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影の魔導士  作者: 陽炎六
ゲスダイン編
51/60

51,復讐の犯罪者

ゲスダインで復興を支援した際 必要以上に派手に宣伝し撒き餌としたサーライト騎士団

わざとらしい”罠”は相手の心理を逆撫でして釣り上げ確保に成功!

ここで”けり”を着けたかったのだが 相手が動かずに支援終了に



それから1か月 サーライト騎士団を含めた他国の支援隊はゲスダインで復旧警護を行っていたが 一部軽犯罪が起きた程度で 商会を破壊するような重犯罪は起きなかったのだ。

そこで ゲスダイン王家と協議して 支援隊は順次帰国する事になったのだ。

まずは規模の小ぶりなアーク農国 神聖国と続き 一番規模の大きなサーライトは半年後に帰国する計画になった。


そして それから半年経っても ゲスダインでは重犯罪は起きずに復興は進んでいたのだ。

そして 支援隊は帰国をしていったが 各国の物資の支援は続きゲスダインの街並みは復興していった。

その様子に国民は 支援の騎士達が去っていても 不安を感じていなかった。


だが 相手の”犯罪目標”がゲスダインに迷惑をかける事なのだ。

それは ゲスダインに直接犯罪を仕掛けるだけが その目的を達成する方法だけでないのだ!

ゲスダインの利益になる事を阻害する事も同様なのである。

ゲスダイン復興の物資の輸送には厳重な護衛がついていて ゲスダインの向かってくるためにゲスダインの騎士も万が一には応援に向けいやすい。

だからなのか 支援が終わって 各国への返礼を狙ってきたのだ!


先の襲撃により食料 薬草 資材の不足に喘いでいたゲスダインは 他国の支援でなんとか乗り切ってきたのだ。

流石に他国に戦争を考えていた国ではあったが 支援の大きさを理解しており返礼の必要性を感じていたからだ。

またゲスダイン国民も治安維持の他国の騎士とうまく交流できていたので 将来はともかく今は感謝を伝える事が大切と判断し 特産の果物を中心に国民へと呼びかけたのである。


身近な支援を受けていた国民は 王家の対応を当然のように受け取り 動いていたのだ。

本来なら ゲスダイン交易のメインである特産果物が 返礼としては最適と考え多くの国民が寄付を募り最高品が集まってきたのだ。

受け取った支援に比べてはささやかなものでしかないが 現在のゲスダインの最上になる返礼であったのだ。

集められた返礼品に宰相は笑みを浮かべ 他国に向かう馬車隊に声を掛けていた。

「君達は各国への返礼大使として ゲスダインの感謝を伝えるものの代表である!」

「”各国への感謝”を君達の感動で伝えて欲しい!」


各国の支援物資に対しての返礼をどうするか悩む宰相であったが サーライトは要請でパーソンをサーライトに留学させる事になったのである。

これは表向きには”案内してくれたゲスダインの少年に他国で勉強させ 今後の交流の礎としたい”というものであった。

サーライトの本音は ”問題がひと段落した今 他国に何時までもパーソンを置いておきたくない”というものであったのだ。

パーソンを手放したくない宰相であったが 支援してくれたサーライト王子の要請でもあったために 留学という形でサーライトに送りだす事になったのである。


「サーライトの支援に対して”少年の留学”とは まぁ 今後の未来の交流とはいえ 祖国ゲスダインを離れてしまう事に 苦労懸けるな パーソン」宰相はそう言ってパーソンに声を掛けた。

パーソンは苦笑いして 宰相に別れの挨拶をしている。

「今後 2国間でより活動が活発になり より豊かな祖国サーライトになりますように 知識を高めてきます」

「明日でしばしの別れになるが 体に気を付けてな」

「はい 宰相様もお体に気を付けて」パーソンは宰相に返事を行い 馬車に乗り込んだ。

「では 宰相殿 ゲスダインの若者は我々が責任をもってお預かりします」次兄王子がそう宰相に伝え 同じ馬車に乗り込んだ。

動き出す馬車に同行したゲスダインの騎士がパーソンに手を振り 別れを惜しんでいた。


ゲスダインの騎士は王城でのパーソンを奇異に見ていたが 復興の際の他国の騎士との会話の中に聡明な行動 言葉を確認していたのだ。

”ゲスダインの若者は他国に引けを取らない”そんな自信をパーソンに見出していたのだ!

