3 炎人、萌夏
B街からマッハ45で進む事約30分後街全体が燃えている街が見えてきたのである。
「ファイアータウン」
[ここがファイアータウンか……名前の通り燃えているな]
そう、名前の通り燃えているのだが何故かそこまで暑くないのである。普通なら空を飛んでいても熱気とかで暑くなるのだが、そんな事は一切無いのである。
[取り敢えず降りてみるか、もしかしたら可愛い美少女が居るかもしれないしな]
そう、この男は魔王軍壊滅よりもハーレムを優先するべきだと判断した為思考回路が著しく落ちているのである、その為新しい街や村に行く度にこの思考に陥ってしまうのである。
[降りてみて、街を散策しても何処も彼処も燃えているな……ここで生活してる人達は良くこんな所で過ごせるな……もしかして、ここに住んでる人は炎に強い炎人か何かなのか]
そう呟きながら歩いていると火柱が立っている噴水と言うか噴炎が見えたのである、そこには紅く長い髪をして紅い眼をしていて、容姿がとても可愛い女の子が立っていたのである。
まぁ、勿論目に入った為声をかけるという選択肢以外はゼロな為声をかけるしか無いと判断したのだ。
[あれ、お嬢ちゃん、こんな所で何をしているんだい?暑くないのか?]
明らかに不審者である、しかしこの男にそんな概念はないのである、ハーレム優先だから!!
紅い髪の女の子は振り返りこう答えたのである
[お兄さん、誰?不審者?、それとも魔王軍?]
こんな小さな子が魔王軍と口にするということは、この子も魔王軍に辱めを受けてしまうのではと言う考えに至ってしまう可能性があるということである。
[俺は魔王軍じゃないし、この世界を救う勇者だ]
魔王軍じゃないのは確かだが、勇者と言うのは確実かどうかは無双する為定かでは無いのである。
[勇者?という事は魔王軍を倒してくれるの?]
[そういう事になるな、それよりお嬢ちゃんの名前はなんて言うんだい]
[私は 焔道 萌夏 炎人族よ]
炎人族とは炎に特化している種別の事である。
[了解萌夏……んで、萌夏はなんでこんな所に居るんだ?]
そう、この時は軽い気持ちで聞いたのだが、答えは深刻だった。
[私はここでずっと両親が帰ってくるのを待っているの]
萌夏は悲しい声でそう答えたのである、まるでこの世に絶望を覚えているような声で
[待っているの?なんだ、両親が魔王軍に攫われたのか?]
[そう……私の両親は魔王軍に攫われたの……]
理由は何故だか分かるがこう答えるのが正しいのだろうと思い俺はこう答えた
[萌夏と交換で両親を返してくれると言う糞みたいな条件を出されたのか?]
[えっ!!何で分かるの?]
驚きながらそう答えられた、その反応は正解のようだ
[何となくだ……そうだな、萌夏、萌夏さえ良ければ俺と一緒に旅しないか?俺も魔王軍を壊滅される目的があるからさ]
そうである、一見カッコイイセリフの様に聞こえるがこいつはハーレム計画を遂行させるという立派?な目的があるのだその為こういう事を平気で言えるのだ。
[えっ?良いの……ついて行く]
おっ!!こんなに簡単に了承してくれた?と思った矢先に
[でも、一つだけ条件があるわ、私の全力の一撃を喰らって、跳ね返すか、消滅させるかのどちらかをクリアしないと、その件は白紙に戻すわ]
簡単に言えば死ぬかもしれないと言う事だ、いくらギャグ体質だと言えども大技を喰らえば平気では居られないわけだ、しかし、忘れてはならない、この男はギャグだ、ギャグで出来ているだからこんな事も日常茶飯事なのだ。
[え?ちょっと待て、それってつまりは]
[問答無用……喰らいなさい、必殺………火炎龍]
そう萌夏が唱えると魔法陣の様なものが現れ二体の焔に包まれたドラゴンが猛のところに向かい放たれるのである。喰らうと確実に灰になってしまいそうな勢いである、しかし、この男は守る技や跳ね返す技など持っていない、萌夏から放たれた火炎龍は猛に当たってしまったのである、これは一環の終わりだ………と思われたのだが流石ギャグ体質と言うべきであろう。
[あっちぃーーーーーーーーー暑い暑い暑い暑い暑いーーーーー]
そう、燃えているのだ、ただ暑いと言っているだけでダメージはゼロなのだ、これを見た萌夏は流石に
[え?燃えているのに暑いだけで全然平気なの?そんな私の火炎龍は喰らったら普通ならすぐに灰になるはずなのに……そんな]
落ち込んだのである相当この技に自信があったのに、喰らっても暑いと言われただけだからである、
[ふぅふぅ……ふぅ……やっと鎮火した]
しかも、追い打ちをかけるかのように吐息だけで火を消したのである、これには流石の萌夏も
[もぅ、私……使えない娘になってしまったのね]
そう、ネガティブになってしまったのだ、それに気づいた猛は
[こんなのは俺だけだよ……萌夏は特訓すれば俺にもギャフンと言わせれるよ……だから落ち込むな……な、俺と一緒に旅をしよ。]
そう優しく萌夏に対して声をかけたのである、それに応えるかのように萌夏は
[こんな私で良いの?]
泣きそうな声で答えてきたのでこう答えた
[当たり前じゃん、仲間は一人でも多い方が楽しいだろ]
ふっ、決まったな!!
[嬉しい……じゃあこれから宜しくね……そういや貴方の名前はなんて言うの?]
[無双 猛]
[宜しくね猛]
この人なら……きっと、私身を捧げても良いかもしれない。
そう、なんと会ったばかりでハーレム計画は一歩進んだのである。そして、新しく萌夏が加わり次の所へ向かう為に、荒野をかけるのであった
次は荒野をかけ吸血鬼の少女をハーレム計画に加えるのであった。猛と萌夏の旅はまだまだ続くのである