scene:113 薫の転移と金毛の魔物
工場跡地に有る転移門近くに依頼主である病院の車が停まり、中からストレッチャーに横たわる患者が降ろされた。患者は小学生くらいの少年で、遅発性ウイルス感染症で入院している大企業の御曹司である。
少年の両親らしい者が心配そうに息子を見守っている。伊丹は彼らの傍に近寄り自ら押して来たストレッチャーに患者を乗せるように指示した。
「病院のストレッチャーじゃ駄目なんですか?」
付き添って来た担当医が伊丹に尋ねる。伊丹は当然とばかりに頷き。
「転移門の近くで静電気の嵐のようなものが発生する場合が有るのでござる。故にこちらの金属を一切使用していないストレッチャーに乗せ替えて貰いたい」
「判りました」
患者を伊丹が用意したストレッチャーに乗せ換える。そのストレッチャーのマットの下には大型のスーツケースのようなものが付いており、その中には薫が入っていた。
自衛官により警備された転移門まで移動する。転移門が現れる場所は鉄柵で仕切られており、銃を持った五人の自衛官が眼を光らせていた。鉄柵に一つだけある扉の前で時間を待つ間、両親が心配し伊丹に質問を始めた。
「向こうでの受け入れはどうなっているんですか?」
母親が顔を青褪めさせ尋ねる。事前に説明はしてあるはずなのだが、異世界に一緒に行く伊丹に確かめたいらしい。
「異世界には医師二人が待機しており、迷宮都市の趙悠館と言う宿泊施設で療養する手筈でござる」
少し口調はおかしいが、落ち着きのあるダンディな伊丹は両親に安心感を与えたようだ。
「向こうの転移門から迷宮都市まではどうやって僕を運ぶの?」
患者の大田加那多は一歩も歩けないが意識は有る。患者の質問に伊丹は答える。
「現地人の手伝いを頼む予定でござる。知り合いの猫人族が担架で運び、我々が警護を致す」
「猫人族……猫の人か早く見たいな」
ミッシングタイムが訪れ転移門の光が現れた。伊丹はストレッチャーを押し鉄柵の扉を抜け転移門の中に進んだ。患者に付き添うのは伊丹と母親だけである。
初めは患者だけを転移させる予定だったのだが、どうしても心配な母親が同行すると言い出し依頼主である病院の承認の上、同行する事に決まった。父親も行きたいと言っていたが、大企業の社長となると長い休暇を取れないらしい。
転移の瞬間、伊丹は患者を両腕で抱えるような体勢を取る。母親は相変わらず青褪めた顔で息子の傍に寄り添っていた。
一瞬だけ意識を失った後、伊丹は異世界に転移したのが判った。
「イタタタ……変な体勢でストレッチャーから落ちたから頭を打っちゃった」
聞き慣れた薫の声を聞いて、伊丹は計画通り薫も転移したのが判った。腕の中には患者が気を失っている。そして、もう一人傍に誰か居るのに気付いた。
転移門の光が消えたのを確認した俺は、伊丹さんと薫に話し掛けた。
「今のうちに着替えてくれ」
二人に服と装備を渡す。伊丹さんと薫は素早く着替え、患者と母親の様子を確かめる。気を失っているだけのようだ。
夜が明け、手伝いを頼んだリカヤたちが来るのを待って患者と母親を迷宮都市へ連れて戻る予定である。
日が昇り暫く時間がたった頃、猫人族の娘たちが来た。
「アッ、カオル様だ」
ルキが薫を見付け、ダダッと駆け寄ってぴょんと薫に抱き付いた。
目を覚ました患者と母親は目を丸くしてルキたちを見詰めている。初めて見る猫人族に驚いているのだろう。二人は薫が一緒に転移した事に全く気付いていなかった。どうやら案内人の一人だと思っているようだ。
