2,魔道対策 特務官 誕生
魔道対策 特務官は誰なのか どうしてその能力は発揮されるようになったのか
まずは それが大切なのでその 誕生秘話のお話です
「ばかも~~~ん!」王城 第一フロアに怒声が響き渡った!
「ででですが おとととうさま~~~」
「バカもの 国内の問題報告は”陛下”と呼ばんか~~~!
「ごごごごめんなさ~~い」
ひとしきり謝るのは 城壁で犯罪者を追い詰めた 小柄な人 第3王子であった。
報告する相手はもちろん 国のトップである国王。
国内を管理する宰相である。
この報告は非公式であった。
第3王子は幼少より 他人との魔力の違いを悩んでいた。
入学した学校の魔法授業で同じ効果の出ない魔法を使う王子に教師も戸惑っていた。
授業成績も授業態度もよく 模範的な王子なのだから。
だから どうして他生徒と違う魔法を使っているのか不思議に感じた教師は なにか確認する方法がないか考えて いくつかの魔道具を発動させてみようと思いついた。
魔力を与えることで部屋を風が吹き出す魔道具。
魔力を与えることで水をくみ上げるポンプ。
そこまでは問題なく魔道具は動いていた。
しかし次の魔道具で異常な動作をしてしまったのだ。
魔道具をは魔力が流れると 部屋を明るくさせるものだったが 王子が魔力を通し動作させると一瞬で部屋が真っ暗になっていたのだ。
突然の結果に驚く教師は 魔道具の不具合を疑い 自分の魔力を流して確認した。
部屋は問題なく明るくなり また王子が魔力を流すと真っ暗になるのだ。
そこで教師は仮説を立ててみた。
王子の魔力は”逆向きの特性”があるのではないかと。
”熱くなり”料理を行う魔道具を準備し その動作を”予想”してみた。
”もし王子の魔力が予想通りなら”熱くならず 冷えてしまうと。
魔道具の上に鍋を置き水を入れ 王子に魔力を流すように伝えた。
そうすると 予想通りに鍋が冷え凍ってしまったのだ。
教師は王子の結果を重要視して 校長に結果を報告した。
特異な能力は人から差別の原因になりかねないので 王家に報告するのみにした。
王家も王子が特異な能力を持つ事実を公表すると 国民が奇異な目で見ると考えたからだ。
この力が国民の役に立つ時に公表しようと判断したのである。
ただ なにに役立つかが不明なので考え込んでしまったのだ。
*(使いたい魔法の方向はあっているが 反対向きの魔力を出しているので 結果が逆になってしまうというものと理解ください)
ただ このままでは王子は”必要な魔法”が使えない事になってしまうので対策が必要だと教師は考えた。
教師は校長にに 王子に逆方向の魔法練習すれば可能になるはずだと考えて教育内容を一般生徒と変更 より内容を判断を重視したものに変えていく事にした。
それを聞いて 王子は人一倍練習を行っていた。
他の人とは”正確に反対の魔法”をである。
そんな事を続けていると 廻りの魔法 魔力察知が繊細に出来るようになっていた。
ある時 王都でのお祭りにお忍びで見学していた際 一人の落ち着きのない人を見つけた。
なにかを探しているような 廻りを観察しているような あからさまに不審な様子であったのだ。
付き添いの私服護衛に声を掛け 不意の事態に対応できるようにしていた。
するとその人は魔法を発動し急に走り始めた。
人混みの中での急に走ることは危険なので どうしたものか考えている一瞬で 前方の人に近付き荷物をひったくりした!
更に魔力を高めて 逃げ出そうとする相手に慌てて魔法を発動させた・・・逆のままで!
その結果 その人は体は走ろうとしているのに 体が伴っていないで そのまま前のめりで倒れてしまったのだ。
あっけにとられながらも 護衛が取り押さえ 祭りは無事に楽しめたのだ。
そんな とんでもない状況は親である国王に連絡が行き 魔法使い 神官が検証を始めてしまったのだ。
その結果 展開している魔法陣に影響し 魔法の逆特性を発生する事が確認された。
しかも 魔法量はかなりのもので 複数の魔法陣の魔法を打ち消してしまっていた。
「対魔法犯罪の切り札になるな」親ではあるが 国王としての判断が顔に浮かんで口元が上がっている。
そうして魔法犯罪に向き合う事になった王子は 学校低学年程度の体力では追いかける事も出来ないので 一般青年程度までの体力獲得を命じられて 兄王子と同等の武道を学ぶことになった。
魔道対策 特務官の活躍は今後 どのようになっていくのかお待ち下さい
犯罪に使われた魔道具はなぜあったのか?
製作された目的は?
これから 話は進んでいきますね
不定期更新となります