28話
お待たせしました。
ガールズトークですwww
「ホント恥ずかしいったらないわぁ。あなた達がもう少し大人になりなさいよ」
「そうねぇ、2人とも我が強いからお相手は大変でしょうけどねぇ」
カレナとレムさんはそう言って呆れ顔だ。
「カレナは今リア充だもんね。余裕ある人は言うことが違うわ」
「そうよっ! カレナって大人しそうな男ばかり捕まえて手玉に取ってるじゃない」
レティシアさんや、それは言い過ぎでは?
「そんなことないわよ? ちゃんと自立できてる男選んでるんもん。私にゾッコンになってるだけだし〜」
腹立つ〜何その余裕。
「カラダか? そのやらしい身体で男を虜にしてるのかっ?」
むんずとカレナの胸を揉みしだく。
「ちょっと、こんなところでやめなさいよっ! 節操なしのあんたに言われたくないわよ」
「ちょっとぉ……どういう意味よ? 何が節操なしなのよ?」
「あんたいつもタイプの違うのを取っ替え引っ替えじゃない。あんたを隙あらば狙ってるの、どんなけ居るかわかってないんだからっ!」
えっ? どう言うこと? キョトンとし、頭の上に?マークが出ているだろう私にため息を吐きながら、
「ミーヤってば本当に自覚ないんだから。あんたってば軽い女に見られてるってことっ!」
なんですとっ……衝撃の事実に魂が抜けちゃいそうになりましたわ。
「そうねぇ、うちの冒険者にもそんな目で見てるヤツいるわねぇ。特に女性経験の少なそうなヤツらかしらぁ。歳上の人達にしばかれてるから手出ししてこないけどねぇ」
またしても衝撃の事実っ! 思い起こせば年配の人達からずいぶん揶揄われてたりしたような……若い連中は一線引いてる節があったな。椅子の背にもたれかけグテッとし、魂が抜けた。そうか、時たまカレナがジト目で呆れてたのはそう言うことか。
しか〜しっ、そんなことでは私負けませんわよっと、ガバッと起き上がり、
「別に節操ないわけじゃないんだからね。私はちゃんとその人の事を見極めてるの。タイプが違うのをって言うけど、私にない価値観や今までにない感性の人に惹かれるのは仕方ないじゃない。同じような男とばかり付き合っても私が成長する為の糧にはならないわ。いい女になって理想の男を捕まえるか、育てる為の経験という糧になってもらうかよっ!」
言い切ってやった! どうだ、ちゃんと将来設計考えてるんだぞ……ドヤ顔の私に向かって呆れた顔のカレナとレムさん。レティシアは呆気に取られた顔してる。
「その考えはしっかりしてると思うのねぇ。でもぉ……ミーヤちゃんの場合、お相手があんまりいい人じゃないでしょー? お世辞にも誠実って人じゃなかったでしょ〜?」
レムさんの言葉が痛い……思い起こせば、遊び感覚でしか男を見てなかった気がする。
ふたたび背もたれのお世話になり、
「ふっ……若さ故の過ちってやつね……」
魂抜けた。
「何馬鹿なこと言ってるの。ちゃんと反省しなさいよ」
「そうはおっしゃいますけど、私の持論悪くないでしょ? たまたま、そうっ! たまたま私の周りに今まで誠実に値する人がいなかっただけなのよ〜」
「それは違うと思うなぁ。ミーヤちゃんが男を軽く見てるから、軽いお手頃な男にしかいかなかったんじゃないかなぁ?」
なんだ? 今日のレムさん随分と攻撃的だ。いつもはホワワンとしてる印象なのに。
「男だってぇ本気の相手には、例え今まで散々遊んできていてもちゃんと向き合ってくるものよぉ。そういう関係にならなかったのなら、お互いが本気にならなかった、向き合っていなかったってことだから遊びの延長で終わっちゃうのよぉ」
正論すぎて思い当たることばかりだわ。
「レムさんいつもはホワホワしてるのにしっかり男見てるんですね。でも、レムさんってまだ結婚してなかったでしょ? 恋人がいるような感じにも見えないし、そんな浮いた話聞いたことないですもん。ねっ?」
これにはカレナも同意して頷いてくれている。レティシアはなんかブツブツと考え事してるみたいだが?
