表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

産むの?~柳羽姫編~

私は将来助産院で産むことを決意しました。

大切な命を自分の力で産みたいです。

共感していただけたらぜひ

あなたも助産院で産みませんか?

――自宅―


「ねぇ、(ひかる)


「んー?何?」


「るぅが…ね?」


羽柴(はしば)さん?」


「そう…。

助産院で産まないかって…」


「助産院?

どんなところ?」


「自然分娩するところ…。

助産婦さんが2人いてね?

好きな体制で産めるらしいの。

旦那さんの立ち会いもOK。

家みたいな安心感のとこかな」


「いいじゃん。そこで産めば?」


「怖いじゃん…。

医療器具も何も使わないし…。

もしものことがあったら…」


「大丈夫だよ。

僕が支えるから。」


「輝…。

じゃあ助産院に明日いこっか」


「そうだね」


―――藤川助産院―


「こんにちは…。」


「あら、羽瀬川さん!

今日は旦那さんも一緒なのね」


「えっと…

…ここで産んでみようと思って。

詳しいお話を是非聞きたいなって…」


「いいわよ。私が教えてあげます。

隣のお部屋に来てくれるかしら?

先生、松居(まつい)さんの診察

お願いしまーす」


「了解です!」


「じゃ、行きましょっか!」


「…輝…。

どう?まだ一言も話してないよ?」


「いいところだね。

安心する…。いいところ見つけたね」


「じゃあここに座ってね」


「は…はい」


「まず、基本的な事ね。

自然分娩するのは知ってるわね?

医療器具も使わないし

薬だって何一つ使わないわ」


「そ、そんなんで

生まれてくるんですか!?」


「ひ…輝…///」


「ええ…。

そういうつくりになってるの。

お母さんと赤ちゃんは強いんだから!」


「へぇ…。」


「もちろん食事管理も必要ね。

でも食べ過ぎもダメよ。

子宮が脂肪でぎゅうぎゅうになって

赤ちゃんが苦しいよーってなるんです。」


「運動も大切って事ですね」


「ハードな運動もダメですよ。

少し散歩でも始めてみませんか?

歩くだけでいいんです。」


「私…体力ないんですけど…」


「大丈夫!

運動してけば

体力がつくんですもの」


「そうなんだ…」


ガラガラ…


「こんにちはー!」


「あら、羽柴さんがきたみたいね

体験談を聞いてみたらどう?」


「そうします。」


「やっほー奈桜(なお)

あ、輝さん!こんにちは」


「こんにちは。

家内がいつもお世話様です」


「ねえ。るぅ。

助産院で産んだ時の

体験談教えてほしいな」


「うん!いいよ。

私産む気なかったんだよ?」


――――8年前―


「ねえお母さん…

最近体調がおかしいの…」


柳羽姫(るうき)?どうかしたの?」


「吐き気とかするし…」


「病院行く?」


「うん…そうする」


――病院にて―


「妊娠してますよ。」


「えぇっ!?」


「…柳羽姫!?

相手は誰?お母さん聞いてないわよ?」


「…バイトの先輩……。

大学2年生の羽柴 (しょう)…。」


「彼氏なの?」


「…違う。」


「バカ!

何で言わないの!

お父さんと話をします!」


「…」


――自宅―


「柳羽姫。

妊娠したとはどういうことだ。」


「…妊娠しただけよ」


「だけってなんだ!

お前の中に大切な命が

宿っているんだぞ!」


「…知ってるわよそんなこと」


「産む気はあるのか」


「…あるわけないじゃん」


「じゃあおろすのか?」


「それしか方法ないじゃん」


そうすれば丸く収まる…。


「柳羽姫!」


「お母さん?」


「あんた

中絶したら

どうなるかわかってるの!?

赤ちゃんがもうできなくなるかも

しれないのよ!

まず羽柴君と話をするわ。

明日家に呼びなさい」


「…はい。」


――翌朝―


ピンポーン


「羽柴 尚です。」


「あら、羽柴君ね。いらっしゃい

お父さんが話があるそうなの

柳羽姫の事は聞いてるかしら」


「…いいえ、まだ」


「いいわ、上がってちょうだい」


「すみません」


――お父さんの部屋――


「羽柴尚です。

ご用件はなんでしょうか」


「柳羽姫が妊娠したそうだ。

相手は羽柴君だそうなんだが。」


「え!?妊娠!?」


「ああ、娘は

中絶すると言っているが

羽柴君はどうおもう」


「…もちろん責任は取ります。

僕、柳羽姫と結婚します」


「!?」


「ちょっと尚…!」


「まだ柳羽姫は

学生だぞ!若くして

渡せるわけないだろう!」


「本気です。

柳羽姫さんをずっと幸せにします」


尚…。バカじゃないの…。

こんなに想ってくれてたの?

…このお腹にいるのは

愛する人との子供。

決してまた出来るものじゃない。

…でも…怖い…。


「…尚……。

お父さん。結婚を許して。」


「ばか!

柳羽姫までどうした!」


「尚とずっとやっていける気がするの。

おろすなんて言わない!

だから…この子を産ませて!」


「柳羽姫!」


「大切にしたいの…。

尚を愛してるの。

結婚相手までお父さんが

決めちゃうの!?」


「…なっ////」


「お父さん。

柳羽姫の結婚を許してあげて」


「母さん!?」


「本気なのよね?

最後まで絶対育てる?」


こくっこくっ!

深くうなずいた。


「…わかった。

籍を入れてもよし。」


「…お父さん!大好き!」


―――…―-







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