そんなパーソンが居なくなる事に寂しさを感じていたのであった。

離れていく馬車に感謝をしながら 見送っていたのだ。


ゲスダインの国民が感謝し見送る馬車を犯罪者が見逃すはずはないのだ!

ゲスダインに復讐を考えている犯罪者には ”罠”も張れないはずの馬車は絶好の目標だと判断されたのだ。

直ぐに連絡のつく犯罪者に声がかけられ 5人の犯罪者が襲撃の為に動き始めた。

見送られる馬車の向かう道を確認すると その馬車が”サーライト行きでどこを通るのか”を理解し 馬で先回り襲撃する事を考えついたのだ。


馬車隊はゆっくりと動き出し 中の乗員も別れを惜しむかのように手を振っていた。

王都を離れサーライトの街道に出ると 馬車の隊列も変わり 移動速度が上がっていく。

「犯罪者がこのまま落ちついて欲しいですねぇ」

「まぁ そうだな うちの騎士がいないと取り締まりをするのも難しいだろうし」

「ですが どこかで犯罪を起こされても困りますしね」

「まぁ あの装備のあるゲスダイン以外なら対応できるか ならいいか」と次兄王子が笑っていた。


「そろそろ国境ですね」馬車の御者から声が掛かった。

「国境を越えたら 昼食を・・・」言いかけて馬車が急停車した!

「どうしたか!?」次兄王子から御者に声が掛かった!

「前方に人が立っています! 3人・・・5人・・・5人です」

「5人?」パーソンが聞き返す。

「はい うご 動き出しました! は早い!」「敵襲!」


「兄上 対魔道具戦準備を!」

「まさか?」

「いえ 十分考えられます」

「全騎士 対魔道具犯罪対応装備!」

騎士は直ぐ馬車から下りて 盾を構え防衛体制の構築をしていく。

その間にパーソンは自分の魔力を高めその魔力を周囲に広げていく!


”もし相手が”あの犯罪者”ならここで捕まえられれば いいのだが”パーソンはそんな事を考えながら 更に魔力を増やしていく。

「サーライト返礼馬車だな そのまま降伏しろ」近くに来た相手はそう声を掛けてきた。

”やはりあの犯罪者か”声を聞いてパーソンはそう考え 次兄王子に頷いた。

「周りには魔力は満たした! 安心して戦え!」

「おう!」廻りから騎士の声がして ガタガタ音がしていく。


ガキン!

なにかがぶつかり合う音が響いてくる!

”来たか!”

騎士達の慌ただしい音が聞こえて 次兄王子が外に出ていく。

「いい機会だ!一人残らず取り押さえろ」

ガキン!

また激しい音がしていく。

「ばばばばかな ただの騎士に力負けだと?」


「はぁ! 正しいほうが力が強いに決まっているだろうが」どうやらうまく魔道具は抑え込めている様子。

「なぜだ ここはアーク農国でもゲスダインでもないんだぞ」

相手は捕まったのは”罠”のせいで その”罠”はアーク農国とゲスダインに仕掛けられたもの・・・魔道具がうまく動かない仕掛け・・・だと判断していたのだ。

当然だろう それ以外の場所では動いて力が出せたのだから。

つまり ”罠”のあるアーク農国とゲスダイン王都以外では 魔道具がうまく稼働して効果が出せると思って襲撃をしてきたのだろう。

そして ゲスダインに復讐するには ゲスダインに関係する事を やり易い場所で襲えば良いと判断してのだ。


まずは返礼の馬車を襲撃して 両国の関係を破壊するのがゲスダインの復讐になると思ったのだろう。

だが相手が悪かった・・・いや 良かったのだろう・・・よりによってパーソンが搭乗する馬車を襲撃したのだから。


何を勘違いしたのか 支援終了の馬車を狙うのではなく ”返礼”の馬車を狙う犯罪者

過去の捕縛成功を”罠”に掛かったと判断した犯罪者は 罠が無いはずの馬車を襲撃したが


あいにくと返り討ちに


そして その事実は意外な未来を描いていく

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