4 荒野を駆ける
「荒野」
[何も無いな……流石荒野と言うべきなのかな]
暑く、荒れている野原、当たり前だが人一人と居ないのである、そんな中二人は次の目的地へ向かう為には荒野を抜けるしかないので絶賛荒野を抜けているのである。
[ったく、それにしても何で飛んだらダメなんだ萌夏よ]
そう、猛はお得意のマッハ45で飛んでいないのである、その理由は明確であるが萌夏はこう答えた
[いや、猛……私、猛みたいにマッハで飛べない……]
当たり前の反応である、ギャグ体質な猛と違い至ってふつうの萌夏とでは全く違うのである、それに対しての返答がこれだから話が合わないのである。
[え?萌夏ってマッハ45で飛べないの?……普通なら飛べると思うんだけどなぁ]
そう、この男は常識から圧倒的に掛け離れているのだ、だからこういう話は得意では無いのだ。
[あのね、私はそんなあなたみたいに超人じゃないのよ……空を飛んで行くと私は置いていかれるじゃない、だから空を飛ぶのは禁止ね]
こうやって釘を刺しておけば飛ばないのである。
[別に歩いてもいいけど、歩きだと2日ぐらいかかるぞ、だって次の目的地は吸血鬼が住む街、スカーレットタウンなんだからさ]
スカーレットタウン……その名の通り吸血鬼が住む街である、猛はそこに住んでいるであろう美女を求めてスカーレットタウンに進むのである。
[2日ぐらいどうって事ない……だから行こ]
暑い中二人は進む、しかし、忘れてはならない、萌夏は炎人……だからこの暑さは平気なのだ、それに対して猛はギャグ体質と言えども人間、暑いのは苦手な方である。
[萌夏は暑くなさそうで良いよな……俺そろそろ喉が乾いて来たんだけど、飲み物も無いし、食料も無いからどうすればいいんだよ、あ、でも食料は大丈夫だ、でも喉が渇く……だから歩くならせめてオアシスを探そうぜ]
そう、ギャグ体質だから空腹に関しては全然平気なのだ、しかし、飲むのを怠るのだけは何故かギャグ体質が適用されてないという謎仕様……なので飲まなければ行けないのだ。
[分かったわ、ならオアシスを探しましょ猛]
こうして、多分長くなりそうなオアシスを抜ける旅が始まるのである。
荒野だけで多分あと2話使います