8,逮捕後の犯罪者たち
闇ギルド犯罪者もいよいよ年貢の収めどき
きちんと罪を償ってほしいね
更には他の闇ギルドの事もきちんと 白状してね
「どういう関係だ?」騎士団が 捕えた獣人化した犯人と城壁上に不意に現れた男(闇ギルドの関係者)を事情聴取を始めた。
王都で連発していた商会を狙った凶悪犯罪と同様の犯行が行われたのだ。
幾多の商会が破壊され 人は殺害されてしまっている。
国民は涙に溺れ 悲しみに覆われて 夜が来るのを恐れている状況だったんだ。
そんな国民を一刻も早く 笑顔で暗視て過ごせる生活に戻してやらなければならない!
その犯人と関係するかもしれない”怪しい人物”が現れたのだ。
犯罪をして逃亡していた獣人と その獣人を捉えようとした際に不意に現れた男だ。
無関係なはずがないのだ。
王都で凶悪犯罪を起こしたであろうやつらなのだ。
国民の安心の為にも 逃がすわけにはいかない。
今まで犯罪の情報もない中で捜査を続けた騎士団の前に現れた現行犯!
そんな犯人を逮捕出来たのだ。
犯罪情報をすべて聞きだすまで 情けなどかける気もなく獣人かしていた犯人に対峙していた。
「王都では見ない顔だな」騎士団が獣人化していた犯人に問いかける。
犯罪動機 犯罪組織 犯罪計画 等々 調べたい事はたくさんあるのだ。
「しかも 今と犯行時じゃ体形が違いすぎるとは どういうことなんだ?」
普通の体形に戻った男に 騎士団が詰め寄る。
男は何も言わないままで じっと騎士を睨んでいた。
そんな男に一人の騎士が思い出したかのように 声を掛けた。
「お前 スリの銀狼か?」その騎士の言葉に 男の肩が大きく反応した。
「知っているのか?」
「先週にスリで捕まえたんだが こんながっしりした体型じゃなくてやせ型だったんだが」
「え?先週と違うのか」
「あぁ 間違いない」そう言って騎士は笑っていた。
「薬でも使ったか?」騎士は笑いを止め 男に向き直った。
「腕を出せ!」そう言って数人で体を押さえ 袖をまくりあげた!。
そこは赤く腫れあがっていて なにかの薬が塗られた様子が伺えた。
「禁止薬物だな」腕に顔を近づけた一人の騎士がそう口にした。
強い独特の匂いでそう判断したのだろう。
「これに使う薬草はゲスダイン帝国にしかないはずだが」
「では ゲスダインと関係があるのか」
「まぁ捜査が進めば判るだろう」
「それにあそこは”例の教団”が関わっている噂があるな」
「あぁ もしそうなら”あの薬草”の出所も納得するなぁ」
「動機はなんだ?」大きな声を出して 犯人に問い詰める。
「お お前達に捕まらなければ 今頃は田舎に帰って・・・」
「帰って何があるんだ?」騎士の鋭い声が飛び出す。
「かかか彼女とけけけっこんして・・・ししし幸せになるはずずず」
「盗んだ金で幸せとは 何を考えているんだ」
「力ない”雑魚から取るのは当たり前だ” それが我が国の当たり前・・・」
「我が国?どこの出だ お前は」
「黙秘する」
「重大事件だ 神官による記憶取り調べを依頼を進める!」騎士達はそう判断して その日の事情聴取は終わった。
だが その取り調べは実行されることはなかった。
翌日牢屋に行くと犯人が息をしていなかったのだ。
冷たくなった犯人にがっかりしながら 牢屋の調査を始めた。
牢屋などという ある意味警戒厳重な安心な場所で行われた犯行に 相手が想像以上に影響の大きい組織と判断したからだ。
犯人に元々多くの薬草が使われていた為に 毒殺されたかの判断も出来ない状況だ。
その上 体が衰弱していたようでちょっとした”薬草”が止めとなった可能性もあったからだ。
「犯人は違法魔道具使用と所持 商会襲撃の状況証拠か 他の4人はどうなっているか?」
「そっちも進まないんだ ただあそこでのんびりしていたとしか言わんしな」
「犯罪者逮捕は公務だから”公務妨害”なんだから そちらから詰められないのか?」
「そう言えないんだ 王子様に触れてもいないからな」
「あぁ そうなのか」
「触れておれば 公務妨害で立件出来るんだがな」
「立件出来そうな犯罪はあるのか?」書類を作成していた騎士が溜息をしながら 他の騎士に話し掛ける。
「油の入れた瓶に火をつけて投げつけた危険行為としてまず一つ」
「違法魔道具の所持使用で3件」指を下りながら数える騎士達。
「身体強化魔道具と目つぶし閃光魔道具 飛行魔獣化魔道具か」別な騎士が魔道具を解説する。
「えぇ 凄い魔法ですね」
「あぁ こんなものを我々に使われていたら あっという間にやられてるかもな」
「そうですね 目を見えなくされて体を強化した犯罪者に勝てるわけないしねぇ」
「そうだな 我々は相手しなくと良かったよなぁ」とため息を吐く騎士達。
「まぁ ”あの方”の能力は規格外だからな」
「それは秘密だぞ 口外禁止だぞ!」騎士が話した男を咎めるように言っている。
「そうだな あの能力は誰にも対抗できんだろうなぁ」
どこまでも深い組織だなぁ 闇ギルド
だからこそ殲滅しないと将来の光が消え去ってしまいそうなので
王子様の活躍に期待ですね
そのあたりは後々にて
不定期更新となります