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脱出!ブラックホール!!④

 アダムスは<エンゼル=ヘア>と要塞を繋ぐ通路を走る。グレイが追う。

 通路から多数の海賊が発砲。

 駆けつけたボッケンが飛び出して、くわえた刀でビームを跳ね返す。

「無茶だよ~」

 アダムスは要塞に到着。扉が閉まる。

「くそっ!」悔しがるグレイ。

 扉の前には海賊数名が残って銃撃してくる。

 ふたりは通路の壁の凹みに隠れる。

「やばっ」

 ボッケンは危険を察知して、敵の砲火の中、グレイをくわえて引き返す。

 二人が<エンゼル=ヘア>に戻った途端、突然エアロックが閉まり、通路が崩れる。

 海賊達が船外へ飛ばされる。グレイ達の目前、要塞が離れていく。

 実際は、<エンゼル=ヘア>が要塞から発進していた。

 マーチンはブリッジで作業を手伝う。メカニックに関しては何者にも負けない。


 ガコン。

 <エンゼル=ヘア>と連結していたアンカーチューブを収容、<フロンティア号>も護衛のため、要塞を発進する。

 そのコクピットに明・ヨキ・美理・麗子・ピンニョがテレポートして来る。ヨキはこの為にESPを温存していたのだ。

「エスパーなの?・・あ、お兄さま。ごきげんよう。ご無沙汰しております」

 麗子は美理の兄・啓作に挨拶、礼儀正しい。

「・・ごきげんよう」と啓作とシャーロットも返答。

「代わろうか?」啓作が明に訊く。

「いや、こっちでいい」明は主戦闘席へ。

 ヨキは副戦闘席へ。ピンニョもカゴへ、いや専用席へ。

 美理にすすめられ麗子は最後尾の客人用ソファへ座る。

「これが<フロンティア号>」

 ベルトを締めながら麗子は前方を見る。巨大な<エンゼル=ヘア>が見える。

 海賊船数隻が上方より飛来。

 <フロンティア号>が迎撃。プロトン砲が火を噴く。一隻を行動不能に。

 だが敵の目標は自分たちではなかった。<エンゼル=ヘア>に向けビームが発射される。明は防御レーザーを斉射。

 被弾を防ぐ。が、全部は防ぎきれない。

 <エンゼル=ヘア>を守ったのは<銀河パトロール>だった。彼らも護衛のため<エンゼル=ヘア>に接近していたのだ。


 眩い光がその部屋を包んだ。男が目を開ける。

 グレイに撃たれたアダムスは海賊団長ドレイク(元はどのような人物だったのか不明)の体に精神移植していだ。この方が若くて動きやすい。戦闘用にサイボーグ化もされている。この体だったら撃たれても負傷する事は無かった。部下の中にはドレイクとアダムスが同一人物という事を知らぬ者もいる。

 アダムスの体はクレーンで水槽の中に浸された。液体には自動修復の機能もある。

 ドレイクは部屋を後にした。彼の言葉に偽りは無く、ここは水槽と言うよりよりプールと言った方が適切だ。数十本のチューブが天井と繋がっている。いったい何人の体が眠っているのか想像出来ない。

 ドレイクは宇宙要塞のブリッジに入るなり命令した。

「例の音を聞かせてやれ!」

 要塞より特殊音波が放射された。


「な、何だ!?」

「声?」

 バリアーを貫通し、その音は聞こえてきた。

 歌声の様な断末魔の叫びのような音。

「あの音だ!みんな聞いちゃダメ!!」

 ピンニョが注意する。

 だが遅かった。明たちは耳を押えて苦しみ、気が遠くなっていく。

 その音は“ローレライの唄”のように、人間を気絶させ宇宙船を航行不能にする。

 啓作は咄嗟に自動操縦に切り替える。これで最悪ブラックホールに突っ込む事は無くなったが、敵の攻撃を避ける程の操縦能力は無い。

 ヨキはESPバリアーを張ろうとしたが、テレポートを使った後なので、力が出せない。

「くっそぉー!・・あれ?」思わず叫んだら音が小さくなった気がする。

「そうか、音には音だあ!!」

 ヨキはマイクを握る。叫ぶ!

「あ―――――――ハラへった―――明のバカ~~~~アホ~~~~マヌケ~~~」

「なにを~!」

 音に対しヨキは声で対抗した。明は物凄い大声に目が覚める。美理と麗子は荒い息をしながら薄目を開けるのがやっとだ。耳と頭が痛いが気絶するよりはマシだ。

 やがて要塞からの音の攻撃が止む。

「はあはあ・・・それより、ほら!」

 ヨキが前方を指差す。X-1ブラックホール!

 啓作は急いで自動操縦を解除、操縦桿を引く。

「見て!」

 美理が指す先、いくつもの宇宙船がX-1に落ちて行く。銀河パトロールも、マスコミの船も、その中でも特に大きい船、<エンゼル=ヘア>!

 そのブリッジでは自動操縦にする間もなく乗員達が意識を失っていた。マーチンも例外ではない。

 グレイも通路に倒れていたが、ボッケンは無事。この音は人間にしか効かないのか?

「グレイ!」

 ボッケンはグレイを起こす。その時、衝撃が伝わる。

 海賊船のビームが<エンゼル=ヘア>に命中。第3エンジンを破壊した。

 船は煙をあげながら、落ちて行く。

 孤軍奮戦する<フロンティア号>だが、敵の数が多すぎる。

 要塞のブリッジでは、ドレイクが笑いながらモニターを見ていた。 

「待て。簡単に撃沈しては面白くない」

「そう言えば敵が面白い戦法を使っていました」副官が意見具申。

「ほう。面白い。やってみよう。あのでかいのがいい」

 指差す先には巨大な遊星。要塞よりも大きい。

 要塞から宇宙高射砲の攻撃。

 幾つもの光が大遊星に命中する。

 大遊星がゆっくりと動き出す。その行く先には<エンゼル=ヘア>がある。


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