2話 勇者召喚②
翔「申し訳ありませんが、ワイバーンの討伐お断りさせていただきます。」
王「なにぃ?貴様は我に召喚された者のくせに歯向かうというのか?」
俺は別にワイバーンが怖いとかそういうのではない。本当だよ?
この愚王が民から税を搾取して、私利私欲を満たして国民を苦しませているからだ。
そのせいで、軍への予算もなく兵はほぼ強制労働だ。出来なければ、死刑。完全な暴君だ。
先代は優秀だったらしいが子育ては苦手だったんだろう。
王「おいお前ら、この馬鹿を捕らえろ。死刑じゃ。」
俺を取り押さえに来た兵士はとても兵士とは思えないほど痩せていた。
日本にいた時も俺の知能を利用しようとした奴がいたため、自己防衛をするため俺は格闘技をしていたのだ。
そんなことを心の中で言いながら、翔は兵士をボコボコにした。
翔「王様、ワイバーンにも勝てない程の兵力しかないのに勇者である私に勝てるとでも思っているのですか?」
王は悔しそうな顔をしてる。
だが、数秒後に王の顔に笑みがこぼれた。
王「ふっふっふ、馬鹿なのはお前だ。後ろを見てみろ。今しがた帝都から来た兵士が50人いるんだぞ。」
確かにこれはやばい。見たところ、かなりの精鋭部隊だ。5人くらいなら何とかなったかもしれないが、数が多すぎる。
こういう時はやることは1つ
「逃げる」
俺は走り、さっき倒した兵士から剣を奪い、王に剣をつきつけた。
翔「王の命が惜しけりゃ、お前らそこをどけ。」