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森育ちの天然ドルイド  作者: 食欲のアキ
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四二話 ホーム決定

 皆様如何お過ごしでしょうか?

 今年は成人式がないところも多いようですね…

 時期をずらして、春頃出来ないものかな?と、思っていたりします。

 4月入ってからなら、全員確実に20歳越えてますから、大手を振って、お酒も飲めるでしょうし、冬よりもコロナの影響、きっと少ないと思いますから…


 と、そんなことよりも、新成人の皆様、心よりおめでとうございます!

 マリルをベッドへ寝かし、マリィが看病に付いた。

 他の面々は客席の方が話し易かろうということで、テーブル席に腰掛けていた。

 ダービットはルーシェの肩に腕をかけて、こっそり囁いた。

「まぁ…たしかにこれだけの美人がパーティってことなら、うちを出て宿に泊まりてぇってのもわかるなぁ」

「?どういうことでしょうか?」

「隠すな隠すな!若ぇんだしよ!野暮ってぇこたぁ言わねぇよ!」

 本気でわかってないルーシェは、頭に?を浮かべていた。

 その背中をバシバシと叩くダービット。

 

「ところで…私達は何で呼ばれたんでしょうか?」

 イリスが流石にそろそろ本題をと、話を切り出した。

「おっと、すまねぇな。ルーシェは元々うちの空き部屋を宿代わりに提供しててな。時間があるときは、ついでにバイトをしてもらう約束をしてたのさ」

「あ、その話なら聞いてるわよ」

「エリスちゃんだったかい?聞いてるなら話が早ぇな。んで、帰って来て早々、ここを引き払って、宿を取りたいと来たもんだ」

「はい。今回みたいに予定外に、長期間空けてしまうと迷惑かと。それに、パーティになるならみんな同じ宿の方が、何かと便利ですから」

 ダービットの言葉に、自分の言葉でそう繋いだ。

「ということらしい。だからもしお前さん達が良ければ、うちをホーム登録しねぇか?って相談だったんだ」

「「ホーム登録?」」

 姉妹は同時に疑問符を口にした。

「冒険者も慣れてくると、ある程度の人数で仮じゃなくて、きっちりとしたパーティを組むもんだ。伝言に頼んだアルんところって言えば、わかりやすいか?」

 アル達は確かに固定のパーティだ。

 確か回復役が寿退職したとか言ってたっけ…と、思い出していた。

「きっちりとしたパーティっても、自由にパーティメンバーの組み換えや増減は出来るが、そこはまぁ今はいい。パーティを正式に組んだあと、ホーム…つまりは拠点だな。そういうのを決めておくと、色々と便利なんだ。例えば…冒険者ギルドから緊急依頼が出た場合、一番最初に情報が回るのは、ギルド内のボードじゃなくて、各パーティが拠点としているホームへと連絡がいくんだ」

「何でですか?」

「緊急依頼ってのは、ある程度人数が必要になることが多い。しかも危険なことが殆どだ。連携に慣れていないソロにバラバラと頼むより、参加可能人数がどれくらいか、わかっているパーティに頼む方が、確実だし楽ってもんだ」

「なるほど」

「それに、冒険者を指定での依頼があったときも、ホームが決まってると、ギルド側からしても、仕事が早くて助かるんだ」

「でも、僕は世界中回る予定です。連絡がそれだけで取りやすくなるとは思えないんですが…」

「あぁ、ホーム登録ってのは、各冒険者ギルドが街毎に、一箇所ずつ指定が出来るんだ。だから行った先のギルドで依頼を受けるか、移動を伝えた段階で、どこの地域に今いるのか、各ギルドですぐに情報共有する事ができる。そうすると指定依頼があっても、遠いからすぐに受けられないから、他の冒険者に依頼を回すのか。それか終わり次第戻ってきて貰って、この仕事を受けてもらうように。って感じで、顧客のニーズに合わせて仕事が出来るってことだ。だからパーティをきっちり組むなら、ギルドからホーム登録をするように言われるんだ」

 確かにギルド側としても、依頼を出す人からしても、便利なシステムの様だ。

「ホーム登録は後からでも変更は可能だ。人数が増えて、今までのところじゃ狭くなった。もしくは逆もしかりだからよ。んでもって、そのホームに、よかったらうちを使わねぇか?と思ったんだがよ?うちは部屋数にはまだ余裕があるしな。ただまぁ…嬢ちゃん達見てると、うちより他に宿をって気持ちもわかるからよぉ」

 そう言いながら、鼻頭を掻くダービット。

「いえ…私達はここでも大丈夫なんですが…何故?」

 ダービットの言葉の意味が、いまいちわからかったので、イリスが尋ねた。

「いやぁ…だってよぉ。若いお前さん達なら、そりゃあ同じ屋根の下にいたなら、するこたぁなぁ…」

 その言葉を聞いて、赤面しながら否定の言葉を上げた二人。

 ヒュンッ!

