ハジマリ
私は結婚して1ヵ月の新婚さん!
羽瀬川 輝28歳と
2年間付き合い、見事ゴールイン!
…てかできちゃった婚に近い結婚かな
結婚して2日後に妊娠発覚だからなぁ
佐倉井 奈桜(26)から
羽瀬川 奈桜になりました♪
「ねぇ、輝。
もうお家買おうよ。
もう赤ちゃんもいるんだし。」
「奈桜はどんな家に住みたい?
俺は奈桜の意見を尊重するけどね」
「白いお家がいい!
広いキッチンに日差しが差し込む
家族で集まるダイニング!
子供部屋も作ろう!」
「そんなに?(笑)
じゃあ考えてみるよ。
早く生まれておいで??
俺は男の子でも女の子でもいいから」
「私は女の子がいいな!
一緒にお料理したいもん♪」
「そっか。
家族っていいね」
「うん!」
――でも悩みもある…―
「奈桜、結婚っていいでしょ?
新婚はやっぱいいもんだよね」
「すごくいいよ!」
「私は18で結婚しちゃったからさ~
あんま新婚とかわかんなかったなぁ。
19の頃にはもう子供も2人いたしね。
双子で生まれてこられると大変だよ」
この人は私の中学からの親友☆
渡辺…じゃなかった
羽柴 柳羽姫
親のネーミングセンスが気に入らないらしいの。
とってもかわいい名前なのにな…。
「実は…ね?
まだ言ってなかったんだけど
私…妊娠してるんだ」
「え。ホントに?!
何で言わんの~?」
「るぅって心配性だから
何か色々おせっかいしそうだからさぁ。」
「心配性って何よ。
大切な親友なんだよ?
心配に決まってるじゃんか」
「ふふ、ありがとう。
ところでどこで産んだの?
やっぱ病院?」
「え…?
あ、そうそう!
奈桜にお勧めしたい
場所があるんだけどね」
「どこ?」
「今から行こうよ」
―――藤川助産院―――
「あら、羽柴さん!
その方が紹介したいって人ね
こんにちは。藤川 朋絵です。
私の母が院長なのよ。
もしかして新妻?若いものね」
ものすごくおしゃべり…。
「あ…。羽瀬川 奈桜です…。
ってか助産院ってどういうとこなの?
るぅ!何のためにここに連れてきたのよ!」
「あら?羽柴さんお話してないの?
ここは赤ちゃんを自然に産むところよ。
医療器具もなにも使わないわ。
もちろん帝王切開もないわよ」
「自然?…そんなことできるんですか?!」
「ええ。
あ、お母さん!
じゃなくて先生!」
「羽柴さん!
それと羽瀬川さんね。」
「ええ…そうですが」
「ねえ奈桜!
ここで産んでみない?」
「え…るぅ!」
「大丈夫よ。
ここなら安心だし
普通の出産より楽なのよ。
寝て産むんじゃないの。
好きな姿勢で産めばいいんだよ」
「そうなの?…
一度検討してみます。」
「ゆっくり考えてちょうだい。
いつでも来てね。」
どうしよう…―――!