薫は久し振りに会ったルキたちの変わらない姿に微笑みを浮かべている。
少し休んでから、リカヤたちが持って来た担架に加那多を乗せ迷宮都市へ向かった。
趙悠館に到着すると薫が完成間近の建物を見上げ声を上げる。
「凄いわね。趙悠館がほぼ完成してるじゃない」
外観は完成しており内装だけが終わっていない状態だった。『へ』の字形をした建物の外壁は白い漆喰で塗られており、意図的に組み込まれた筋交いとのコントラストが鮮やかで風情のある建物になっていた。
患者と母親は完成しているA棟の一階の部屋に宿泊して貰う事にした。後は医師の二人が面倒を見るだろう。
その日の夜は伊丹さんと薫、それにアカネさんを呼んで相談をした。特にアカネさんには今後の事も含めた相談も有るので食堂の仕事はおばちゃんたちに任せて来て貰った。
趙悠館のA棟とB棟の接合部分にある食堂が完成したので、仮設の食堂は趙悠館へ移っており、元の食堂はガランとした空き家状態になっている。そこにアカネさんを含めた日本人に集まって貰った。
「アカネさん、今日は大事な話があって来て貰いました」
現在のアカネさんの立場は中途半端なものである。案内人見習いとして仕事をしているが半分は研修である。完全に俺たちの味方という訳ではなく、JTGの一員という事で働いている。
アカネさんも馬鹿ではないので、俺たちが幾つかの事をJTGに秘密にしているのを気付いているようだ。中途半端な状態は危険であると判断しアカネさんをこちら側に取り込むべく交渉する事にした。
「JTGに秘密にしているのは何故か教えて下さい」
アカネさんが秘密にしている訳を訊いて来た。
「理由ですか……JTGと言う組織が危ういからです」
俺の言葉にアカネさんが首を傾げる。
「以前、アカネさんと行動を伴にした加藤大輝を覚えていますか?」
アカネさんは顔を顰め頷いた。大物代議士である加藤大蔵の息子である大輝は実力もないのにJTGの幹部候補になり、現在は東京にあるJTG本部で幹部研修を受けている。
「あの男がどうかしたの?」
「今度、奴は調査部の課長補佐になるようです。どう思います」
あんな男が課長補佐になるとは……JTGの組織が健全ではないと判る。そして、政治家加藤大蔵の実力が思っていた以上に大きいのにアカネは気付いた。
「加藤大蔵はJTGのトップに自分の子飼いの者を送り込み、JTGを私物化しようとしています。もちろん、それに対抗しようとしている者も居るので、完全な掌握は無理でしょうが、我々が発見した情報や技術を正当な報酬も無しに奪われるかもしれないと危惧しているんです」
アカネさんの顔に暗い影が差していた。アカネ自身も日本で様々な噂話を聞いており、俺の話が根も葉もないものではないと感じているのだ。
「危惧している事と言うのは例えばどんなものなの?」
「例えば、俺が所有している言語知識を秘めている知識の宝珠です。その値段を決める時に圧力が掛かり一個が三〇万円という安い値段で一括購入する話が起きたそうです」
アカネさんが呆れたような顔をする。一瞬で異世界の共通語を習得する夢の様な魔道具なのだ。それを三十万円ポッチでJTGは買い叩くつもりだったのかと呆れる。
「それに東條管理官から聞いたのだけど、転移門対策委員会の委員長に就任した加藤大蔵は、各国の強硬派と連絡を取り、異世界の国と交渉し租借地を得ようとしているらしい」
