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猿二匹牝豚一匹お嬢様1人

 ダイヤモンドでできた門。

 これは決して芸術品でもなければ、厳重に保管されてるものではない。そう、これは門なのだから門として使われているのだ。しかも肛門である。

「いや、校門だよ!」

 そう、校門である。四聖天女学院の。

 そのダイヤモンド肛門(校門を肛門と言い続ける天丼)を、1人の女子生徒があられもない体勢で運ばれていた。ちなみに「校門だよ!」と綾がいきなり叫んだことで、大股開きで運ばれる小春の小春に周りの視線が集まってしまう。小春、春満開。股も春も満開。もうすぐ春ですね。

 そう、これは小春である。

 小春だったものである。

 この日から小春は端ない牝豚だと影で悪口を言われることになるが、それはまた別のお話し。〜fin〜

 教室。

水咲「本当にごめんね、小春ちゃん。なんかその、はしゃいじゃってね。なんかほら、男の人は朝熱り立つっていうし。今朝のあたし、おじさんモードに入ってたし……」

綾「私もなんかごめんね! 結局『以上!』としか言ってないけど何らかのよう責任は感じつつあるよ!」

 少なくとも綾の方は全く反省してないなと思いつつ、小春はあることを思い出した。

小春「今日は転校生が来るらしいですよ」

綾「へー、男の子だったらいいなぁ……」

水咲「ふっ、さっきまで! をつけることでらキャラ付けしてきた綾ちゃんが、ここにきて3点リーダーで乙女心を表現ってか。まあいいけど、窓辺でメランコリックな表情を浮かべながら純文学を嗜む野郎とかそろそろ勘弁してほしいよね」

「…………」

 小春は、うち女子校なんですけどと思ったが、敢えて言わなかった。

四聖天「あらあら、貴女たちのその姿、この世界の理を見事に表しているわね。これはそう、丁度ラブホテルと墓地が隣り合っている土地がこの世界の生と死の縮図のようであるようにね」

 三人の元へ一人の生徒がやってきた。四聖天星蘭しせいてんせらである。

四聖天「ごきげんよう、綾坂さん、それと……」

 四聖天は、水咲と綾の胸元を確認する。

四聖天「チームAAAの皆さん」

 ニコッと笑うとそれとは対照的に突然怒り出す水咲と綾。

綾「あぁん⁉︎ テメー、舐めてんのか⁉︎」

水咲「あんま調子こいてッと、イカれたメンバー紹介すっぞゴラオラオオォォォン⁉︎ オオォン⁉︎」

 胸の下で腕を組み、見下すような目で挑発する四聖天。

四聖天「ほほほほ、嫌ですわねぇ。小さき胸たちが何か言ってますわ」

綾「絞り尽くしたらァ!」

 「まあまあ」と二人をなだめる小春。綾、すぐに落ち着きを取り戻し不敵な笑みを浮かべる。

綾「まあいいでしょう。水咲ちゃん、アレ見せてやんな!」

水咲「そうだね綾ちゃん。四聖天よ、驚愕するがいい。そして自らを恥じるがいい!」

 水咲、制服の下に手を入れるなりスルスルと白い帯を外してゆく。すると、突如として二つの山が胸元に出現する。

四聖天「こ、これは……」

水咲「え、えーっとね、その……。実はぁ、胸が大きいの、気にしてて……。だってほら、Iカップとか何か……えっちな娘ってぇ、その……ビッチに見えるからサラシ巻いて隠してたんですよっヒャッハアアアアア! バアアァァカ! Hカップとか目じゃねえよ!」

