プリズムマッスル☆鬼邪殺戮怒≪キャサリン≫におまかせっ! 3・LASUBOSU is already dead.(生きてる)
なんということをしてくれたのでしょう。
今回遂にコノヤロウ、登場前にラスボス倒すと言う離れ業をやってのけやがりましたバカヤロウ鬼邪殺戮怒コノヤロウ。
まあせっかくなのでダアクジャーは全身ロボミンの蔓でグルグル巻きにしたうえで私の≪絶対封印凍結呪≫で首から上だけ自由な状態にしました。
あと歯が無くてフガフガと会話が通じないのは流石にアレなので、歯を含む顔面は回復魔法で治しました。
流石にイケメンでしたね。
特に好みじゃないですが。
尚、一回回復させたら魔力噴射で逃げようとしました。
なので鬼邪殺戮怒パンチでビル破壊並みの轟音と共に≪絶対封印凍結呪≫内が真っ赤に満たされまた回復魔法というほのぼの茶番も挟みまして・・・この間デスノちゃんは蚊帳の外です。
なんかごめんな(デジャヴ)。
「うう・・・クソッ、聞いてないぞ!何でザコポンごときにこの僕が!」
「あ、喋った」
「何回かミンチにすれば少しは静かになるか?」
ヒエッ、と言う悲鳴を上げたのはダアクジャー。
でもデスノちゃんもユニゾンしていたようです。
が、流石人間基準とは言え超人デスノちゃんは冷静になるのも早かった。
「ねえ・・・一つ聞いていい?あなた達は、何?」
「まあそうなるわよね」
デスノちゃんの視線は私とロボミン、そしてダアクジャーからザコポンとか呼ばれてた今回の鬼邪殺戮怒に注がれていました。
つられて私も鬼邪殺戮怒を見ました。
・・・改めて観察すると今度のはキッツイ。
ドリルヘアーのお嬢様が筋肉の鎧纏っていたのを初見だった時もうわキッツって思ったけど今回のは別ベクトルでアレでした。
秘孔突いてモヒカンをたわば!する方向性の例の肉体をピンクの全身タイツで包み、背中には児童書のイラストとかで描かれてる蜂みたいに丸くデフォルメされてる翅。
お前それ今回限りにしろ、な?
・・・それはともかく。
「さっき、なるぜ系がどうのこうのって言う話したよね?」
「・・・うん」
「それ」
「・・・」
そんなわけあるかとかふざけんな的なリアクション(お嬢様だしもうちょっと上品でしょうけど)に身構えていた私としては、ちょっと意外な反応が返ってきました。
ええまさか、いやでもそれなら・・・と呑み込んでる感じです。
「嘘とかでたらめとは思わないの?自分で言うのもなんだけど、転生がどうのとか言い出す奴がいたら私だったら接触を最小限にする方向にシフトするよ」
「だって実演付きだもの。仮に嘘をつかれても分からない程度にはハイレベルな事されてるんだから納得するしかないじゃない。それに妖精がいるんなら転生チートがあっても不思議じゃないしね」
話が早いのは助かります。
そう言えば何気に転生者カミングアウトしたのは初めてですね。
まあ秘密にしてたのも正気及び中二を疑われるのが面倒だからなわけで、話が通じてくれるんなら別にいいんです。
そんなわけで、話は鬼邪殺戮怒が今までどうしていたかに移りました。
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とでも思ったか。
コイツに関してはいつもお馴染みの何か鍛える→強くなった以外に語る事も無いのにどーせーっちゅーねん。
まあちょっとだけ特筆するとプリフェア界で最下級種と呼ばれるザコポンとか言う妖精に生まれた点っぽいですが、それオメガバースの時と大体丸被りだからね?
