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ー1-

なんで……衣擦れの音が聞こえるんですが……?

何を考えているんです、私の弟は。


「姉さん、いつまで目閉じてるの、目開けて」

「だっ!ダニエル!?いい、いくら私たちが義理の姉弟だからといって

こんなこと許されないと思うの、ほら、考え直してっ……!」




私は貴族の中でも最高位、公爵家の長女である。

正妻である母は、どうしても男の子には恵まれず、側室の子も女子しかいない。

それで両親は他家の4男のダニエルを貰い、跡継ぎとして育てている。

妹たちのほうが彼と年齢が近かったので、彼は妹たちとよく関わっていた。

私は正直年下の子と関わるのが下手だし、なにかと忙しくてダニエルと関わる機会はあまり無い。


そんなある日のことだ。

学園での授業を終えて、

友人宅でお茶会をした帰り。

ダニエルが、庭で明らかに男に見える何者かに押し倒されていた。

あれはどう見ても押し倒されてるわ。

押し倒そうと意思が無ければあんな体勢になるわけないもの。

近付いてみたら、それはダニエルと体術の訓練をしているヨハンだった。

「あなたたち、何してるの?」

冷たい声でそう言うと、ヨハンは慌てて弟から離れた。

「ごめん、ダニエル、違うんだ、ごめん……!」

ヨハンはそう喚いて走ってどこかへ行ってしまった。

「で、何してたの?ダニエル?」

そう言うと、ダニエルはほっとした顔で、姉さんちょっと来て、と言って、

返事も待たず私の手を引いて屋敷の中へと連れていかれた。


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