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影の魔導士  作者: 陽炎六
ゲスダイン編
17/58

17,サーライトの憂鬱

ゲスダインの悪党どもにどう対処を進めるのか

悩みどころだよねぇ


相手が戦争を仕掛けてきて勝利しても 被害は絶対でるので避けたいしねぇ


なんだか 被害なく済ませる方法はないかねぇ


「ゲスダインは本当に我々と戦争をする気なのか」王様がイライラしながら 3王子 宰相を集めて会議をしていた。

「闇ギルドマスターとゲスダインの諜報部員らしき男の話では その感じでした。

闇ギルドの建物の中で聞いた3男パーソンがそう報告をすると 王様は頭を抱えた。


「もしも王都犯罪で使用された”獣人化魔道具”が ゲスダインで大量使用されますと 対抗はほぼ不可能です」

「商会の頑丈な門を攻撃魔法も武器も使わず破壊しています 一般兵士の盾ではそんな強大な力に対抗できません!」宰相が具体的に被害を含めて話を進める。

「こちらも同程度の強度と力がありませんと・・・盾はともかく兵士の身体強化魔道具を準備出来ればですが・・・」

「そのような魔道具はあるのか?」

「国内の建築 道路整備などの土木用にいくつかある程度です」宰相が細かい実情を話していく。


「魔道具の量産は可能なのか?」宰相の報告に王様が聞き返すと 宰相は首を振っていた。

「魔道具に使う金属素材が不足していますし その上・・・」

「陛下 現在その魔道具も使用者の負担が大きすぎて 1度の使用後2日は使用できない状況です」

「なんと それほど負担が大きいのか?」

「ですので 現状では使用者を複数用意し 安全の為に”4日交替”で使用させております」


「ゲスダインはどのように獣人化魔道具を使わせているのか?」

「獣人化魔道具と身体強化魔道具のどこが同じか違うのか判りません」

長男王子が腕を組みながら考え込み 宰相がゴホンと咳払いをした。

「今回はパーソンの活躍で犯罪者を捕縛しましたので 連続使用が可能なのかは不明ですが 獣人化魔道具では薬草による身体強化は確認しております」

長男王子が 過去に軽犯罪でとらえた犯罪者の体が大きく変わり 身体からゲスダインの薬草に匂いがしたことを報告する。

「ゲスダインは 使用者に負担をかけてまで使わせる気なのか?」

「その見極めの為の王都襲撃だったのではないでしょうか?」次男王子が王様の言葉に続いて口を開いた。

「どういうことだ?」

「捕縛の際に 私が闇ギルドに突入しておりましたが ”魔道具をテストするのに 大事なゲスダイン国民を使えんからなぁ”と ゲスダインの諜報員が口にしておりましたので」嫌悪しながらパーソンが答えた。

「なんという事か ”自国の者の為なら 他国の者はどうなっていいとでも”考えてるのか!」王様は激怒していた。


「ゲスダインはどう動くと考えるか?」王様の言葉に 長男王子が姿勢を正して 話始めた。

「闇ギルドを崩壊させましたので その対応次第と考えます」パーソンが自分の考えを口にした。

「闇ギルドがどう関係すると?」王様がパーソンに聞き返す。

「闇ギルドマスターは ゲスダインに関係者でしたし 技術を支えて資金協力もゲスダインでしたから」

「闇ギルドのからの報告はどのようになっているのか不明ですが 闇ギルドが機能していない事に気付くはずです」

「なるほど 確かにな」長男王子も頷き同意を見せた。


「そうなると まずは闇ギルドの確認でしょう 獣人化魔道具のテスト結果も知りたいわけですし」

「なぜそう考えるか?」王様はパーソンに問いただす。

「今回 3獣人同時襲撃という大規模なものでした」パーソンの言葉に全員が頷く。

「襲撃結果確認の為に ドーグンというゲスダインの大佐が来ていたほどです」

「ふむ してそのドーグンとやらは?」

「”ゲスダインに利用された”と気付いた狼獣人が 切り刻んでしまい 今は騎士団の下層検死室で詳細確認を行っています」

「では そのドーグンとやらはゲスダインに報告できていないのだな?」王様の声に全員が頷いた。


「では相手は闇ギルド いやドーグンの確認が優先でやってくるな」考えながら王様は口にする。

「陛下 それはどうして?」宰相が聞いてくる。

「闇ギルドは いや獣人化魔道具はゲスダイン最機密なのだろう?その監督者か報告者のドーグンがいない さぁどう考える?」王様の質問に皆が考え込むが 最初に宰相が口を開いた。

「情報漏洩の確認でしょうか?」

「だろうな」頷く王様。


「侵攻予定の国でテスト中の機密機密だ もし情報が洩れたら侵攻計画が大幅に狂うだろう」

「そうですね 最悪ドーグンがもし裏切って侵攻計画の全貌が相手に漏れたら 国には大ダメージでしょう」

「そう言う事だ」王様が採点するかのように 宰相の言葉に続けた。

「そうか ドーグンが戻ってこないとそれすらも判らない状態なのか?」長男王子が考えを口にする。

「ならこのまま闇ギルドの崩壊とドーグンの事はゲスダインに判らないままなら ゲスダインは侵攻する判断が出来ないままなのか」次男王子も理解し話に加わる。


「今はそれが出来る最高の対策だな」王様は話しを続ける。

「いいか ゲスダインからの闇ギルドの捜索 情報報告を徹底的に妨害遮断するのだ!」

「「「は!」」」全員が返答して部屋から出ていく。

「パーソン お前は魔道具対策の推進を頼む」

「了解しました おとう・・・ 陛下」そう 赤くなりながら答えるパーソン。

「あはは まぁ今回はゆるそう」と 王様は言い間違えている息子を見つめて笑い声を上げた。



偶然 闇ギルドをつぶし ドーグンを捕らえた事がうまい事抑止になりそうだねぇ


どのみちドーグンの状況が判っても こっちに賠償も言えないだろうし 


此方から そうして我が国にいたのか問いただしても まともな反論もないだろうし

このまま 抑え込めればいいよね



不定期更新となります

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