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影の魔導士  作者: 陽炎六
闇の枢機卿
60/60

60,嫌がらせのような対抗策 (改定)


パーソンは魔道具に”いたずら”して 懲らしめる?方法を思い付いたのだ


仮に魔道具を奪い返し 使用したらそこで組織が終わる

そんな神代文字を仕込むことを提案していたのだ


「魔道具の神代文字を書き換えて 相手にそれを起動させようと思うのです」

「「なんだと!!」」

「お前何を考えているんだ?!」次兄王子がパーソンに聞いてくる。

「あれほど執着している魔道具ですよ? 奪ったらすぐに使うと思うのです!」

「「ふむ」」

兄王子達は納得したように頷く。


「安全な場所に持ち返って直ぐに動かして反応を確かめるか」

「えぇ あれほど強力な魔道具です 直ぐに自分で確認したいはずだと」

「「ふむふむ」」また頷く兄達。

「あれほどの犯罪を起こした相手だ どんな事でもしても取り逃がすわけにはいかんなぁ」

「だからこそ 魔道具に細工して”罠”をという訳か」


「冷気と水か 効果の確認できている神代文字を使ったら上手く行きませんかねぇ」パーソンが聞いてくる。

「使った相手を凍り付かせる気か!」

「2重に犯罪をする奴です このくらいでも軽いお仕置きですけどね!」パーソンがにこやかに答えた。

「「恐ろしい奴め!!」」兄達は容赦ない弟の考えに驚嘆している。

「だが 建物の中じゃ凍ってもこちらには判らんぞ!」長兄王子が疑問を口にする。

「建物全部でも凍りませんかねぇ」

「建物全部か どれだけの魔力が必要か判らんなぁ」次兄王子が答える。

「無理ですかねぇ」

「いや 相手を逃さないためには 良い案だと思うが」

「詰めが甘いですかねぇ」

「いや 外の我々に判らせる方法なら良いんだろう?」長兄王子が思案顔をしている。

「兄様?」

「そうだ 大音を出してはどうかな」

「音ですか?」

「あぁ それなら外からでも魔道具の起動が判るだろう!」

「異常な大音が起きれば 非常事態!それは騎士団が踏み込むきっかけになるか」次兄王子も長兄の意図を理解したのか続けて話している。

「きっかけ?」


「騎士団が捜査中に異常音が響いたら 緊急事態だと強制執行できるかなぁと」

「なるほど それは良いかも知れんな」

「まぁ 騎士団の詰め所で捕らえられればいいけど もし逃げられ奪われてもより大物を捕まえられる2段構えの作戦だな」

「えぇ ですから”相手の全力でギリギリで逃げられる” 疑問を挟ませない防衛を構えましょう」

「塩梅が難しいなぁ」


「「「殿下!魔道具で異常反応が!!」」」魔道具を確認していた騎士が慌てたように声を掛けてきた!

「なにか!」長兄が直ぐに反応する。

「魔道具の一部に反応が!」

3人の王子が確認してたテーブルに駆け寄る。

「なにか?!」長兄が騎士に声を掛ける。

「この魔道具は3つの効果を出したもののはずですがこの部分に4つ目の魔力溜まりが・・・」

「では 4つの効果を出せるのか?」

「ででで殿下!こちらでも異常反応が!」隣のテーブルの騎士が叫んでいた。

「どうした!」次兄王子が意識をそちらに向ける。


「こちらも3つの効果のもののはずですが やはり4つ目の魔力溜まりが・・・」

長兄次兄が1つずつの魔道具を確認している脇で パーソンが交互に魔道具を気にして見ていた。

「あれ?」不意にパーソンが声を出す。

「「どうした?」」見ていた兄達がパーソンに顔を向けた。

「兄様 この魔道具同士が関係し合ってませんか?・・・魔力線があるようです」

パーソンの指先を辿るように視線を向けあう兄王子達。

互いのテーブルの魔道具から4つ目の魔力溜まりから魔力線が伸びているのに気付いたのだ。


「この魔道具に固執していたのは これが理由だったのか!」長兄王子がそう口にする。

「これで2つの魔道具が繋がっていると・・・おい!魔道具をもう一つこちらに!」同じように観察していた次兄王子が騎士に指示を出し 別な魔道具が準備される。

「おい! まさか!」次兄の行動に驚きながらも 長兄も考えを否定できなかったのだ。

そして それは”当たってしまった!


「連鎖起動魔道具とでもいうものかな」ため息を吐くしかない王子達。

「過去に回収した30個以上の魔道具が全部同時起動したら?」

「80以上の能力を発揮できることになるでしょう」

「80か ありえんが不可能でない可能性があるのだな」

「ですが兄様 現実的な所として 身体強化 隠密化 獣人化の3つを同時起動されたら対処できません」次兄が呟く。

「やはり この魔道具は断固死守しないとまずいな」

見えない獣人化した犯罪者の群れ!

想像するだけで血の気の引く思いであった長兄は 拳をきつく握りしめていた!

だが パーソンはまだ魔道具には秘密がある気がして テーブルを見つめていた。


驚くほどの魔道具の性能と 多くの神代文字を確認したパーソン達

そして 脅威と思える連鎖機能

今までの魔道具にない対策を考えないと 焦る王子達

そして パーソンはまだ魔道具に闇を感じていた


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