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影の魔導士  作者: 陽炎六
闇の枢機卿
57/60

57,斧の秘密

教会騎士の理不尽な要求を跳ねのけながら 真相追及を進める王子達


原因追及は進むのか

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掲載ミスで入れ替えを行いました


「これが”木剣”を寸断した大斧か」長兄王子が大斧を見ながら呟いた。

柄は騎士が粉砕したので手斧のように短くなっているが 斧刃は鎧の胸ほどの大きさがあった。

「訓練用の”木剣”とはいえ重く硬い木を使っているので 普通の人の斧なら受けられると思うのですが」騎士団長は寸断された木剣の切り口を見て驚いていた。

「相手も手練れだったのでしょうか?」パーソンが相手をした騎士に目を向ける。


「向き合った相手の感じは ”へぼ”でしたが 木剣を切断したのは”斧の切れ味”で切断されたと判断しますが」騎士は答える。

「なぜ”へぼ”だと?」騎士団長が聞き返す。

「両手持ちの大斧を片手で持って その柄で騎士の突きを受けようとしたのですよ? ありえない事です」

「それは 物を知らん奴の行動だな」と笑った。

「斧の柄を当てる事はすごいですが ”突き出された棒”を片手の力を押さえるのは無理ですねぇ」

「柄ではなく斧の刃の重さを使って”受け止める”なら判るのだがなぁ」

「まぁ 刃の部分なら盾の代わりに使えるかなぁ」

「だが俺なら斧の柄でなく 刃で受けて 棒を分断するがな」

「そんなの出来るのは団長くらいでしょう」と騎士達が笑う。

「まぁ鋼棒であっさり粉砕したので 手斧程度の長さしか残ってないですがねぇ」

「騎士の棒も”木剣”とおなじだと勘違いして 軽く防げる判断だったんだろうなぁ」

騎士達は笑っている。


「大斧を片手で振り回すとは 普段からそれなりの物を扱っているのだろうなぁ」

「まぁ 斧は基本戦闘向きの道具ではありませんがね」

「まぁ そうだろうなぁ 報告だと”祭壇の破壊”しようとしていたのだと?」

「えぇ 私が巡回で地下教会に行った時に 斧を祭壇に向けておりましたので」

「良いタイミングで遭遇したんだな」

「ですが ”普段”でしたら 遭遇しなかったかもしれません」

「それは どういう事だ?」次兄王子が聞いてくる。

「本日は通常よりも巡回が遅れてしまい そのお陰で遭遇した可能性もありますので」


「巡回が遅れたのか?理由はなんなんだ?」

「通常通りの巡回開始時に 夜番の引継ぎで時間が掛かってしまい・・・」

「引継ぎ? いつもの事だろう?」

「いえ 夜番の巡回で発見された”不審なもの”の連絡がありまして」

「不審なもの?」

「”ただの皮手袋”でしたが 城内通路に落ちておりまして」

「皮手袋?だと」

「はい 城内で”皮手袋”を使用するものは 騎士のほかは”荷役作業者”程度ですので」

「地下教会前通路に繋がる階段の場所でしたので 数名で不審者侵入の可能性を考え 確認を行ったからの”遅れ”でした」

「すると”賊!”はその確認を”巡回”と勘違いして ”犯行を開始して”定期巡回の捕まったわけか」


「”皮手袋”の発見が無ければ 地下教会の犯罪を防げなかったかもしれんのか!?」

「言いにくい事ですが 十分あり得るかと」騎士の言葉に兄王子達は唸り声をあげていた。

「落とした時間が犯行前だったのでしょう」

「巡回を隠れてやり過ごして そこから”破壊工作”を行うつもりだったのだろう」

城内巡回の時間を知った上での暴挙だとしたら 騎士達の行動も監視されていたことになるからだ。

騎士の巡回後に 祭壇破壊を行うつもりだとしたら 剣の所持がない事も 大斧を持っていたことも ”ボケ”な犯罪者だったことも説明できてしまう!

「その上 相手は鎧や防具は着けてなかったとか?」団長は斧を持ちながら騎士に聞いた。

「はい」簡単に答える騎士。

「もし鎧を着ていればその鎧で所属部隊が判りますので ワザと鎧とか着てなかったのか 厚手の服のみでした」

「しかし 胸当てもなしか?」

「はい 胸当てもなかったです」

「やはりな」

「やはり?」

「鎧を着ない事で冒険者や木こりなどを装うつもりなのだったのだろうが 余りにも考えすぎだ」団長の言葉に騎士が考え込む。

「斧で何かを壊そうとした時に まずは自分に破片が飛び散るだろうが!」団長の言葉に 騎士の何人かは思い当たったのか息をのむ。


「実務で斧を扱ったことがあれば 一番危険な場所が胸だと知っているはずだからさ」

「やがり ”欺瞞”の為にですか?」

「”教会騎士見習い”辺りを言いくるめて襲わせたのでしょうか?」

「後々を考えると その辺りの”コマ”を使ったんだろうなぁ」

「上手くいってもいなくても ”大元”に影響が無いからね」

「”もし捕まっても証拠が掴めない”からとか」

「おそらくは そうだろうなぁ」


「だかその動機が判らんぞ」長兄が口にする。

「動機ですか」

「教会でなにか 変化があったか?」

「教会の変化を調べる必要がありそうですね」


犯人逮捕が実はちょっとした 不審物の確認による”定期巡回遅れ”が関わっていたとは

難たる偶然なのだろうか

もしかしたら まだ証拠になるものがでてくるのだろうか


教会祭壇の魔道具の移動はできるのだろうか

教会は 枢機卿はどう手をのばしてくるのだろうか



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