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影の魔導士  作者: 陽炎六
闇ギルド編
7/55

7,闇の観察者

闇ギルド監視者の観察力が凄いねぇ

手のうちの分らない相手程 危ないですからねぇ

さぁ 正体を突き止められるか



「お前も気付いたか」闇ギルドの観察関係者が 獣人の様子に驚いた仲間に話し掛けた。

「あぁ あのガキ?と対峙して 攻撃する様子がみえて”おかしい”とおもったんだ」

「同じだ どうして動きが見えいるんだろう?」

「それに 動き鈍くないか?」そう言ってまた獣人に目を向ける。

「そう

 だな あれって孤児のスリ程度に甘い動きだなぁ」

「あぁ あんなんじゃ闇ギルド失格で退会させられるな」そう言って笑う。

”しかし なんであんなに鈍いのだ?”笑いながらも しっかり観察を続ける裏ギルド関係者。


「もう 獣人は魔道具が動いてないので決まりだな 後はあの相手のが気が誰だかだな」

今度はそんな事言い じっと小柄な人物に目を向ける。

フードを深くかぶり 更に深夜なので 顔の判別は出来なかった。

”あんな人物王都にいたか?”闇ギルドの関係者は互いに思いつく人物像で人の確認を進めているが 該当者が思いつかないでいた。

なぜなら 第3王子は学校に通っている年齢の子供であり 闇ギルドの関係者は”大人”で該当する人物を思い出そうとしていたためだ。

体格などを明るい昼に見れば 学校に通う子供も対象に入れたかもしれないが 夜中の為に思い浮かぶことはなかった。

これが々犯罪者の子供なら 夜中でも出歩いているので考えもするだろうが 相手は”正義の味方”だから子供がいるはずがないと思い込んでいたのだ。


「獣人の能力と隠密行動の魔道具 どちらも動いてない感じだな」彼らはそう結論付けていた。

「えぇ 壊れたか壊されたかでしょうねぇ」

「あの状況では そう考えるしかないな」

「出来れば魔道具は回収したいが」一人がそう呟くと 他が首を振る。


「もしかしたらあのガキではなく あの場所に問題があるかも」

「トラップなのか?」

「えぇ 城壁などは兵隊以外に誰も来ません それこそくる人間がいるはずもない」

「夜中に来るようなのは 犯罪者しかいないか」

「えぇ だからあのガキは囮で魔道具がおかしいのは 城壁自体とかの罠ではないかと考えるよ」

「う~ん」考え込む彼らであった。


そんな事を考えながら 観察をしていたが 獣人化前の元の体力限界になったのか へたり込んでいた。

小柄な人が何か細長いものを取り出して 巻き付けてしまった。

「やばいぞ このままじゃ捕まる!」

隣の男が急に立ち上がり 音もなく監視塔を下りると魔法を展開加速して救出に向かっていった。

「ばか やめろ」つい声を出す仲間。

小柄な人物は声に気付いたのか 魔法にい気付いたのかこちらを振り向いていた。


静かに腕を上げ何かを呟くと 救出に向かった男の勢いが急速に落ちていく。

そして小柄な人物の前で フルマラソンで疲れ切った人のようにへたり込んで肩で息をしている始末だ。

”なんだあれは?だが あいつが捕まるのは拙い 獣人よりもあいつは助けなければ”

他の男もそう考えたのか 全員が救出に動き始めた。

持っている魔道具・・・閃光で目くらましをするもの・・・を投げつけるが 到達しても何も変わらす 光で周りを覆う事もない。

(実は作動しているのだが 逆の動作で周りを闇を包んだので 見た目が変化なし)


別なものが魔道具を鳥の魔獣に形に変え 襲い掛からせたが 人物の直前で魔道具に戻ってしまい効果がなかった。

そして 4人目が油の入った瓶に火を点け投げつけると これも到達直前で火が凍り付いて 瓶はそのまま城壁の壁に当たり粉々に砕けていた。


魔道具も武術も単純な攻撃も無駄に終わり 最後の男は逃げ出していた。

”あんなの 相手に出来るか”その一心で闇ギルドに報告をするためにである。

だが そう上手く行くはずもない。

城壁の人物が男に向かい 魔法を放ったからだ!

”エアーコンプレッション!”

何事もない 空気圧縮魔法だ。

だが 彼の場合には逆効果を起こすので 空気が拡散され圧力が急激に下がっていく。

逃げ出した男は 薄い空気で呼吸困難になってしまい気を失った。


「ふぅ」小柄な人物 第3王子はフードを外して笛を吹いた。

城壁管理塔のドアが開き 騎士達が出てきて男達と獣人を縛り上げる。

「お見事なお手並み 感服しました」騎士の指揮官らしき男が膝を付き王子に挨拶をする。

「やめてください こんな場所で」慌てて止める王子。

「初めて”生きたままの犯罪者捕縛です” きちんと尋問をお願いします」そう言うと騎士が驚いた顔に変わる。

「刑罰ではいけないのですか?」

「これは高度な魔道具を使った犯罪です 個人で行えるものではありませんし・・・」そう言って王子は倒れている男達を指差した。

「あの”男達は”獣人の状況を観察していたのでしょうね だから”捕縛”されそうになって慌てて出てきたと思われます」


「では”実働犯罪者”と管理監視犯罪者が別れているほど 大きな組織だと?」

「”私はそう考えますよ” もしかしたら噂にあるあの・・・」

「”闇ギルド”ですか・・・」

王子と騎士指揮官は頷きあっていた。


そんな彼らを遠く離れた場所から観察する男がいた。

彼はフクロウ獣人化の魔道具を使い 離れた場所から獣人と王子の対決を見ていたのである。

その男は唇の動きから 相手が王子と騎士団関係者と判別していた。

そして 騎士団指揮官が伝えた様子で あの魔道具の不具合は 城壁の罠ではなく あの王子であると突き止めたのであった。



2重3重に監視をさせていた闇ギルド

捕まってしまったが 魔道具に”影響を与えて無効化できる”事 その人物にたどり着いた事

これが今後にどう影響するのか



そのあたりは後々にて


不定期更新となります

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