9、闇ギルドの裏の顔
闇ギルドは 新しい犯罪をするために色々画策しています
自信のあった魔道具が効果が出せない状況を改善するために
多くの犯罪者が動いています
「熊獣人と観察者が全員捕まっただと?」闇ギルドのカウンターで男が騒いでいた。
「フクロウが確認しておりましたが 子供のような人物に相対して”隠密行動の魔道具が動作していないようで”他から熊獣人が途中で力尽きた様子まで確認したようです」
「力尽きただと?」
「えぇ 動きが”孤児のスリ程度”の動きのようだとか」
「そうなのか!」更に驚いて飲んでいた酒の瓶をらっぱ飲みをしていた。
「くそくそくそ!!!」
「観察者が魔道具で熊を助けようとしましたが 動作異常で助けられませんで」
「魔道具が動作しないのは確実だな」熊獣人と観察者を考えると 魔道具が同時に全部が故障するとは考えられない。
「それと不思議な事がありまして」
「まだあるのか?」
「フクロウは”火炎瓶が途中で凍り付いた”と その後に”逃げ出した観察者がもがき苦しんで失神していた”と」
「”もがき苦しんで失神?”だと・・・」
「”毒”でも吸ったか?」
「いえ 連れ去れた際の顔色は 青白く見えたとの事です」
「なんだと?」顔色が青白くなるのは 高山などでみられる酸欠の症状のはず。
「”城壁上”で酸欠だと?」
「城壁上で何らかの魔法が使われて ”そんな症状”になったようです」
「恐ろしい相手だな」
「対抗はどうされますか?」
「やはりしょぼい犯罪者程度じゃ魔道具は十分能力を出せないようだな」
「誰だ!」闇ギルドにいた男達は 声のほうを向くと真っ黒な大男が立っていた。
「あんたは?」一人がナイフを出し切りかかる。
「こんなのが”魔道具”使っても 無駄になるはずだな バーサン無様だな」男のナイフをあっさりかわして組み伏せた大男は 闇ギルドマスターに声を掛けた。
「ドドド ドーグン大佐様」”バーサン”と名前を呼ばれた闇マスターの声に他の男達が驚いた。
「いつこちらに?」闇マスターが ドーグンといった男に話し掛ける。
「我々の部署に”お前達のテコ入れ”が指示されたんだ」
「指示?あなた達はいったい?」マスター以外の男は 大男に話し掛けた。
「我々か?我々はお前達に”共感”している ゲスダインの者だ」
「ゲスダイン?俺達の敵の国じゃないのか?」
「あはは 俺達は元々同じ国だったんだぞ」
「そそそそんなばかな!?」ドーグンの言葉に男達が驚き聞き返していた。
「きちんとした歴史も教えられてないとは 不憫だなこの国の住民は」と悲しそうな顔を浮かべるドーグン。
「俺達の国は そんなお前達を 兄弟たちを不憫と思ってこのマスターと国を変えるためにと考え 支援をしていたんだよ」と いい話をするドーグン。
もちろん それは嘘である。
だが 生活に不満があるために犯罪者になった男達には この”口当たりのいい”嘘にあっさり騙されたのだ。
「我がゲスダインが統治すれば 君達の生活はもっと向上するぞ」
「そうだったのか ありがたい事だな」あっさり洗脳される犯罪者達。
「祖国の住民を救うためにも 王家を打倒する声を上げるんだ!」更に扇動されいい気になる男達。
「住民の為にも頑張るぞ!」
「おぉ~~~」一緒に声を上げる男達。
「やり易い奴らだな」闇ギルドマスターとドーグンが誰もいないカウンターで酒を飲んでいた。
「えぇ 扱いやすい奴らですが この状況は拙いですねぇ」
「あぁ 新しい魔道具が効果ないと”サーライト攻略戦”も開始できないな」
「そうですね あの魔道具も”評価”されれば ゲスダインの正式装備になるからな」
「そうすれば 闇ギルドへの資金提供も 君のゲスダインでの地位も保証しよう」
「ありがとうございます より一層ゲスダインに忠誠を誓います」
闇ギルドは ゲスダインから新しい魔道具の支援を受け 新しい犯罪の計画が進められていたのだ。
闇ギルドが対戦国に繋がっているとは
敵の敵はって感じだなぁ
ゲスダインの出先機関って感じだなぁ
しかし 犯罪者は言いくるめられて哀れだな