表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/173

132.地球政府設立

アバドン撃退から15年が経過。

俺もさやかも40歳となった。橋本さんも同い年なので40歳だ。

さやかも橋本さんも相変わらずの美しさを保っている。


俺達は比較的平和に暮らしていた。さやかとの間の子供は3人だったが、橋本さんとの間には男の子と女の子が一人ずつ生まれた。

長男の名は魔夫まお、長女は知世ともよ


橋本さんも毎日が忙しそうだが、とっても幸せそうなので良かった。

橋本さんとの間の子供は、上の男の子は魔石を持って生まれ、魔法も使えた。

しかし女の子は魔石を持っていなかった。その代わりなのかは分からないが、彼女は心を読める能力を持っていた。


この世界の人との間の子供でも、魔石を有する子供が生まれるんだな。

上の子供はぼちぼち魔法が使えるようになる年齢なので、魔法教育を開始した。


とにかく魔法を悪い方向に使わないようにしっかり教育しないとな。

魔力に関しては、俺の子供だけのことはあり、かなり優秀だった。前世の世界でもトップクラスの能力では無いかな?

まあ、親バカかもしれんが。


世の中はさらに大きく変わっていた。

ついに世界統一政府として、地球政府が樹立され、多くの国と地域が地球政府への参加を表明した。

地球政府は比較的緩やかな連邦制としており、各地域や国に裁量権を大きく持たせていた。

初代大統領として各国から立候補者が擁立された。日本国政府から何度となく俺宛に、”初代地球政府大統領として立候補して欲しい”との要請が来たが、全部断った。


冗談じゃないよ。せっかくひと段落したのでのんびり暮らそうと思っているのに、何が悲しくて鬼のように忙しくなりそうな役職に付くのか?


結局初代の大統領は、ヘスティアー計画の時に米国大統領だったミラー氏が就任した。ロシアや中国からの反発はあったが、ヘスティア―計画を強力に推進したことが評価された。


で、俺だが、いつの間にか地球政府の副大統領となっていた。副大統領は地球政府大統領からの要請で就任可能とのことで、あれよあれよという間に副大統領にされていたのだ。


まあ、メーティスからも副大統領の職を受けた方が良いとのアドバイスももらったので、しぶしぶ受けたが、毒食わば皿までってことで、徹底的にやることにした。


まずは地球政府の財政だな。最初の取り決めで各国政府が集めている税収の10%が地球統一政府の税収となることになっていた。しかしそれでは全然足りないので、資源の採掘に対する税や富裕層に対する所得税などを設定したが、まだまだ足りない。


そこで俺の提案で、魔法に関するすべてのライセンス料・使用料を地球政府に譲渡することにした。というのも、既に俺の資産は1000億ドルを超えており、孫子の代まで使っても使いきれないほどになっていたからだ。


何もしなくても魔法関連の利益で日々資産額が膨らんでいっている。

各種配当金やら、保有株の価値の増加などで魔法関連以外でも資産が増え続けているので、魔法関連の権利は全て地球政府に譲る考えだ。


地球政府はこれにより魔法関係から税収を得られ、かつ魔法関係の使用許諾権利を全て握ることになった。

そして、地球政府は魔法使用税も導入し、ライセンス料+魔法使用税により、財政的な課題は概ね解決した。


そして魔法関係の使用許諾権利の法律により、地球政府は強大な力を持つことになる。

例えば地球政府の決定に従わない国や地域に対し、魔法利用の大幅制限や禁止が可能となったのだ。


すでに人々の生活や経済活動に魔法は必要不可欠となっており、魔法を制限されると死活問題となるのだ。

そのため、魔法制裁はどのような経済制裁より即効性があり効果が大きかった。


ある地域に魔法の使用禁止の決定が下されれば、転移魔法による移動ができなくなり、メーティスとの会話もできなくなる。なによりこの頃には発電の70%は魔石利用による重力発電や核融合発電により賄われており、魔法が制限されると電力供給もままならなくなってしまう。


