と聞き流してしまっていたが確かに変だ。

 補佐官は、『あっ』って表情をして、ため息ひとつ。


「一部の上位ランクの冒険者は知ってるけど、混乱を避ける為に秘匿事項としておいてね。ダンジョンは魔物の一種と仮定されているの。生態に関しては不明。ただ、生きていて成長するって事は確認されているわ」


「ダンジョンが成長するって、じゃあ各地のダンジョンは日々拡がってるとかするんですか?」


 私の反応に何故だか補佐官はクスッと笑っていた。

 えっ? 私なにかおかしな事言ったかな? 釈然としない表情でムスッと補佐官を睨んでみた。


「そんな顔しないの。ミーヤらしい答えでちょっと微笑ましかっただけだから。確かに成長って聞くと大きくなるイメージがあるわよね。間違ってはいないんだけど。探索済みの階層に未踏破エリアが出来ていたり、新たな階層が現れたりもあるわね。それと環境の変化とかも含まれるわ。これらは数年の周期で起こっているわね。それに、ダンジョンの魔物はどこから現れるのか不思議じゃない? 侵入経路が不明であり、いくら倒してもいなくならないし人目がなくなるといつの間にか死体も戦闘の痕跡さえも消える。そして下層に行くほど強力になっていく魔物。確認された訳ではないけれども『生み出され、処理されている』と仮説が立てられているわ。他にもダンジョン特有の現象があるわね」


 ダンジョンについてそこまで気にした事はなかったな。ただの魔物が現れる危険な場所って認識しかなかった。世の中には不思議なことがあるものだ。日常に何気なく感じていることでも、ふと考察してみると不可思議な現象を発見することもあるかもしれない。しかし、自身に不利益でも生じない限りは一般的に気にしないものかもしれないな…………知らんけど。


 無関心って良くないね。思考を止めてはいけないのだ。惰性で生きてると早く老けそうだ。

 

 おっと、思考がズレてしまった。




長くなりそうなのでかなり中途半端に切っています。

早めに続きを書きたいのですが、7月に昇任試験があるのでちょっと試験勉強を頑張りたいと思います。

このご時世、金がかかりすぎになってるやん。給料あげるために頑張らないと……仕事の負担は増えんといてくれ〜〜



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