48,宰相の憂鬱
犯罪者がゲスダインの策略に気付いて 反逆犯罪をはじめてしまった!
混乱に陥るゲスダインの未来は?
それとも 崩壊に至るのか
カギは 国を司るものが握っているのだ
その深夜 ゲスダインの王都に広がる悲鳴と破壊音!
深夜に商会が20カ所襲撃されたのだ。
アーク農国の恐怖の犯罪がゲスダインで再現されたのである。
特に襲撃を受けた商会がゲスダインの根幹を担う商会だったので 被害が大きく翌日からゲスダインの王都は機能がマヒしていたのだ。
騎士団はゲスダインの治安維持に投入されたが 王都内の惨状に顔を背けて 任務を行っている様子である。
「何が起きたのだ 直ぐの状態を把握しろ!」臥せっていた王様が激を飛ばし 先陣を切って街に治安維持に向かっていったのだ。
「犯人は捕まえたのか?」城に残った宰相は王都の情報を纏めながら 人員の配置を指示していると 犯人は誰も捕まえられずに逃亡したと報告が上がってきた。
「被害の把握は?犯人の数は?」
「商会20が損害 うち輸出関連商会4 穀物流通8 土木関係3 牛馬家畜関係3 服飾雑貨2との事です 被害総額不明」担当文官が連絡してきた。
「そして多くが放火され 残ったものもまともの物がない状況でして」
「財産資産の強奪目的ではないのか?」報告に宰相が聞き返すと 文官は力なく頷いた。
「なにが なにが目的なんだ」力なく口にすると宰相は椅子に座りこんだ。
「王城の厨房に連絡 パンと干し肉 スープの提供を 国民を飢えさせるな」宰相の言葉に文官は部屋から出ていく。
「あと 何ができるか」
「宰相さま 他国へは支援を要請しないのですか?」パーソンがそう聞いてきた。
「我が国は評判がよくないからなぁ 要請しても支援が来るかどうか」
「ですが これ程の被害が出たら 国民が大変なのでは? 何よりも国民を守らないと」
「そうだが 他の国がどうでるか」
「そうかもしれませんが 国民を守るのが第一では?」パーソンは力を込めていいかいㇲ。
「そうだな もし支援がなくてもそれは仕方ない事だしな 今の国民が守れるなら手を尽くそう」宰相はそう言うと ドアを開け文官を呼んでいる。
「この親書をサーライト アーク農国 神聖国へ送って欲しい 緊急に優先でな」疲れた顔で宰相は呟く。
「しかし この犯罪は何が目的なのでしょう?」集計された被害規模にパーソンが声を掛けると 宰相は首を振った。
「判らん 元々犯罪が少ないと言えない我が国だがこれほどの犯罪が同時に起きるとは 国が危ういな」
「治安維持にも他国に支援を頂けないでしょうか?」
「しかし それでは他国に支配されてしまうじゃないか」そう宰相は言い 今のゲスダインの状況が”アーク農国に仕掛けた犯罪そのもの”だと気付いたのだ。
頭を抱える宰相は 治安維持に手が足りない事実に政情悪化を懸念しながらも 他国の干渉で国が崩壊する事を危惧していたのだ。
「まさか ”あいつらが”起こしたのか?」そんな呟きにパーソンが反応した。
「宰相様 なにか心当たりが?」
「あぁ もしも もしもの話だが・・・聞いてくれるか」
「前提か まぁただの”話”としてだな」
「まぁ ”空想の話”でしたら・・・」歯切れの悪いパーソンが話をしていく。
「それは構わないですが 何でしょうか?」
パーソンの言葉に宰相が口を開いた。
「小さな国が大きな国に戦争で勝つことは無理だろうか?」
「まぁ そうでしょうなぁ」
「だから 大きい国がいいのだろう?」
「それは違うでしょう??」パーソンは渋い顔で答える。
「大きい国が優れているとは限りませんからねぇ」
「だが大きな国なら例えば農作物の収穫量がおおいだろう? それなら食事も十分 国民も活発になるのではないか?」
「収穫は確かにそうですが 同時に消費も多いですので 大きい小さいはあまり問題でないかと思いますが」
「なるほど そういう考えか 活動的なら消費よりも収穫が多いだろうし」
「なるほど 活動的か 確かにな」
「まず国民が健康で活動的 そうなら国は裕福と言えるのではないのでしょうか?」パーソンの言葉に宰相は頷く。
「ですので まずは国民が健康で活動できる状況にするのが 政府の基本ではないでしょうか?」
「確かに 国民が健康なら 活動も活発で結果経済が活発になるからな」
「ですから 経済の優越は国の大小で見るべきではなく 活動性で見るべきと考えます」
「ゲスダインでは 特別な果実も多く他国の輸出も多いですので 活動的と考えていますが」
「ゲスダインは 他国より劣っているとは思わないのか?」
「何を持って劣っているのですか?」
「国が小さく 過去に戦争に負けただろう?」
「それが今に関わる事ですか?」パーソンの言葉に宰相は何も言えない。
「今は 果物などの特別なものではありますが 他国から一目も置かれていると思っていますよ」
「他国に”羨ましがられている”と思うのですが」
「そうだな」はぁと息を吐く宰相。
「向かう道を違えたか」
「今の特産の果物を中心に他国の技術を入れて行けば よりおいしい果物を出来るようになるでしょうねぇ」
「今のゲスダインにも未来があったか」
混乱を招いた現状に国民を守る方策を考え行動する宰相
だが っ混乱の原因は自分達にあったと気付き愕然としてしまう
そんななか 独り言のようなパーソンとの会話で今のゲスダインにも
光輝く未来の可能性があったと気付いた宰相
そんななか パーソンが動き始める




