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女子高生機動隊員、西園寺櫻子



私設防衛組織ブレイドは、科学の発展により凶悪化するハイテク犯罪やバイオテロ、侵略行為などから人々を守る為に作られた治安維持組織であり、中でも特殊機動隊は特殊捜査室と並ぶ精鋭が集められた部隊である。


西園寺櫻子(さいおんじさくらこ)17歳は名家西園寺家の令嬢である。幼い頃から英才教育を受け、肩書きは高校生でありながら大学までの学業を自主的に終えた彼女はその能力を高く評価され本日付で公安課特殊機動隊配属となったのだった。


私設防衛組織ブレイド基地内。

櫻子は緊張した面持ちで私設防衛組織ブレイドの基地内にある【特殊機動部隊】と書かれた扉の前で深呼吸をひとつする。

今日まで学業と共に過酷な訓練を積み上げ、ブレイド設立以降初の女子高生機動隊員になることができた白鳥は正義の為、人々の役に立つのだと志を立てている。

クォーターである櫻子はウェーブのかかった祖母譲りの金髪ロングヘアを右手で払い、制服の身だしなみを確認し、扉にIDパスをかざす。


ーー私設防衛組織ブレイド、公安課、特殊機動部隊、【特例】機動隊員、西園寺櫻子、17歳、帝王高等学校在学ーーー


「承認しました。」と言うセキュリティ音声とともに扉が開く。

はやる気持ちを抑えながら直進しようと足を踏み出した櫻子の目の前に背の高い50代前後と思われる男性が立ちはだかるように立っていた。

短く整えられた清潔な髪型、細い目尻には優しい笑いシワがあり、190センチの長身ながら威圧感は無く優しい雰囲気を漂わせる。


踏み出そうとした足を慌てて引っ込め「っ……‼」っとよろける櫻子をよそに男は「おはようございます」とニコニコ挨拶をする。


体勢を立て直し顔を赤らめながら「おはようございます」と、照れ隠しに肩にかかった髪をフワッとかきあげる櫻子。


「本日付で配属となりました、西園寺櫻子と申します。」


舐められてはいけないと、毅然とした態度で挨拶をする櫻子だったが


「はい、お待ちしておりましたよ。私は副隊長の新田です。では早速ですが皆さん指揮車におりますので先ずはそちらに向かいましょう。」


新田は櫻子の気迫を意に介さず、受け流す。


「は、はぁ」


と呆気にとられる櫻子。出会って数秒で主導権を握られた櫻子は新田にポンっと両肩をつかまれ、くるっと方向転換させられる。


「なっなにを!!」


新田は驚く櫻子の横から部屋の奥を指す。

櫻子の瞳の先に、室内で停車している超大型のBローダーと書かれた車が映った。

Bローダーの側面後方の扉がプシュと開きスーツ姿の若い女性が手を振っている。


「部屋の中に車……」


「ボスがお待ちかねのようです、さ、行きましょ」


新田に背中をおされBローダーの内部へ入ると。

沢城みほとネームプレートに書かれた女性が笑顔で挨拶をした。


「ようこそ、輸送指揮車Bローダーへ!資料は貰っていたけどその制服、本当に女子女子高生なんだ、私はこの部隊の隊長をしています沢城みほです、何故か皆私の事をボスって呼んでるから西園寺さんも気軽にボスって呼んでいいよ、これから宜しくね。」


機動部隊の隊長は綺麗な胸元まである黒髪をひとつにまとめ三つ編みにし右肩から下げほわほわとした空気をまとっていた。


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