脱出!ブラックホール!!②
要塞へ向かいながら本物のアダムスは船内放送を聞いていた。
「何だ?この放送は?・・に、偽物だ!」焦る。
ピンニョの声真似は本物と区別がつかない。
銃声。
「ぐっ!」
足に命中し、アダムスは倒れる。側近数名も撃たれる。
「!」
麗子を拘束していた二人の海賊も撃たれ、彼女共々倒れる。
追いついたグレイが銃を構えて立つ。
見上げる麗子に視線を移さず、グレイは叫ぶ。
「早く逃げろ!」
「は、はいっ・・あっ!」
起き上がった海賊が麗子に襲い掛かる。
その海賊が宙に舞う。小手返し。合気道の技だ。見事に決まる。
「ひゅー」グレイが口笛を吹く。「行けっ!」
「はい」
麗子は来た道を引き返す。
銃を拾おうとする海賊を蹴り飛ばし、グレイはゆっくりとアダムスに近づく。
銃口を向けたまま、「はあはあはあ・・アダムス!」
「ま、待て!待ってくれ!後生だ。助けてくれ!」
グレイはためらわず引き金を引く。
カキーン。跳ね返される。
どこから現れたのか巨大な斧を持った大男がビームを防いだ。
海賊幹部の一人・デス。
「オレ、ぼすマモル」
アダムスから逃げた麗子は、追って来ていたボッケンと会う。
「え~と、麗子さん?」
「か、かわいい。ボッケンちゃん?」
美理とピンニョからシェプーラ馬の話は聞いていた。
「あの男の人に助けていただきました。ひとりで海賊と戦っておられます。私よりもあの方を」
「ひとりで戻れる?」
「大丈夫です(多分)」
「わかった」ボッケンは走り出す。「気をつけてね」
「はい」
大男デスがグレイの前に立ちふさがる。
デスもサイボーグだ。元々はひ弱な坊やだったが、女性にモテたい一心でマッチョに人体改造を繰り返し・・失敗。顔は醜く変貌し3メートルの大男と化していた。
デスは斧を振り上げ、グレイに襲いかかる。
グレイは避けつつもアダムスを撃つ。
ビームはアダムスの肩に命中。だが致命傷にはならない。
怒ったデスは斧を振り回す。
足を取られるグレイ。斧が振り下ろされる。
ボッケンが間に飛び込み、くわえた刀で斧を受け止める。
アダムスは隙をみて逃げ出す。
「まてー!」グレイが追う。
「・・・」
ボッケンは置いてきぼりだ。
VIPルームには偽の命令とも知らず多くの海賊達が集まっていた。
ドアが閉められる。閉まる直前、手榴弾?が投げ込まれる。
炸裂!ガスが噴き出す。
「ぐわー!」
海賊達が次々と倒れる。
「すごい威力だな。催眠ガスか?あんな武器あったか?」明がヨキに尋ねる。
「中身はマーチンのオナラ」
「うわ」
明は海賊達に同情する。死ぬわけではないが・・
次の瞬間、ロックされているVIPルームの扉が吹き飛んだ。
中から一人の男が現れる。海賊幹部の一人フィリップ。
簡易パワードスーツを着ている。これは頭部のみ生身で、そこから下は装甲服だ。長髪のせいで女に見えるが、男だ。
ちょっとガスが洩れて臭う。くっさー。
「怒っている・・」当然だ。
「ここは引き受けた。ヨキ!お前たちは乗員を起こせ!出航準備だ!」
明はそう言って銃を構える。調整。パラライザーからレイガンに。
フィリップはショルダーキャノンを発射。
マイクロミサイルが来る。
明の銃が火を噴く。
爆発。一瞬で全てのミサイルを撃破。
爆炎の中、明とフィリップは対峙する。




