第1話 運命のメンバー
小学校5年生の春のことだった。
リレーメンバーに選ばれた。嬉しくて嬉しくて,どうしようのなかった。
100×4のリレー。私は,スタートを切る第1走者を務めた。
それからと言うもの,毎朝,毎昼,練習練習の嵐のようだった。
リレーを指導してくれるのは,学校の先生。熱血だった。
そして,大会当日のこと―。
リレーメンバーの2走者と3走者の2人がケンカをしてしまった。
『どうしよう,リレーはチームワークがなきゃ,勝ちっこないよ。』
そう,思ってた時,熱血先生がこういった。
「お前らは,何のために走るん??なりたくても,リレーメンバーになれんかった人はおる。
恥ずかしくないか??小学校の代表がもめとんのやぞ!みんなの顔,みてみぃ!!」
見ると,悲しそうな顔が私たち4人の瞳に映った。
なんてことをしたのだろう。みんな,練習の時,応援してくれたじゃないか!!!
重くなってた,私の口がついに動いた。
「ミンナ,ごめんなさい!いままでの,苦労が台無しになっちゃうよね!
私たち,もう1度,心を1つにするよ!!
だから,もう1度,応援してください。」
みんなに告げた。
すると・・・『わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!パチパチパチ!!!!』
凄い声と,拍手。違う小学校の子も見ていて,拍手をくれた!
「もちろん!!!応援するに決まってんじゃン!!!」
「頑張れ!!!!!優勝目指してねッッ!!」
暖かい人たちに囲まれている,私達。
みんなの分まで頑張らなくちゃ!!
『ピンポンパンポォン!!小学生女子の部リレーメンバーの出場の方々は,受付まで,来てください!ピンポンパンポォン・・・」
「さぁて,私達の出番だ!!!行こう!」
「うん!!!!!」
さぁ,いまからリレーの予選が始まる!!