綾「この痴女、淫乱メス豚が恥を知れ!」

四聖天「そ、そんな……」

 ガクガクと震える四聖天、ニヤリと笑って水咲の胸元に手を伸ばす。そのまま胸を押し込むと、二つの山は一瞬にして消え去った。

水咲「あ……あ……」

 絶望し、胸元に手を当てる水咲。四聖天、笑いを堪えられない。

四聖天「あははははっ! どーせパッドでも入れてんだろうなって思ってたらァ! まさかの何も入れない(ピィ)パァターンだなんて、斬新すぎフゥゥ!」

綾「今ピーターパンって言った? それともハッピーターンって言った?」

水咲「だって……」

 肩を落とし小さな声で呟く水咲。

四聖天「何言ってるのか聞こえませんわ。ほほほほ、サラシを巻いて晒し者にって何を言わしてますの! これは普通に面白い!」

 四聖天、水咲の肩をグイッと引っ張ると、泣いている水咲の顔が目に入る。

水咲「だって……おっぱいつぶれちゃうと思ったんだもん……」

 四聖天、呆気にとられ戸惑う。水咲のことを結構可愛いと思ってしまったのだ。そもそも、みさきという語感が良いなとも思い始めた矢先とも言えよう。しかし、水咲、ニヤリと笑い高らかに笑う。

水咲「バカめえぇぇぇ! 潰れるとかパッド厨じゃあるまいし、そもそもそんなこと気にしてられるかァ! 本質は有るか無いかじゃなくて有るように見えるか否かだ!」

綾「やいのやいの! やいのやいの!」

 三人の言い争いをじっと見つめる小春。

小春「…………」

小春(しつけえぇぇぇ……!)

小春(絶望するふりとか落ち込むふりとか、連続でやるもんじゃないでしょう⁉︎ だいたいこの感情の起伏のエネルギー源は何⁉︎)

四聖天「だいたい、潰れる胸そのものがないじゃないですの」

水咲「そんなことないよ。寄せれば谷間のようなものもできるし。それにそのぎこちない感じが良いんだよね、ムラムラしてきたわ」

四聖天「本当にぃ?」

水咲「じゃあ見せてあげるよ」

 三人の生徒がドタドタと走ってくる。

男子生徒A「え、天花寺が脱ぐって?」

男子生徒B「え、天花寺が脱ぐって?」

男子生徒C「え、天花寺が脱ぐって?」

 突然の男子生徒の登場に驚く四聖天。

四聖天「どこから湧いてきたのよ⁉︎ 天花寺さん、やっぱり見せなくてもいいわ。恥ずかしいでしょう?」

 責任を感じ止めさせようとする四聖天。

水咲「え、うーん。ちょっと恥ずかしいけど……見せてあげても、いい……か、な」

男子生徒たち「うおおおおお!」

四聖天「なんでノリノリなのよ⁉︎ ノリノリマサノリかよ! 作者が好きなやつ!」

作者「作者が好きなのは調理師ヨシノブだよ! 面白いから読んでみてね!」

 水咲、服の端を持ってモジモジする。

水咲「じゃあ……はい、おあがりよ!」

 勢いよく制服をたくし上げる水咲。なんの凹凸もない胸部が露わとなる。乳首もない。沈黙が流れる。男子生徒たち、粛々と退出。

四聖天「……ごめん」

水咲「なんで謝るの⁉︎」

綾「AAAAA?」

水咲「0⁉︎ トップとアンダーの差0⁉︎ あたしは柔らかい電柱⁉︎ 肉電柱か!」

水咲それはそれでありだな……

 水咲、露わにさせたままの自らの胸元を見て驚愕し、さっと隠す。顔が真っ赤になる。

水咲「みっ、見た⁉︎」

 不思議そうにする四聖天たちを見て、バレてないようだとホッとする水咲。

水咲(危ない危ない。おふくろに人にはあまり見せないようにって言われてるんだったよぉ……。あかりうすしお大好きだよぉ……ふえぇ……)

 チャイムが鳴り担任が入ってくる。

担任「これより第57回HRを始める!」

 女鬼教官、ギロチンの藤代である。ちなみにスキンヘッド。全剃りである。

作者「ちなみに私は下の毛を剃っている」

担任「なんでここに作者が! いや、私に突っ込ませるのは違えだろ!」

 本当の本当に続く。辛くなったらバファリンを飲め。

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