HBE局の映像ドキュメント 『秘宝の香油』の秘密
カカロカウラ社とペッペカウラ社の秘密会談が行われた。
ペッペカウラ社の果敢な追い上げの結果、売り上げシェアのバランスが変わってきたのだ。
長年独占してきたカカロカウラは、初めて50%を割りそうな気配となった。
コンピューターも、このまま追い抜かれ、30%割れ、つまり20%台まで落ち込む。と予測した。
「さあ、カカロカウラとペッペカウラを飲み比べてみよう。君は違いが分かるのか?」
とペッペカウラ社は、あざとい売り上げ戦術を展開していた。
味は?
実は、かなり違っていた。
だが客は、味だけで購入する訳じゃい。
「目あき千人。目くら千人」と言うではないか。
(用語に差別的な意味合いを感じ不快感を覚えた人に、まず謝ります)
つまり、味オンチや、ムードだけで飲む人も多いのだ。
その上、ペッペカウラ社は、
「そんなに違うと言い張るのなら、何が違うのか、成分の秘密を開示せよ!」
と客をあおって、新たなキャンペーンを展開した。
カカロカウラ社は、「受け継がれてきた成分の秘密を守り抜く」
という〝創業以来の社訓〟の危機に直面した。
窮地に立った創業者の子孫であるカカロカウラ社社長は、ペッペカウラ社に対して「抱きこみ」作戦に出る事にした。
「秘密の成分」を教える条件として、莫大な金額が要求された。
更に、「他社には絶対教えない」という条件も付け加えられた。
ペッペカウラ社は喜んでその条件に応じた。
その結果、現在のシェアは、ペッペカウラ社が60%で業界第一位。
カカロカウラ社は、老舗のカンロクで40%。
この比率で安定を見た。
勿論、味は同じになった。
秘密会談の結果、ペッペカウラ社が入手したカカロカウラの味の秘密。
なんとそれは、10万倍に希釈した「秘宝の香油」であった。
〝禿げ頭〟は銀河系社会でも多い。
ここにきて、効き目抜群の養毛剤が売り出された。
主成分は「美濃期死汁」と銘打ってある。
開発販売会社は、その成分の正体を、ひた隠しに隠し続けている。
なんとそれは、3万倍に希釈された「秘宝の香油」なのである。
銀河に冠たる美女星系、245ヶ星系で特に愛されているのが「秘宝の香油」である。
主に1000倍希釈のモノが美容液として流通しているのだが、独裁官のミナコやフェロモン号のコトミ艦長などは、超高価な10倍希釈のモノを、朝な夕なにペタペタと使っているのだと言う。
未開星の事になるが、太陽系第3惑星では、「エステ棒振興会会長」と名乗る千駄山ロッカなる怪人物が、宙賊エステボーから密輸した1000倍希釈のモノを使って巨万の富を築いたと言う。
ロッカ氏は語る。
「あのね。エステ棒に、これを塗布して・・・逆サイドから・・挿・・おもむろに・・・・・3分も経たずして・・アヘ・・そりゃもう・・・・・快感の・・・・極みの極み・・・・」
辺境惑星なので電波事情が良くない。
ダンチョネ星の女行者、タリアンバオ族のアンバタオリ様は「秘宝の香油」を使い(使い方は不明)、顧客である銀河の大富豪達の未来を霊視している。
このように「秘宝の香油」は、まさに「銀河のお宝」なのであった。