54,閑話ー2 黒幕の溜息
まえがき
魔道具制作には より神具に近い知識が必要なのである
特に高度なものは より高度な神具の知識がひつようになるのだ
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本作の魔道具は神具の模様を魔法陣として天啓をされたので 成り立っているオリジナル設定です
「ゲスダインの方はこれで終わりだな」煌めくローブを着た男が報告をした男に返答した。
「王家の方針が変わり 他国への侵攻の計画ももう無いようです」再度報告者は話しを続ける。
「係わった痕跡は消してあるのだろうな?」
「魔道具制作の技術資料はすでに回収を完了しています」
「神具は回収できたのか?」
「昨日 神杖 ”大地の杖”は回収を確認しましたが?」
「なにか問題があるのか?」
「アークの保管箇所が確認されませんでした」
「ばかな あれほどの国内の混乱 あの騒ぎで城内は手薄じゃなかったのか?」
「早々に他国に支援を出し 城内の騎士は通常配置だったようです」
「第一計画ではアーク農国に騎士の支援をさせて国内を空にさせるのも 失敗の保険としていた犯罪者の反乱騒動も意味ないじゃないか」
「申し訳ございません」
「まぁいい」ローブの男は溜息を吐いた。
「だが アークを取り戻すまでは諦めんぞ」
「なぞ そこまで?」
「アークこそ”神々の血脈を受け継ぐ正統後継者の証”だからだ」その言葉にただ頭を下げるだけだった。
「いつか 我が手にアークを」
「ゲスダインの王様に姪御さんを嫁がせるのが確実なのでは?」
「あんな”脳筋”に大切な姪を渡せるものか」拳を震わせながら答える。
「ですが 枢機卿」
「おいおい それは禁止だ」
「す すみません お、お館様」あわてて謝罪する男。
「代案を直ぐに作成しなければ」
「サーライトの信者の中には貴方様のお考えに賛同するものがおります それを使い”今回の魔道具をわが手に入れては”いかがでしょう?」
「サーライトにはどれほどあるのだ?」
「確認が取れているのは 29個ほどございます」
「過ぎた力だな 一国には過大すぎる力は災いを呼ぶことになる」
「正統なる者ならば その限りではありません」
「道理だな アークの為にも 正統なる我がそれを引き受けよう」そう言うと 男は忽然と消えたのであった。
魔道具の犯罪は ゲスダインの思惑ではなく より深い陰謀の産物だったのだ
その首謀者は 枢機卿と呼ばれるほど 協会に深くかかわるものであったのだ
彼の狙う”アーク”の正体とは
神々の血脈の意味するものは
そして 彼の真意とは