他のザコポンも妖精兵器として一緒に鍛え上げたとか言うのもそうだし。
今のプリフェア界はさぞや壮観な肉の花園と化している事でしょう。
それでダアクジャーの企みを超越者の勘で見破ってボコし、逃げたところを追ってきて今に至る・・・シンプルですねホント。
逆に鬼邪殺戮怒の方がデスノちゃんの事情を聴くことに。
彼女の目的は、プリフェアの力を借りて両親の仇を取ることにありました。
その暗い憎悪に引き寄せられてダアクジャーの本がデスノちゃんの前に顕れ、契約するよう語り掛けて来たと言うのが今までのあらましです。
ダアクジャーを絞め上げた(物理含む)ところ、そうしながらデスノちゃんの精神を乗っ取る算段だったようですけどね。
何はともあれ、プリフェアサイドの問題はすべて解決したと言えるでしょう。
・・・が、デスノちゃんに関しては身の安全も含め何も解決してません。
まあ本当だったらダアクジャーの事と並行し関連しつつ、絡み合いながら最終的には一緒にどうにかなる話だったんでしょう。
「けどもうあきらめるわ。よく考えたら敵討ちなんて空しいだけだし、やったところでパンデモンに居場所なんかないんだもの。せいぜい頭を低くして目立たないように生きていくわ・・・味方なんかいないなりに、ね」
そう言うデスノちゃんの表情、と言うか全身から、今まで放たれていた生命力とかオーラの様なものが急速に萎んでいくように感じました。
黒い復讐心とは言え彼女の支えとなっていたものが無くなってしまい、第一印象そのままの人形のようになろうとしているのが分かってしまいました。
いや、それはそれで宜しくないんだけど・・・ああ掛ける言葉がうまく見つからない!
「ふむ、本当にそれでよいのか?では・・・試してみるか」
そう言うと鬼邪殺戮怒は、何を思ったのか、何と、何を思ったのか(重複)デスノちゃんに向けて拳を振りかぶりました!
ちょまお前オラコラアアアアうがあああわああああああ!
・・・しかし、その拳はデスノちゃんを跡形もなく消滅させるような事はありませんでした。
間に入った老紳士が、ステッキで鬼邪殺戮怒の拳を受けてめていたのです!
手加減はしたんでしょうけど。
それにしても何だこの人・・・この私が気配とか全然気付かなかった。
「流石にそれはッ・・・止めさせてもらいますぞ!」
「じい!」
次いで、黒服の護衛達が一斉に出てきました。
うん、彼らについては気付いてた。
でも犬小屋から出てきたそこの奴は犬に謝れ。
「「「「お嬢様をお守りしろ!!!」」」」
彼らは見事な統率と身のこなしにより、デスノちゃんと鬼邪殺戮怒の間に見る間にザザザザッと人の防壁を作りました。
「全く、この歳の爺めの心臓に悪い事をして下さいますな」
「済まんな、試させてもらった」
いくつもの世界であらゆるものを粉砕して来た『力』の概念そのものみたいな拳が、ようやく後ろに引かれました。
老紳士を中心とした護衛達、そしてデスノちゃんからは緊張の色が消えないままです。
ロボミンは計算のし過ぎでバグってます。
今の私も相当変な顔をしてるんでしょう。
「さて、デスノよ。お前は国を追われ命すらも狙われる身の上だ。後ろ盾もなく政治的な力などない一方危険視だけはされている、そのような存在と言っていいだろう」
護衛達は表情に反発が浮かびます。
が、デスノちゃん本人は事実の再確認に特に言いたい事は無いようです。
「そんなお前に付いてくるコイツ等は、何だ?単に仕事だからだと思うのか?闇乃宮=パンデモニア・デスノよ、この地上にお前を思う人間、二心なく味方する者が本当に誰一人として存在しないと?この俺の拳が何なのか承知の上で尚立ち塞がったそこの連中がそうでないと言うのかッ!?」
老紳士を除く護衛四人のうち三人が一瞬ちょっと顔を赤くして目を逸らしました。
揺るがぬ味方って意味では問題ないのでスルーします。
あと一人はさっきから鬼邪殺戮怒の筋肉チラチラ見てるのでそれはそれで問題ないと判断します。
あ、犬小屋から出てきた奴じゃねえかてんこ盛りだなお前。
まあそれはそれとして。
私は鬼邪殺戮怒の背後に立ち、トントンと指で叩きました。
「む、何だ?」
「≪強制蒸化弾≫」
私の右手から放たれた斜め45度の仰角の閃光の奔流がピンクタイツの巨体を呑み込みました。
強制的に蒸発させるみたいな名前の魔法ですが、単にエネルギーがものっそい高いビーム的な攻撃と把握していただければ差し支えないです。
まあどうせこの男は・・・。
「・・・さすがにちょっと熱かったぞ」
「女の子に手を上げてその程度で済んだんならラッキーと思え」
ばくはつアフロで済むんですけどね。
呆然とするデスノちゃんたちを尻目に、鬼邪殺戮怒は一つ咳払いしました。
「まあ何にせよだ。頭を低くして生きていくならそれでも良いだろう。だがそれ以外の道を選ぶなら己を通すだけの力が必要だと思ったから、プリフェアなどと言う良く分からん存在にさえ縋ったのだろう」
「自分で言うな」
「つまり、お前らに力さえあればいいんだな?」
・・・あっ(察し)。