 その否定の言葉の最中に、店の奥からダービットの頬をかすめる様に、飛んできたナイフが奥の壁に刺さった。

「ダービットぉ…若い娘さんらに、セクハラ発言はあかんでぇ?」

 顔は笑顔だが、目は一切笑っていないマリィが、オーラを纏いながら、暖簾の向こうから現れた。

「あ…危ねえ…って、そんなつもりじゃねぇよ!」

「アンタにつもりがなくても、その子達がそう思うたんやでぇ…?」

 更に刃物を取り出す姿は、まさに修羅の様であった。

(後日のルーシェより談)

「わ…わかった!俺が悪かった。すまねぇな…」

「堪忍したってなぁ」

 夫婦が姉妹に頭を下げた。

 マリィは高身長を活かして、ダービットの頭を掴み、もっと下げるように動かす。

「いえ!もう大丈夫ですから!」

「うん!気にしてないから!」

 悪気がなかったことはわかっているため、二人は慌ててそう言葉にした。


「マリルは大丈夫なんですか?」

 ルーシェは空気を変える助け舟を出した。

「あぁ。あの子はおねんねしてるだけやから、安心してなぁ〜」

「それならよかったです」

「ところで、ホーム登録の話してたところやんな?してくれると、うちらそっちも助かるんよ〜」

「と、言いますと?」

「わかりやすい様に、紙に箇条書きにするな〜」


・ギルドからパーティへ連絡があった場合、言付け料がギルドからホームへと支払われる。

・パーティになると、別でパーティランクを上げていく必要がある。パーティランクが上がると、ギルドの提携先、または直営の宿は割引になる。

・ただし、ランクが低いと個別に部屋を借りるには、料金がそこそこにかかる。

・ルーシェ達の場合は、男女に部屋を分ける必要があるため、最低でも二部屋は必要。

・マリィ達のところだと、最初から個人部屋を使えるため、プライベートの確保がしやすい。


「まぁざっくり書くとこんな感じやな〜。それと、前にルーシェくんが狩ってきてくれた獣、凄く好評やったんよ。処理がしっかりしてあるから、変な臭みもなくて、お客さんもまた食べたいぃって、よぉ言われんねん!せやから、また狩ってきてもらえると、うちとこ的にはめちゃ助かるねん!部屋代は、ホテルみたいに高くは取らへんしな?どないやろか?」

 両手を合わせて、愛嬌たっぷりなお願いのポーズをするマリィ。

 その言葉に視線を合わせた姉妹からの質問。

「えーと…私達、初めてお会いしたのに、泊まっても大丈夫なんでしょうか?」

「それなら大丈夫や!ルーシェくんの仲間ってことなら、うちらかて信用出来るし。それに、仮に何かあったら彼なら責任取ってくれるやろしな!」

 快活に笑いながらそう言ったマリィ。

 隣ではダービットが、そうだそうだと頷いていた。

「そういうことなら…厄介になろうか?」

「そうですね…ただ、実際住んでみて、お互いの生活や状態を見て、合わなそうでしたら…ということでも構いませんか?」

「勿の論やで〜」

「まぁ一先ずそういうことで。そっちのお嬢ちゃんも、それでいいか?」

「我はどこでも良いぞ〜」

 と、ダービットが用意してくれた果実水に、舌鼓を打っていたシリウスはそう応えた。

「あ、でも今夜は部屋を押さえてるので、明日からでも大丈夫かな?」

 エリスは思い出したように呟いた。

「あぁ。急だったからな。それは宿側にも迷惑かけちまうし、今夜はそっちに泊まってく方が良いだろうな」

「ちなみに宿は食事付きにしとったん?」

「いえ、ルーシェがここの料理が美味しいから、晩はここに食べに行こうと、道中話してたんですよ」

「そいつぁちょうどよかったぜ!今夜の飯はご馳走を用意してやるよ!」

「ご馳走!それは楽しみじゃのぉ〜」

「ってぇことだからルーシェ、悪いが早速野鳥やら狩ってきてくれねぇか?」

「はい!わかりました!」

「じゃあ私達も宿に行って、宿泊予定の変更手続きとかしてきますね」

 ルーシェ達四人は、その場を後にした。


 宿に戻った姉妹は手続きを済ませ、部屋に入るなり笑い声を上げた。

「ぷ…くくく…あははは!あのおじさん、本当に顔怖かったぁ!」

「くくく…お姉ちゃん…失礼だよ…中身は良い人なんだから…」

「先にルーシェから…どんな人達か聞いてたから、何とかなったけど…そうじゃなかったら、即あそこを出るレベルだわ」

 そう。普通の人はダービットを見ると、厳つさに負けてしまうのだ。

 普通に振舞えたのはルーシェの事前説明のおかげである。

 マリィがダービットの頭を鷲掴みで、謝らせてる姿を思い出し、また笑ってしまう二人だった。


 その後、ダービットの手料理を振る舞われた面々は、早速胃袋を掴まれてしまった。

 否応なく、そこで生活することを決定した面々。

 ルーシェを食いしん坊万歳と、揶揄することも多々あるが、多感な時期の姉妹においても、花より団子な部分は否めないのだ。

 特に強制引き篭もり生活の長かったシリウスは、自分の時代にはなかった、新しい料理や、昔からある伝統料理など、かなりの刺激だった様で、秒殺でダービットの腕の虜になってしまった。

 “皆様いつもご拝読ありがとうございます!

   ブックマーク登録がまだの方は、

   そちらもよろしくお願い致しますm(_ _)m

  また、評価ボタンもお待ちしております!

   感想なども頂けると、励みになりますので、

    お待ちしております       作者 ”


ダービット「よし…立て看板はこれでいいか?」

作者「ありがとうございます」

ダービット「店の空きスペースに、広告スペースあるから募集したら、まさか作者さんから依頼が来るたぁなぁ」

作者「いや、前に銭湯に行ったら、結構目立ってたから、物は試しにと」

ダービット「まぁうち的には害はないしな。掲載料の方は…って、あれ?アイツどこ行きやがった!」 

マリィ「?作者さんなら、さっき用事思い出したとかで、凄い速度で出ていったよ?」

ダービット「飯屋で食い逃げならわかるが…」


 すみません。茶番があまり思いつかなかったです…

 誰か茶番のネタプリーズ!


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