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「ただいま〜」形式ばかりの挨拶をすると、
「おかえり〜」と豪太の母が応える。
ソファでだらしないカッコでスマホ見てた。いつもの無料漫画だろう。
「最近元気ないじゃん」、と数日前に母にかけられた言葉が疎ましく、なんとなく邪険にしてしまい、ここ最近なんかちょっとだけ不仲だ。
豪太が少し気まずい思いでいると、「何借りてきたの?」と何もなかったかのように聞いてきてくれた。
「なんか吸血鬼のやつ」、と答えると、そこは華麗にスルーされて、「おやつはいる?」と聞かれたので、「いる」と答える。
ミスドのドーナツだった。
豪太は、ドサクサの流れに任せて小学校のときの友達と軒並み離れてしまってら学校がつまらないことを母親に伝えた。
「休み時間にでも声をかけてみたら?」と言われ、それもそうかな、と思った。
母親に対して、そして小学生の時の仲間たちに対して、
つまらない意地を張っているのもそろそろ限界だったこともあり、両方ともの解決の糸口が見つかって、少しだけ気が楽になった豪太であった。
翌日の月曜日の休み時間、友達の直樹のクラスにいった。最初にクラスどこ?と聞いた時大抵の仲間たちは3組だったから覚えていた。
直樹は小学校の時同じクラスで、ほぼ毎日遊んでいた仲間だ。ちょっと気恥ずかったけど。「おいっすぅ」といったら、「おー、久しぶり。」と返事が来た。
特に話すことは考えてなかったけど、「昼休みのサッカー、俺も混ぜてよ!」ととっさに出てきた言葉をいうと、「いいよ」と間髪入れずにこたえてくれた。
「さんきゅ」、といってその後も他愛もない話をして、鐘の音とともに別れた。
不思議なもので、卒業以来数ヶ月話してなかったわけだが、なんの衒いもなく、会話できたことが、豪太は嬉しかった。
ちなみに後からこのことを思い返した豪太だったが、なぜ昼休みにサッカーをやっているのを知っているのか、と問われなくてよかったと思いつつ、改めて一人悶絶するのであった。
次の日の昼休み。サッカーじゃなくてドッチボールではあったけど、直樹は快く、迎え入れてくれた。豪太も別にスポーツはなんだって良かった。
同小は直樹と智也と大輔の3人で、あとは知らないやつらだったけど。
特にひっかかりもなくみな、仲間に入れてくれて、豪太に久しぶりに笑顔が戻った。
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