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第57回ホームルーム〜惨劇の幕開け〜

担任「今日は転校生を紹介する!」

 騒つく教室、口々に言う生徒たち。

生徒A「もしかして男子だったりして……」

生徒B「志筑さんが男子って言ってたよ!」

生徒C「私の予想では不思議な力を持った金髪ロング美少女だと思うなぁ」

担任「入れ! そして語れ!」

 スーッと若干浮いたまま教室に入ってくる生徒。これがアノンである。静まり返る教室。それもそのはず、若干浮いてるからである。金髪ロングという見た目だけでなく、物理的にも、ド○えもん並に。

綾「ちょっと美咲ちゃん、不思議な力を持った金髪ロング美少女だよ!」

水咲「夢で会ったような……なんてね。あと美咲じゃなくて水咲だから。そこんところ気をつけな」

アノン「初めまして、私、アノンと申します。私の方が年上だから敬語は使わないでいいわよね? で、早速なのだけれど、皆は何か叶えたい願い事とかある?」

 再びざわつき始める教室。

アノン「あるイベントがあって、それに参加して勝てばどんな願いでも叶えられるのよ」

生徒A「そんなうまい話あるかあ! それが本当ならヘソで茶を沸かせた狸が目でピーナッツをそのえっと……んもぅ!!!!」

生徒B「これ以上私たちを追い詰めてどうしようっていうの⁉︎ 変な期待を持たせないでよ!」

生徒C「もういやだああああああ!」

担任「あの頃の軍に戻りたい!!!!」

水咲(このクラスの人たちってこんなんだったっけ……)

アノン「ほぼノーリスクでどんな願いでも叶えられる……こんなうまい話、普通ないわよねぇ。でもまあ、参加は決まってるのよ」

 途端、ガタガタと揺れ出す教室。机の下に隠れる生徒たち。担任、微動だにせず。これが軍人である。

水咲「ちょっと綾ちゃん、せっかくだから小春ちゃんの胸がどれくらい揺れてるか見にいこうよ!」

綾「ダメだよ水咲ちゃん、危ないよ。それに、こんな時ふざける人無理だわ」

 嫌そうな顔をする水咲。

水咲「えぇー。その肉体でよくもそんなグラビアアイドルみたいな発言ができるね」

綾「関係ないわ!」

 ツイッターで、下半身に全集中したオスに囲まれた勘違いしたグラドルのいうそれとは違うのだ。勘違いグラドルとは違うだよお! と、綾はいいたげである。

 教室の揺れ、ピタッと止まる。

水咲「あーあ、インターネットで調べても出てこないから生で見るしかないって思ってたのにい!」

 水咲の慟哭が教室中に響き渡る。

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