「租借地を得ても、異世界に送り込める人間の数なんて限られているのに、加藤代議士は何を考えているの」
俺は肩を竦めた。それ以上は東條管理官にも判っていないのだ。だが、奴らは何かをする為に資金を集めているらしい。知識の宝珠もそうだが、異世界で金になるものを集めオークションのようなものを設立している。
今は異世界の国と交渉するのは早いと各国は考えているが、オーク社会の偵察の結果、各国の政治家がどう考えるか判らない。中国などはミッシングタイム毎に五、六人の兵士を送り込み、異世界で鍛え始めていると言う噂がある。
「そんな加藤がJTGに強い影響力を持ってるんだ。JTGを信用しろと言うのが無理だよ」
アカネさんは益々暗い表情になる。
「ミコトさんはどうしようと思っているの?」
俺は考えている事を少しだけ話した。迷宮都市にしっかりした基盤を作り、活動範囲を広げつつ魔法や魔粒子について研究するつもりだと。
俺はアカネさんに自分たちの仲間になるか訊いた。
「判ったわ。ミコトさんや伊丹さんは信用しているの。仲間に入れて」
これでアカネさんは正式に仲間となった。彼女にも躯豪術を教えてやらなきゃと俺は考えた。
翌日、薫は戦いの勘を取り戻す為に伊丹さんと模擬戦を行い、俺はオリガとルキを連れ魔導寺院へ向かった。魔導寺院ではオリガの魔法適性を調べる。
オリガに神紋の扉を順番に触るように指示する。
「ルキもやりゅ」
オリガが初級属性の神紋から扉を触れて行く。『灯火術の神紋』『湧水術の神紋』『土砂導術の神紋』『疾風術の神紋』は反応し神の名が記されたプレートが光った。
オリガは第一階梯神紋のほとんどに適性を示した。ルキも同じでほとんどに適性を示す。
「オリガちゃんと一緒だにゃ」
オリガとルキが手を取り合って踊るようにしてはしゃいでいる。
「ルキちゃんは新しい神紋をしゃずからないの?」
「ルキはカオルしゃまと同じふうじんりゃんぶが欲しいの。だからお金が貯まるまでがまんすりゅ」
次に第二階梯神紋を調べると『調教術の神紋』『治癒回復の神紋』『魔導眼の神紋』に適性を示す。他にも幾つか適性を示すが、俺が知りたかったのは先の三つの神紋である。
迷宮都市の魔導寺院には無い神紋が王都の魔導寺院には有る。次にオリガに取らせようと思っている神紋もそういう神紋で、その適性を持つ者はオリガが適性を示した三つも適性を示したと魔導寺院の資料に書かれていたのだ。
これでオリガが目当ての神紋に適性がある可能性が高くなった。後は魔光石を手に入れ、魔力供給装置を作製し魔導飛行バギーが完成させ王都に行こう。
因みにルキは『風刃乱舞の神紋』に適性を示し大喜びした。
翌朝早くから勇者の迷宮へ伊丹さんと薫と一緒に潜った。第十一階層へ直行する階段を下り砂漠エリアへと進む。魔光石は第九階層と第十五階層に有ると迷宮ギルドの職員から教えて貰ったので、今回は第十五階層を目指す事にした。
第十五階層には浄化系魔法薬の材料となるジュレウル草があり、それの採取を医師の鼻デカ神田に頼まれたのだ。今度の患者には浄化系魔法薬が必要なのだと言う。
砂漠エリアは爆裂砂蛇の居るポイントである。伊丹さんが魔導バッグが欲しいと言っていたので、出来るなら爆裂砂蛇を狩って奴の胃袋を手に入れたい。
「この雰囲気は久し振り。気合が入って来たぁ」
薫はバジリスクの革鎧を装備し腰には神紋補助杖(略称:神紋杖)を差し、予備の武器としてホーングレイブを持っていた。