「あれぇ? 知らなかった? 私お付き合いしてる人、いるよ。もう2年になるかなぁ」
これにはカレナもびっくりしている。2年もお付き合いしてる人がいるのを感じさせないこの雰囲気。そういえば、レムさんとはあんまり男の話ってしたことなかったかな? レムさんは一年半ほど先輩だ。最近は経理や仕入れ担当なんかもしている。ちなみにレティシアは3ヶ月ほど先輩である。
「そんな雰囲気全然なかったじゃないですか? なんで黙ってたんですか? 水臭いなぁ」
「そう? 知ってると思ってたんだけどなぁ。たまに男の話してる時に相談乗ってたじゃない。私の彼氏の事ぉ、聞いてこないから寂しかったんだぞぅ」
「レムさんって言い寄られても軽くスルーしてたじゃないですか? 冒険者は興味ないんだなとは思ってたんですよ。それに休みの日も男の気配ないじゃないですか? 男にあんまり関心ないのかなって」
「そうですよ〜。私、補佐官に聞いたことあるんですが、『私の口からは言えないわね。彼女もここにくる前に色々とあったから』って聞いてたから、詮索するの躊躇ってたんですよ」
カレナってば、私にはそんな話言ってませんでしたけど……まだ聞かされてない話多そうだな。秘匿主義者めっ。
「ん〜、前職の時に彼と揉めてたからね。仕事変えてぇ、少し冷却期間おいて、お互い色々話し合ったわねぇ。今は落ち着いたかしら」
「そんなに付き合ってるなら、そろそろ結婚の話も出てるんじゃないですか? っていうか、彼氏さんってどんな人なんですか?」
カレナが食い気味だ。
そこへ、ぶつぶつ言ってたレティシアが突然、
「そうよっ! 私が変えさせればいいんだわ。男でも女でも付き合う相手で変わるって聞いたことがあるわ! 変わってくれるのを待つなんてしなくても良かったじゃない。カレナみたいに私にゾッコンにさせたらいいんだわっ! …………でも、私の身体で誘惑なんてできるのかしら? どう思う?」
カレナがすかさずレティシアの脳天にチョップをかましてる。いつもながら鋭いツッコミで。
「あんたはアホですか? それともバカですか? 誰が身体使って誘惑してるですって? 人聞きの悪いっ! 純粋な愛です。尽くし尽くされですっ!」
頭押さえてうずくまってるレティシアが、
「だってぇ、あいつってば身体目当てにしか見えないじゃない? 私なんかが告白してもフラれるビジョンしか想像できないんだもん〜」
完全にネガティブになってるな。いつもどつき回してるから自業自得なんだろうけど、愛情表現の一環にしても子供じみてるよね。レティシアはスラッとしてて背も私より高い。顔も愛嬌のある可愛らしい雰囲気だ。悪くないと思うのよね……胸もスラッとしてるけど……これがコンプレックスの原因であるのは確かである。
「とりあえず、当たって砕けるしかないんじゃない? 方向性は違うけど、今まで散々アプローチしてきたじゃない。向こうの気持ち次第でしょ?」
「砕けるの前提なのね……」
おいっ、そこで落ち込むなーっ。言い方も悪かったかもしれないけど。
「今までの行動は愛情表現で、照れ隠しだったことを可愛くアピってみればいいんじゃない? 二面性、相反する態度に案外コロッと落ちちゃうかもしれないわよ」
最後に聞こえないだろう声で、『知らんけど』と呟く。
レティシアは少し考え込んでいるが、カレナには睨まれた。まさか聞こえてた?
「そうよぉ、ミーヤの言ってる事も案外、的を得てるかもしれないわよ〜? 今までぇ散々ボロクソ言ってきてた女性が、実は……なんてギャップ萌えもあり得るわねぇ。本気でぶつからないと相手も適当にしか返してくれないわよぉ。こんな事で後悔したくないでしょう?」
レムさんもちょっと毒入ってませんか?
「貴女の本気を見せつけてあげなさいっ! レヴィン様に告白してたあの少女のようにっ!」
カレナもなんかヤケクソ感出てません? それにその少女、やんわりだけど断られてたよ?
「やっぱフラれるんだぁ〜」
ほらぁ……3人で宥めてると、
「あんた達何やってるの? これから忙しくなるんだから、もう休憩終わりにしなさい。……ってなんでレティシア泣いてるの?」
補佐官が現れた。よしっ! ここは恋愛の大先輩に任せて、私達は仕事に戻ろうとかくかくしかじかと説明しレティシアを丸投げしたのだった。
いやぁ、なんか媚びてる感のある文章になってしまった。
実際はもっとドロドロと罵詈雑言言い合ってもおかしくないんですけどね。
そうそう、読んでくださる人がいるというモチベーションのおかげで、10万文字超えました。
物語も終盤です。当初のプロットの5倍は膨らんでしまった。




