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枕の下に 希望の上に(5)

アースカラー家族

僕は散々

親不孝をしてきた

だから

何か恩返しをしようと

思った

歳を取るたびに

そんな考えが浮かんで

消える事なく貼りついて

いつの間にか

帰らなくなった家に

小さな気持ちと

僕自身が作れた家族で

帰ったんだ

今だに飾られた

小学校の頃の絵

自分の子供に

「パパが小さい頃に書いたんだ」

なんて言えている

こんなに幸せな事はないだろう




こんな事を綺麗だと

言っている馬鹿は

居ないだろう

「生まれてきてくれて

ありがとう」

なんて言いながら

その後を有耶無耶にして

感謝を求める

「育てさせてくれて

ありがとう」

それは特定の人達だけの

言葉なんかじゃない

誰かが望んで

誰かが産まれて

誰かが大切に育てて

誰かが大人になる

それを納得した上での

お互いにありがとう

聞こえる世界で

あって欲しい




僕は散々

親不孝をしてきたらしい

だから

これからも親不孝をしようと

思った

年が経つにつれて

そんな考えが浮かんで

消えないように温めて

いつの間にか

帰らなくなった家

燃やしたい気持ちと

僕の時間が壊れていた結果

返したいんだ

今だに変わらない

酒ビンの数々が散らばる部屋

シワが増えた顔に

「僕がお前を殺してやる」

なんて言えている

こんなに幸せな事はないだろう




こんな事を汚いと

言っている馬鹿は

居ないだろう

「生まれてきてくれて

ありがとう」

なんて言いながら

その後を有耶無耶にして

感謝を求める

「育てさせてくれて

ありがとう」

それは特定の人達だけの

言葉なんかじゃない

誰かが望んで

誰かが産まれて

誰かが大切に育てて

誰かが大人になる

それを納得した上での

お互いにありがとう

聞こえない世界なら

壊して欲しい




消えてしまう物があるなら

口から出して

忘れないようにしたら良い

ある日突然

わからなくなる事はあっても

見えているなら

それで良いんだ

失敗するかもしれない

そんな怖さは

誰にだってある物だから

失敗した先に手にする物が

なるべく綺麗であるように

背中を支える事を考えてあげて

大切にするというやり方が

お互い

繋がらない日だってある

「その内わかる」って言いながら

一生わからない事だってある

有耶無耶にしないで

声に出して

お互いのその一言で

本気になれないなら

家族として

生きていない




こんな事を綺麗だと

言っている馬鹿は

居ないだろう

「生まれてきてくれて

ありがとう」

なんて言いながら

その後を有耶無耶にして

感謝を求める

「育てさせてくれて

ありがとう」

それは特定の人達だけの

言葉なんかじゃない

誰かが望んで

誰かが産まれて

誰かが大切に育てて

誰かが大人になる

それを納得した上で

お互いにありがとう

聞こえる世界で

あって欲しい

聞こえる世界で

あって欲しい




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