砂地をうろちょろしている砂漠大鼠を薫が<風刃>で倒しながら進み半分ほど走破した頃、爆裂砂蛇に遭遇した。全長一〇メートルほどの大蛇が大口を開けて襲って来た。
俺と伊丹さんは得物を手に前に出て魔物と相対する。鎌首をもたげた大蛇は高さ三メートルの所に頭が有り、俺たちを見下ろしている。頭がゆらゆらと揺れ、今にも襲い掛かって来そうで怖い。
蛇という生き物には人間が恐怖を抱く何かが有る。特に巨大な蛇に相対すると腹の底から恐怖が湧き起こる。蛇をペットにしているような人でも爆裂砂蛇と向き合えば恐怖を感じるに違いない。
俺は恐怖を押し殺し襲って来た大蛇の頭に<風の盾>をぶつけた。魔法の盾によるシールドバッシュは少しだけ大蛇の頭を押し戻してから耐え切れずに消滅する。
伊丹さんが豪竜刀の斬撃を放ち大蛇の首に傷を負わせる。大蛇は警戒するように横に移動しながら、なおも俺たちを食い殺そうと狙っている。
後ろに居た薫が聞いた事のない呪文を唱えている。新しく開発した応用魔法なのだろう。
「フォジリス・ドノバルス・バゼラルード……<気槌撃>」
大蛇の頭上に大気が集まる流れが発生し空気を圧縮されていく。圧縮し強固に固められた空気が凄まじい速さで大蛇の頭目掛けて落ちて来た。それは巨大なハンマーが打ち下ろされたかのような威力を発揮する。
大蛇の頭に命中したエアハンマーはその頭を押し潰し脳にダメージを与えた。大蛇は脳震盪を起こしたようでクタッとする。
<気槌撃>の真価は連撃が可能な点である。上空では大気の流れが止まらず次のエアハンマーを用意している。二撃目を放とうとする薫を俺は止めた。
「カオル、ストップ。伊丹さん<鎮静>で麻痺させてくれ」
「承知したでござる」
伊丹さんは呪文を唱え始める。俺は爆裂砂蛇の復活を警戒しながら魔物を見張る。
薫は何故止められたのだろうと首を傾げていたが。
「アッ、そうだ。死ぬと爆発するんだった」
薫は今になって爆裂砂蛇の特性を思い出したようだ。伊丹さんは<鎮静>で爆裂砂蛇を麻痺させた。後は腹を切り裂き胃袋を剥ぎ取る。
蛇腹のように折り畳まれている黒い胃袋を取り出し洗浄してから魔導バッグに仕舞った。この胃袋を使えば、俺が使っているものと同じくらいの容量を持つ魔導バッグが作れるだろう。
少し休憩してから砂漠を進むと小さな爆裂砂蛇がうじゃうじゃと現れた。どうやら爆裂砂蛇の繁殖地が近くに有り子供の爆裂砂蛇が巣から這い出て来たらしい。
「小さいけど爆裂砂蛇だよね?」
薫が自信なさげに尋ねる。俺は蛇皮の模様を確認し『そうだ』と答えた。
「胃袋も小さいそうでござるな。無視すべきだと思いますぞ」
伊丹さんが意見を言った。俺もそうだなと思ったが考え直した。
「いや、出来るだけ多く狩ろう。小さな魔導バッグとかでも使い道は多そうな気がするんだ」
「例えば?」「どのような?」
薫と伊丹さんが同時に尋ねた。
「そうだな。見掛けより大量に入る巾着袋とか。大量の水を入れられる水筒とか」
なるほどと二人は感心する。
その後、三人で十四匹の小さな爆裂砂蛇を狩り胃袋を手に入れた。胃袋は中型リュックほどの容量は有るが、魔導バッグにした場合ベルトポーチ程度に折り畳めそうである。
俺たちは砂漠エリアを抜け、第十二階の岩山がある階層へと下りた。この階層で、薫が張り切った。『崩岩神威の神紋』を元にした<崩岩弾>の魔法でサラマンダーとオーガを蹂躙し魔晶玉を十一個も手に入れた。
