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影の魔導士  作者: 陽炎六
闇ギルド編
11/58

11、王都侵入

動き出した闇ギルド犯罪者達

新しい魔道具を使い 闇ギルドはまた王都襲撃を企んでいる

威勢よく動きだした彼らは 達成する事が出来るのか


王都を3人の商人がゆっくりと道を歩いていく。

背には大きな荷物があり 揺らさないように気遣っているいるのか 足取りもゆっくりとしている。

王都の住民は服装から山間の商人と認識し 貴重な高原茸や野鳥の販売に来たのではないかとワクワクして彼らを見ていた。

しかし そんな彼らは王都襲撃を実行しようとしている犯罪者達なのであった。


彼らはすれ違う住人の顔には疲れが浮かんで見えるが 自分達を見て笑顔を浮かべているのに驚きを感じていた。

なぜ自分達にそんな顔で見てくるのか 理由がわからないからであった。

自分達の服装で ”旨い料理の元”を運んでいる商人と勘違いされているとは思ってもいないからだ。

”ばれたのか?”顔に出さないように 相手を観察すると そんな様子ではない。

なにか期待にで満ちている そんな顔だったからである。

「あ あのなにか・・・」見つめる住民に思い切って声を掛けると 相手からは想像外の声が飛び出してきた!

「あああ あの 貴方達は山の方の人ですよ  そそそそれは どちらの商会に卸す予定ですか?」相手は荷物に括り付けてあった”欺瞞用の干し茸”を指差して聞いてきたのだ。

相手の言葉に”勘違い”に気付いて 余裕が出る犯罪者達。


「すみませんが これは売り物ではないのです」そう答えると肩をおとす住民。

「・・ですが そうですね・・・」考えるそぶりをして 干し茸を取ると相手に手渡した。

「お近付のしるしに どうぞ」

「いえいえ 売り物でない大切なものを頂けないです」

「これも何かのご縁です」そう言って笑い 相手は頷いて笑顔を向けた。

「あああありがとうございます」突然の事に驚く相手は 心配になるほど喜んでいる。

「これをどうぞ お礼に」相手はそう言い手荷物からパンを取り出して渡してきたのだ。

「え?」驚いている間にも相手は手にパンを握らせ 手を振り家路に急いでいるのか離れていた。


「いい笑顔だが 気にするな」一人がそう言って干し茸を渡した男を窘めていた。

今までに感謝などされたことが無いので 相手に戸惑っていたのだ。

だが 別の男の声でそんな気持ちも消し飛んでしまったのだ。

「おいおい うちの店先で”商売”なんかされると困るんだよなぁ」

声の方を見ると 大男が気持ち悪い派手な服装で因縁をつけてきたからだ。


「おい ゴーツク商会だぞ」廻りの住人がひそひそしているのが聞こえてくる。

「お前らのせいでうちの売り上げが落ちたんだ 賠償しやがれ」突然怒鳴って威圧してくる相手。

「金を払えよ 金が無いなら荷物置いて行け!」そう喚く相手。

「あほくさ いくぞ」無視して3人が離れようとすると 相手はヒートアップしてくる。

「聞いてんのか?」そう叫び殴りかかったのだ。

「どんくせー拳だ」そう言って男が拳を受け流し 腕を取り投げ飛ばしていた。

落ちた衝撃で気を失う男。

廻りの住人が喝采をあげていた。

「屑が!」吐き捨てるように 大男を見おろして立ち去る3人。

先ほどのほほえましい雰囲気の消えた様子に 戸惑いながら見送るしかない住人であった。


「俺達の相手はあのバカ奴らさ 気にかけるな」

「そうだな」パンを持っていた手を振り気持ちを切り替える男。

俺達が今晩行う行為は ”あの大男”のような奴らに奪われた その復讐なのだと心に秘めていた。

俺達に金がなく 苦労しているのもあいつらのせい。

俺達に家がなく寒くて食事もままならないのもあいつらのせい。

そんな彼らの顔が 俺達の行動で苦痛に歪むことを考えると 可笑しくてたまらない。

俺達を虐げている国民なんかに懸ける情けはないのだ。

そんな考えが顔に出ているのか すれ違う彼らが避けている様に感じる。

”やはり 俺達は差別されて虐げられている 俺達の行動はそんな奴らにたいする復讐なのだ!”

俺達は間違っていないと 犯罪者は新たに確信して 今晩には王都を恐怖で怯えさせてやる!と心に誓い 時間になるまで王都下街に待機するのであった。


深夜に街中を徘徊するのは 事件の多発している王都では 騎士団に職質されてしまう。

騎士団に見つからないように 目的の商会近くまで行き 魔道具を動かす必要があるのだ。

それに今回は3か所同時襲撃しバラバラに逃げるのだ。

これなら捕まるはずはないと 犯罪者達は確信していたのだ。

犯罪者の信念として 奪われたものへの復讐の為に行動を開始し男達

旨い具合に王都に入り 行動を開始したのだ


互いに新しい技術を使い目的を果たそうとする彼等

はたして軍配は?


そのあたりは後々にて


不定期更新となります


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