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主人公VS人形


「え? もう帰ってきた!?」


俺は副隊長と一緒に地面に倒れていた

瞬時に状況を理解して、近くにいた敵を蹴とばして気絶させた

最後に手錠をして完了だ

あとはもう、警戒する相手はいない

狙いは大統領のはずだ

副隊長を置いて俺は大統領の元へと向かう

無線機からは誰の声も聞こえない

あんなに騒がしかったのになにも聞こえないってことはさっきのやつか別の幻術師にやられたのか

幻術の中では死ぬことはないからいいか

俺も魔法が使えたらこんな事態にはならなかったのかな


「そこまでだ! 手をあげろ」


大統領の部屋の前で二人ほど敵を見つけた

俺はすぐさまにそいつらの標準を合わせて、降伏するように言う

なかなかの殺気だ

多分、隊長と同じくらいだと思う


「なんだ、ガキかよ」

「黙れ! 来年で二十歳だぞ!!」


大人達ばかりの場所にいたからガキ扱いにはちょっと敏感だ

ちなみにこの隊の平均年齢は29歳

俺が大幅に下げた

玄人が多いはずなのにここまで無傷で来れたのは敵とはいえあっぱれだ


「聞こえなかったのか、俺はお前らをいつでも殺せるんだぞ」

「はは、殺すか。ガキが威張ってんじゃねえよ!!」

「!!」


俺は思わず後ろに跳んだ

ただの直感だがやばかった

なにがやばいのかは全くわからない

こいつも魔法は使えるんだ

警戒をしないといけない


「へえ、今のは正解だな。よく後ろに跳んだと誉めてやろう。だが、次はどうだ?」

「行きます」


2人目が口を開いた

そして、服の中から大量の重火器が現れて―――俺目がけて撃っている


「くそっ!!」


俺はたまらず近くの柱に身を寄せてかわす

弾丸の雨だ

いや、暴風雨と言った方があっている

あのまま俺が反応せずに立っていたらハチの巣だ

死んでたまるか

俺はまだ―――やりたいことはやっていないんだ

どうやってこの暴風雨から脱出するか考える

この柱ももろくなっていていつまで防げるかわからない


「はは、どうする? ガキ?」


笑っていやがる

ここから1発撃ってやろうか?

動いていないなら銃だけ出して撃つって言う方法がある


「・・・撃つのやめろ」

「?」


銃声が鳴り響いていたためかすかにしか聞こえなかったが今、「撃つのやめろ」って言わなかったか?

俺は少しだけ顔を出して相手を見た

そこには―――誰もいなかった


「え?」


俺はよくわからずに目をこすった

そして、次の瞬間

俺は反射的に柱から飛びのいていた

よくわからなく俺は行動することはある

多分、動物的本能だろう

「逃げろ」って警告するのは

もう限界に近かったのだろう柱が崩れてしまった

その煙の中には・・・敵がいた


「はは、勝手に死んでくれると思ったが無理だったか」

「どういうつもりだ?」

「なに?」

「なんで撃たなかった? チャンスだろお前たちには」

「ガキが俺達は殺すのは目的としているんじゃない。ただ大統領の誘拐だけだ」

「なぜ誘拐しようとする? あの人にそれほどの不満を・・・」

「いや違う、金のためだ」


あっさりと言った

金のためだと


「金のためか」

「そうだ、この世に金に勝るものはない」

「金次第か。なるほど」

「わかったか。ガキのくせに物わかりが―――」

「いやそのことは全く分からねえよ。金なんてもんは」

「お前も雇われているんだろ? なぜわからない」

「俺はこの世で一番強いものはこう考えている」

「なんだ?」

「愛、だと」

「愛か・・・そんなもんもな金で買えるんだ」

「いや、買えない。決してな」


俺はそう言って下げていた銃を2人に向ける


「まだ、戦うのか? お前は」

「ああ、愛する人のためとでも行っておく」

「なら俺は金のためだ」


相手もまたもう1人が重火器を俺に向ける

よく見たらもう1人は人間じゃない

人形だ

よくできた人間そっくりの人形だ

あれ? そうだとするとおかしくないか? 

なんでさっき口に出してまで言ったんだ?

人形相手に―――人間のようなことを

その考えがいけなかった

引き金を引くのが相手の方が速かった

そのため俺は遅れて撃った

もちろん、避ける努力はした

だが―――足に3発撃ち込まれてしまった


「うあああああ!!」

「銃を捨てろ。殺しはしない」

「ぐっ!」


相手が一歩一歩歩み寄ってくる

俺は痛みをこらえるので必死だ

だが、わかる

この人はまだ―――俺のようなことにはなっていない


「銃をとってこい」


まただ、人形に命令した

さっき銃を撃つのには言わなかったのに、今はちゃんと言った

人形が俺の元により力づくで銃を引っ張る

俺は目いっぱい右手に力こめながら踏ん張る

そして、使っていなかった左手でナイフを取り出して刺した


「あ?」


次に俺は立ち上がり目にも留まらぬ速さで相手に銃口を向けて撃った

狙いは両足と右肩

狙った場所に弾は跳んでいき、悲鳴を上げる


「があああああ!!」

「はあはあ・・・愛の勝ちだ」


右足はもう動かない

俺はその場に倒れこんだ

そして、意識を失った


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