そして、第十三階層へ下りる階段を発見した。第十三階層は、熱帯のジャングルのようなエリアだった。背の低い樹木と名も知らぬ草が壁のようになって生い茂っている。しかも全部が緑ではなく紫色なので違和感が強烈である。
ギルドの資料に依ると、ここには様々な虫系魔物が生息しているとあった。特に危険なのが金剛蜘蛛である。ルーク級上位の魔物であるが防御力だけならナイト級中位に匹敵する魔物であり、全長四メートルもある巨大蜘蛛で全身が金色の毛で覆われている。その毛が厄介で金色の美しい毛なのだが、鋼鉄の刃をも撥ね返す強靭な毛で威力の有る武器を使わないと仕留められない。
俺たちは下へと続く階段を探して密林に分け入る。ここでは突撃バッタや足軽蟷螂と遭遇したが幸運にも金剛蜘蛛と遭遇する事なく階段を見付け第十四階層へと下りる。
階段を下りる時、薫が背後の密林を振り返り。
「最後まで金剛蜘蛛とは遭わなかった。私に恐れをなして逃げたのね」
冗談だとは思うが、そう嘯く薫を俺は幾分冷ややかな目で見た。そういう冗談を言った後に酷い目に遭った連中を知っていたからだ。
「これでフラグが立ったな」
俺が告げると薫がまさかと言う顔をする。
第十四階層に下りた。ここも紫色の密林エリアで嫌な予感がした。密林を進み始めてすぐに金剛蜘蛛二匹と遭遇した。俺は非難するような視線を薫に向ける。
「偶然よ。私の所為じゃないわよ」
慌てて否定する薫を見て、伊丹さんが笑った。
四メートルもある化け物蜘蛛二匹は脅威である。この蜘蛛は大きいのに素早い動きをした。
二匹の蜘蛛は俺たちの周りを素早く回りながら、襲い掛かる機会を伺っている。一匹が伊丹さんに襲い掛かる。その毒牙を素早く避けた伊丹さんが豪竜刀の斬撃を放つ。だが金色の毛が邪魔で大きなダメージを与えられない。
「ムムッ、あの金毛は厄介でござる」
伊丹さんが珍しく愚痴のような言葉を零す。
薫が精神を集中し<気槌撃>の準備を始める。俺と伊丹さんは金剛蜘蛛を相手に時間稼ぎの戦いを仕掛けた。躯豪術で魔力の循環を始め邪爪鉈にも魔力を流し込んだ俺は、蜘蛛の足に鉈の刃を撃ち込んだ。だが関節部分も金毛に覆われている為ダメージが分散される。
金毛には魔力を打ち消す力も有るらしく邪爪鉈に秘められている源紋の力も大部分は無効にされているようだ。蜘蛛の足が俺の身体を薙ぎ払おうとする。ステップして躱すが、足の突起が横腹を掠める。バジリスクの革鎧が防いだので無傷だったが危なかった。
「下がって!」
薫の声に俺と伊丹さんは飛び下がる。次の瞬間、頭上のエアハンマーが大気を切り裂いて落ちた。エアハンマーは金剛蜘蛛に命中した途端、魔法が打ち消され圧縮されていた空気が爆発するように膨張する。
エアハンマー本来の威力ではないが、急激に膨張する空気の塊は金剛蜘蛛にダメージを与えた。薫が用意したエアハンマーは九個、それぞれが交互に二匹の魔物に向け隕石のように落下する。かなりのダメージを与えたが、致命傷にはなっていない。
それから少しずつ金剛蜘蛛の体力を削り、一時間ほどして二匹の金剛蜘蛛に止めを刺した。
「ハアハア……きつかった」
「本当よ。こっちが死にそうになった」
俺も薫もバテバテである。伊丹さんも息を荒げている。少し休憩してから魔晶管を剥ぎ取ると大きな魔晶玉が見付かった。最後に金剛蜘蛛の金毛を刈り取り魔導バッグに仕舞う。この魔力を打ち消す金毛は何かに使えそうだ。
2016/3/8 金剛蜘蛛のランク部分の説明を加筆修正
2016/3/10 誤字修正




