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第24話 ダリア・アレクサンドルとのデート

 俺とダリア・アレクサンドルは、カジノを出て食事へ行く。

 フランスにある彼女の家の近くにあるレストランへ向かっていた。

 彼女が指定したバスに乗り、座席に座って話し合う。

 ダリアは、関心ないという表情をしていたが、明らかに俺を意識している。


「良いのかよ、俺の取り分が数千万円分もあるぜ。

 ほとんど君が勝ったようなものだ。

 俺がこんなに貰うのはおかしいよ!」


「取っときなよ。

 今日のゲームを見る限り、あなたでもあれくらいは稼げた気がする。

 イカサマを見抜く目は持っているし、見るからに貧相だ。


 ルーレットのディーラーも、あなた目当てに数字を操作していたみたいだしね。

 私は、それを見抜いて勝負しただけだ。

 多少ルールが分からないという欠点はあるが、今日中には覚えていただろう。


 気にする必要はないよ。

 むしろ、私がいなければ、ルーレットのディーラーと君が食事をした後に、一緒のホテルへ泊まっていた可能性もあったからね!」


「俺、今日はホテルを予約してあるんだけど……。

 ネットで探した激安のホテルだけど、君の家から近いのかな?」


 俺は、地図とホテルの名前を彼女に見せて、意見を聞く。

 路線バスのルートくらいはなんとか把握しているが、やはり地元に住んでいる彼女の方が分かるだろう。


「ああ、この民宿か……。

 まあまあ近いよ。

 今日は良いけど、明日は私の家に来ても良いよ。

 日本人男性は信頼できるし、物を盗ろうとすれば分かるからね。


 まあ、エッチはお互いに健康診断を受けてからの方が良いだろうけど……。

 恋人に先立たれて、傷心らしいし、私が代わりになるなら思いを遂げさせてあげるよ。

 ただし、ゲームで勝ったらにしようか?」


「俺は、君を抱きたいだけじゃない。

 一緒にデートして、結婚したいと思っているんだ。

 まあ、お互いに初対面みたいだから、ゆっくり知って行くつもりだけど……」


「杉田とかいう良い子がいるじゃん。

 彼女、あなたとダリアに遠慮して、私と結婚しても良いって言っているけど、本心ではあなたの事が好きだよ。


 見ず知らずの私より、そっちを幸せにしてあげる方が良いと思うけどね。

 そりゃあ、多少は、元々のダリアって子の影響も残ってはいるよ。

 だけど、彼女本人とは違うんだ!」


「まあ、一週間あるんだ。

 じっくりお互いを知り合おう!」


 ダリア・アレクサンドルは、俺から目をそらして下を向いていた。

 それは、かつてのダリア・雛子がしていた行動である。

 わずかではあるが、やはり彼女にダリア・雛子の心が宿っているのだ。


「気持ちは嬉しいけど、私はあなたと愛し合う事はできない。

 愛し合う資格がないと言った方が良いかな?

 とにかく、諦めてくれ……」


「どういう事だ?」


「こんな商売をしているんだ。

 なんとなく察してくれとしか言えないな……」


 彼女は、その後話す事もなくバスに乗っていた。

 目的地のレストランまで着き、俺と彼女は一緒に食事をする。

 俺と彼女は、食事をしながら話をする。


「ふう、この料理、美味しいでしょう?

 私のオススメなんだよね!」


「おお、かなり美味しい!

 フランス料理といえば、高級な料理としか知らなかったけど、こういう庶民のレストランもあるんだな」


「はは、そりゃあ、当たり前だよ。

 私は、もともと貧乏だったから、こういう料理の方が好きなんだ。

 おっと、そういえばさっきの勝負で気付いたけど、あなたもかなり目が良いのね。


 あの子のイカサマを見抜いたのには驚いたよ!

 イカサマを暴くタイミングさえ合っていれば、今夜の彼女はあなたの物だったのに……。


 残念だったね。

 まあ、彼女のプライドを潰す事には成功したから、あのくらいで丁度良かったけど……」


「いや、俺の目的は君なんだ。

 他の女の子には興味がないよ。


 でも、彼女が同じカードで勝負していたらどうするつもりだったんだ?

 今回は、偶然に違うカードを使ってしまったようだけど……」


「ふーん、気付かなかったんだ。

 やはりギャンブラーとしては素人かな。

 良い目と素質は持っているんだけどね。


 私がそうなるように仕組んだんだよ!

 彼女がイカサマをしているには明らかだったから、カードを切った時にこっそりと違うテーブルのカードを入れて置いたのさ」


「違うカードのハートの10を?」


「なかなか洒落た事をするだろう?

 私は、イカサマテクニックでも負ける気はないよ!

 だから、あなたが一週間以内に私に勝つのは不可能なんだ!」


「それでも、俺は君を倒す!

