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第一回施政方針演説

「これより、今後の方針について説明する」


 今、目の前には数十人近い人が集まっている。端のほうに目をやると、リュミやノートスもいる。

 さて、今から何をするかといえば、我々はゼロから国をつくるのであって、そのための意見交換会だ。よって、ここには軍の人間や政治家、学者など様々な人間がいる。


「ここに来て約二か月ほどが経っている。我々がここに上陸した理由はなんだ?...我々にとっての理想郷をつくるためだ!そこで私は『八島帝国』の建国をここに宣す!栄光ある理想郷をつくるのだ。」

会場全体が沸き上がる。まぁ、ある程度これらに関しては前々から計画されていたことなので予想はできたが...

「そこでだ、これからの方針についてまず手元の資料を見てほしい。」

さて、これからだが今この国に求められているのは強い指導者だ。強い指導者、というとアドルフ・ヒトラーのような人物を思い描くように思えるかもしれないが、実際にはそのような指導者はどの国でも、特に発展途上の国では多くに求められている。理由としては、発展途上でしかも建国したばかりの国家であればやることが多い。そうなると、指導者に権限が集まったほうが比較的速く事が運ぶのだ。明治日本においても、プロイセンのような君主的な考えが採用されたことも、これが一因だろう。

「その資料にあるように、これから三年以内は議会の承認を得ることなく、総統である私の承認を持って議会を通過し承認を得た事とする。その後は議会を中心とした立憲君主制を取り入れ、権力をいくつかに分散する。その間の議会は設立後は国家体制が整うまでは内閣の法案などに対しての反対権を行使する機関とする。立法においては議会のほうが上となる。国家体制が整った後は立法機関や政府の監視機関として機能させることになっている。また、この議会を『衆議院』と『参議院』の両院制とし、これらを総称して『帝国議会』と称す。多党制を取り入れる予定だ。

 

 次に経済についてだが、約四年間は政府の指示によってこれを行う。これを『八島四カ年計画』と称し、計画経済を行う。その後は幾つかを除いて公的企業の民営化を行い、資本主義経済へと変換していく。まずは建設やライフラインの確保が重要となってくるため、その間は召喚を多く行うことになるだろう。

 

 次に外交に関してだが、まずは軍備が整い、周辺国家や国際情勢を総合的に見て各国に外交特使を派遣する予定だ。これは二年以内の達成を目指すが、先ほど述べた通り、まずは国力をつける事が重要なため、皆さんの協力が必要となる。資源等は現在調査中だが、当分の間は十分に持つ量が発見されたため、貿易はある程度重要度が低いと考えている。

 

 次は軍に関してだ。各軍(陸海空軍及び統合戦術指令本部)は、議会の選出した長官によって監視、統制される。これに関して、初三年間は政府の選出した長官によって行われる。また、最高指揮権は総統である私が持つこと(大元帥の任命)になり、各軍の指揮権は大元帥である私の信任により各軍の当該指揮官が持つものとする。軍は独立した総統の指揮下におかれた組織であり、軍が政治に対し行動する際は私を通したうえで議会において審議されたうえで行うものとする。


 現在、本島周辺の島々とその周辺海域、及び守護龍であるノートスの勢力下を我が国の権利の有する領域と定め、優先的に本島を含む八つの島を開発し、国防と経済発展に努めることとする。



以上だが、なにか質問はあるか?」

いくつが手が上がっていき、それに順々にこたえる。

「それでは、私からの大まかな説明を終わる。八島帝国万歳」


ふぅ、かなり緊張した。実際、まだ始まったばかりだが今日の施政方針演説を終えてこの考えが十分実現しうることが分かった。ただ、この国はかなりもろい。理由としては国民が私に対して従順な面があるからだ。もちろん、事はうまく進んでいくのだが、その反面、発展しなくなるのだ。このままでいい...と。過去の歴史を見ても、国王が臣下を粛正し国王自ら堕ちていく、なんてよくある話だ。なぜ議会があるかといえば、それは互いに違う意見をぶつかり合わせることでより良い意見を生み出すためと私は考える。言論の自由や出版の自由は制限しないつもりだが、はっきり言ってかなりまだ不安は残るものだ。



まぁ、ルーも待ってるし頑張んないとな。

内政に関してのほうが書きやすい...

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