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第1話

「よくある異世界転生は聞いていたけど、これは何かちょっと違う。」


そんな事を考えながら、俺、藤堂 武士(とうどう たけし)

神様らしきスーツの男の言葉を思い出していた。


『ごめん、キミ死んじゃったのよ。てへ。』

金髪童顔の優男はそう言って、わざとらしい笑顔を見せている。

俺はその笑顔の後ろ側に広がる交通事故現場を見つめながら、深くため息をついた。

どうやら俺は死んだらしい。


仕事場に向かう途中、横断歩道を渡っていたはずだ。

渡り切ってふと振り向くと、横断歩道の真ん中で突っ立っている女がいた。

信号が変わる。

後はもう無我夢中だった。

とりあえず女を突き飛ばしたところまでは覚えてる。


「どうなってんだ、これは?」

男に問いかける。

『もう一度言うけど、キミ死んじゃったのね。

いやー、こちらの不手際で本当申し訳ない。

あ、ボクは神様。

キミの突き飛ばした彼女を勧誘してたんだ。』

「はぁ?」

『えぇと、異世界で仕事があってね、勧誘してたんだけど。

彼女、話の途中で考え込んじゃって。しかも、横断歩道の真ん中で。』

混乱している頭を整理するように、後頭部をガシガシと掻きながら返答する。

「あー、小説とかによくある異世界転生みたいな話か?」

『そうそう。あれよ、あれ。彼女、最初は乗り気だったのに悩みだしちゃって。

そんで、横断歩道の途中で立ち止まったところをキミが助けた。』

「それで、俺は死んだと。」

『物分りが早くて助かるよ。それでキミは死んだわけだけど、彼女がやるはずだった仕事やってみない?』

「異世界で仕事?」

『そうそう。死んでしまったものはもう元には戻せないし、異世界で簡単な仕事をしながら

楽して生活できる。僕も助かる、ウィンウィンってやつ?』

怪しいと感じながらも、どうすることもできないことに気づく。

「うーん、なんか騙されてる気もするが、どうせ死んでるし。そっちに任せるわ。」

『オッケー、言質はとったよ?』

「ん?」

『いやいや、なんでもない。本当、今回は申し訳なかったね。

異世界ではのびのび生きてほしい。では良い一生を。』

「説明とかしないのかよ」

話の途中でいきなり俺の視界は暗転する。


次の瞬間、俺はだだっ広い草原に立っていた。




遅筆なため不定期更新になります。

気長にお待ちいただけると幸いです。

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