 他の女の子なんて考えられないんだ!」


「じゃあ、勝ってからプロポーズしなさいよ!」


 彼女は、俺を見て不敵に笑った。

 彼女なりの挑発行為らしい。

 その後はなんの進展もなく、次の日もカジノで会う約束になった。


「明日は仕事があるから無理だが、その次からなら休日を取る事ができる。

 良ければ、フランス観光を一緒にしてあげるよ。

 まあ、明日は金をさらに稼ぐなり、観光するなりすると良い。


 一応、私の家はかなり広い、男性1人くらい泊められる。

 夕飯を奢ってくれるなら、タダにしてあげるよ。

 じゃあ、おやすみなさい」


「おやすみなさい!」


 俺はホテルにチェックアウトして、明日は自力でカジノを攻略する事にした。

 ダリアと一騎打ちで倒すには、なんらかのゲームで勝つ必要がある。

 1日のゲームで大量にお金を稼げば、彼女が逃げられない状況で戦う事が可能なのだ。


 ただし、その1度の戦いを確実に制する事ができないのだ。

 彼女は、俺の心でも確実に読む事ができる。

 どんな戦略も、彼女の前では筒抜けになってしまうのだ。


(くっそ、ギャンブルのテクニックは超一流で、イカサマのテクニックも全く通用しない相手だ。

 その上、心まで読まれるのでは勝負にさえならない。


 明日にでも攻略法が見つかれば良いのだが……。

 とりあえずは、俺が自力で金を稼げるレベルまで成長するしかない。


 俺も分析能力では彼女に対抗できるはずだ。

 それを磨いて勝つしか方法がない!)


 俺は、ホテルに戻っていろいろなサイトでゲームのルールを学ぶ。

 あらかたの必勝法は研究していた。


 これだけではギャンブルに勝てないだろうが、俺の分析能力が合わされば、通常のギャンブルには勝てるだろう。

 後は、現場で技術を磨くしかない。


 彼女達も、最初から強かったわけではないのだ。

 徐々に、ルールと技術を学び、今の強さにまでなった事だろう。


(チップ一枚から彼女のように勝つしかない!

 それができなければ、彼女と戦う資格さえも得られないんだ。

 俺は、チップ一枚から始めて、最終的に彼女に勝つ!)


 俺は、彼女との勝負よりも先に、ゲームで勝つ方法をシミュレーションしていた。

 カジノで勝つには、確実に勝てる方法を模索するしかない。

 俺に武器は、長年培った事による心理戦と分析能力だけなのだ。


 朝になり、俺はダリアと一緒に食事をした後、カジノへ向かう。

 他の所へ行く事もできるが、今日は修行の為にカジノに行く。

 今日は、俺1人でお金を稼ぐしかない。


「ふーん、昨日は大量に稼いだのに、まだお金が欲しいなんて貪欲ね!

 今日から私は、あなたの敵になるわよ。

 頑張れば、私が直接叩き潰すように言われるから頑張ってね♡


 そうなれば、私が戦いたくなくても戦わなければいけなくなるわ!

 私を奪う唯一のチャンスかもね。

 そこまで急成長する事ね!」


 彼女は、笑いながらそう言った。

 確かに、そこまで警戒されるレベルになれば、彼女を奪うプロポーズも冗談とはならないのだ。


 彼女の人生を決めるほどの一騎打ちとなり、勝てば結婚もスムーズに行くはずだ。

 俺は、ヤル気を出してガッツポーズを決める。

 今日中にダリア並みに警戒されれば、彼女を連れて行く事も可能性が増えるのだ。


「頑張って、ダリア以外のディーラーはぶっ倒しておくよ。

 覚悟しておいてくれよ!」


「あまり調子に乗らない方がいいわよ。

 最初は上手く行く可能性もあるけど、一騎打ちで敗北すれば、今まで稼いだお金を没収されるのよ。


 それがディーラーの仕事なのよ!

 接戦でこそ勝てるように毎日努力しているのよ。

 素人が勝つのは不可能なレベルよ!」


 俺とダリアはバスに乗って、カジノへ辿り着いた。

 その後別れ、俺は単独でチップを購入する。

 チャンスは数回必要だが、最初の賭けチップは一枚にする。


「さて、どこで勝負をするか……。

 まずは、ルーレットでチップを増やすとするか。


 だが、女性ディーラーは、俺を知っているからたとえチップ一枚でも勝たせてはくれないだろうな。


 なんらかの工夫をしない限りは、赤と黒を当てるだけでも難しいだろう。

 まずは、ルーレットテーブルへ行って見ているだけにしよう!」


 俺は、ルーレットテーブルで1時間ほど賭けもせずに見続けていた。

 女性ディーラーは、俺を見るが、何も賭けないので不思議に思っているようだった。

 ここから俺の大追撃の勝負が始まるのだ。

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