しかも、魔法の起動は全てメーティスが関与しているため、地球政府の魔法制裁は即日に、確実に実行可能なのである。

メーティスへの命令権は全世界で俺だけが有しているのだから、地球政府の副大統領として、地球政府の決定に従ってメーティスに命令ができた。


そして世界政府の政治的な運営だが、人間の判断だけでは信用できないとの声も大きく、地球政府の決定事項に関してはメーティスの助言も必須とされた。


これは世界の人々のメーティスに対する絶対の信頼感から来たものだった。

メーティスが人々に公開されて15年が経ち、一度もミスをしたことが無く、常に冷静な判断の下で公平で最適な決定を下している。

(冗談の一つも言わないので、面白みに欠けるが)


一部の独裁国家は地球政府に組み込まれることを拒否していたが、地球政府はこれらの国々に対し魔法の利用を制限したため、地球政府に所属しない国々は経済的にも文化的にも世界から大きく後れを取ることになった。


そのため、国民が次々に国を離れてしまうことになり、国が立ち行かなくなってしまった。

結局、最終的にほぼすべての国が地球政府に参加することとなったのだ。


更にさやかの発案で、教育用の魔石が作られた。これは身体強化魔法を知力強化に特化して発動する魔方陣が描かれた魔石で、これを身に着けて教育を受けると、非常に高速に知識が吸収できる。


さやかはこれを特に語学習得のために使うことを提案してきた。

世界統一政府と言っても、言語がバラバラだと色々不便である。

統一言語としては英語と決められていたが、特に日本人などは英語習得が苦手だ。

そこで、知力強化に特化した魔石を身に着けて、集中的に英語教育を受けることで、地球政府の国民に統一言語としての英語を習得させるという案だ。


ネイティブとまでは言わないが、普通に英語を操れるまでに習得させるには数日あれば十分なのだ。

事実橋本さんも以前英語を3日でマスターしていた。


メーティスからもこの案が推奨され、地球政府は共通言語習得計画を立案し、知力強化魔石を大量生産し、各国に配布。

出来るだけ短期間に共通言語としての英語を全国民へ教育させることを提言した。


これを受け、各国では教育用の機材を準備し、全国民への英語教育実施計画が策定され、速やかに実行に移されていった。


俺はというと、結局忙しくて世界中を飛び回る羽目になってしまった。まあ、1日8時間以上は働かないようにしているが、時差の関係で全然休まる時間が取れない。前世では持てなかった家族がこの世界ではできたのだから、家族との時間をもっと貰いたいぞ。


それでも、転移魔法陣が自宅の一室にあるので、ニューヨークの地球政府ビル(旧国連ビル)から1分足らずで帰ってこれるので良しとするしかないな。


◇◇◇


さらに数年後。

世界統一は概ね完了し、地球政府も落ち着いてきた。

相変わらず俺が副大統領だが、最近は仕事は忙しくなくなってきた。


子供たちも大きくなり、さやかと沙織の教育のたま物で、全員良い子に育ってくれた。


そして世界経済を見て見ると、世界統一政府の尽力により、経済的な地域格差が大幅に縮小してきた。

これは英語力の短期習得が一巡して、アフリカなどの旧発展途上国の人々も英語が喋れるようになっており、優秀な労働力へと変化していたからだ。


転移魔法陣も発展途上国を含む各地に設置されており、今までは距離的な理由で生産工場の建設の対象外だったアフリカ含む発展途上国の各国も、豊富で安価な労働力の提供地として脚光を浴び、各企業の工場進出が加速した。


もちろんこれには人類の発展の為には、地域格差の縮小が必要だと判断したメーティスの助言も少なからず影響があった。


こうして発展途上国の貧困は急激に解消され、逆に巨大なマーケットとして、世界経済のけん引役になりつつあった。


世界的に貧富の差が小さくなっていき、失業者は減り、世界は好景気に沸き立っていた。


大賢者と彼が生み出したメーティスにより、世界は22世紀に向け大きく発展していくのだった。

ついに主人公の思い付きから世界政府が樹立されちゃいましたね。

ここで第三章は終了し、次話から第四章となります。

異世界編です。

ただでさえ大賢者でチートな主人公が、バックに21世紀の地球の工業力と科学技術と兵力を持って異世界で活躍します。

お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