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異世界犬妖精 -Demi god of talent-  作者: 亭恵
最果ての樹海の犬妖精
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海兵隊式と地獄の一丁目

今回から一話を少し短めにしてみようと思います。御免なさい。温めに大目に見て頂けると有難いです。

 朝起きたら、身体が大きくなっていました。

 身長的な物が二センチほど・・・・・なんだよう。一応大きくは成ってるじゃんよう。

 まあ、一晩で二センチは前世の感覚から言えば十分驚異なんですけど。他の変化としては、髪と尻尾の毛に銀のメッシュが入りました。後は黒かった瞳に金色が少し入りましたね、光の加減で少し金色に見えます。

 全体的に少しゴージャスに成った様な気がしますね。ステータスも馬鹿みたいに上がってますし。

 とはいえ、以前の様に身体に違和感は無いです。試しに掌打を撃ってみてましたが、勁も問題なく身体を通りました。・・・・少しとはいえ身長とか変わっているんですから、違和感があるはずなんですけど。

 まあ、魔術とか技能才タレントみたいな不思議パワーが働いているんでしょう。試しに朝飯は手の込んだ物を作るとしましょう。出来る限り繊細な力加減が要る物を・・・・・。

希少技能レアスキル【精霊の味付け】LV.5MAXを獲得した。

希少技能レアスキル芸術的感覚アートセンス】LV.5MAXを獲得した。

職業【味の鉄人】LV.25を創造した。

職業【主婦】LV.15を獲得した。

「え~と、何だこれ。」

「いや・・・・・少し手を掛けすぎたというか・・・・何というか。」

「食べるのか、これを。・・・少々もったいない気がするのう。」

 本日の朝食は数種類のモンスターの肉を挽肉にして、此処に来る途中で狩った、やたら目力の強い鳥っぽい奴に色々な穀物と香辛料と混ぜて詰め、照り焼きにして周りを野菜等で飾り付けました。各種ソースも用意してあります。・・・少々飾りに凝りすぎて、どこかの前衛芸術みたいになっていますね。

 いや、どれだけ繊細な作業が出来るか試したかっただけなんですが、余りに思い通りに動く物で少々調子に乗りました。反省はしてない!!

 と言うわけで、作品は後でスタッフが美味しく頂きました。

「いや、スタッフって何じゃ。・・・・・・・ガツガツガツ。」

「ガツガツ・・・・気にするなハム殿、イセカイの知識とかで時々妙なことを言うのだクロエは。・・・ガツガツガツ。」

「モグモグ・・・もう少し、ゆっくり食ませんか。」

「無理。」

「ワシ、ネズミじゃぞ。お上品な食べ方なんぞ知らんわい。」

(・・・・とりあえず自分の食べる分は確保しておきましょうか。)

 結局、料理は綺麗に食いつくされ。最後の一切れを巡ってネズミと骸骨が醜い争いを繰り広げて朝食は終わるのでした。



 朝食後、まったりしながら今後について話し合います。

「さてと、ハムさんは今後どうします。此処に住み続けますか?それとも私達に付いて来ますか?」

「まあ、此処にいても暇じゃし、御主に付いて行けば旨い飯に有り付けそうじゃ。付いて行くとしようかのう。」

「飯目当てかい!」

「じゃあ、此処にある本は持って行っても大丈夫ですね。」

「ああ、構わんが。どうやって持っていくんじゃ?アイテム袋とかにも全部入らんだろう?」

「確かに、本は一つの種類として数えられますから、普通のアイテム袋には十個しか入らないですが・・・フッフッフ。まあ、見てなさい。」

 前に【時空間魔術】で作った亜空間を開き、それから【念動】で本を片っ端から放り込んでいきます。おお凄いですね。例えるならブラックホールとか、詮を抜いた浴槽とか、そんな感じです。数百冊の本が、ものの数秒で亜空間に吸い込まれてしまいました。

「・・・・これは凄いのう。」

「ええ、便利ですねえ時空間魔術。容量は、ほぼ無限ですよ。」

「・・・いいのう。ワシにも使えないかのう。」

「【伝承】使えばイケるんじゃないですか。訓練は必要でしょうが。」

「おお、そうか!!なら後で教えてくれんか!!」

「別に構いませんが・・・・。」

「ク・ン・レ・ン・・・・?」

 って、スーさん。何故に顔が真っ青になっているんですか。何ガタガタ身体揺すってるんですか、骨同士がぶつかって五月蝿いですよ。

 ・・・って大丈夫ですか?顔が青を通り越して白になって・・いや元々、骸骨だから白いですけど。

「辞めとけ!!!死にたいのか!!!」

 ・・・いきなり何言ってんですかこの人。

「コイツの訓練で何度死にかけたか!!一切加減って物が無いんだ!!一歩間違え無くても死ぬぞ!!!!ゲフウゥ。」

 とりあえず、首筋に手刀を撃ちこみ大人しくさせます。


技能スキル【意識切断】LV.5MAXを獲得した。


全く、きちんと死なない様に手加減してますって。よっと。


技能スキル【気付け】LV.5MAXを獲得した。


「はっ!!私は何を・・・・・。」

「・・・・・スーさん。自分の訓練に大分文句があるようで・・・・。」

「・・・・ええっと。・・・いやね。・・・・・もう少し、手加減とかして下さると、お姉さん助かるかなって。」

「そういえば、スーさん一応女でしたっけ。骨なんで性別を忘れてましたよ。」

「まあ、その、少々情けなくはあるんだが。」

「ああ、スーさんが弱いから忘れてましたけど、この世界の設定じゃあ女の方が力も魔力も上なんでしたっけ。それも、すっかり忘れてましたよ。」

「・・・そこまで弱いのかのう。」

「そうなんですよハムさん。弱いくせに訓練が嫌い。全く駄目な子ですよ。」

ハムさんは自分の方とスーさんの方を何回か見比べて・・・・。

「そうじゃのう。」

 同意してくれました。やっぱりそうですよねえ~~。

「てめえええ。ネズミ!!!心配してやったのに裏切りやがったなあああああ!!!」

「所詮、世の中弱肉強食。まあ、クロエ殿に付いた方が色々得じゃろうし。」

「お前なんて地獄の訓練で死んじまえ!!!!」

「いや・・・・地獄というのは流石に言いすぎじゃろう。」

 ・・・・・・むう。ホントのことでも、その言い方はカチンときた。

「・・・・・・そうですよ。」

 ギャーギャー言い争っていた二人がビクッとなって、こちらを振り返ります。何顔青ざめてるんですか。コワクナンテナイヨ、フフフフフフフフフフ。

「あの程度で地獄だなんて・・・・・そんなこと無いですよ。(ニッコリ)」

「あ、あの程度?」

 いやだなあ、何震えてるんですか。ウフフフフフフフフフフフ。時空魔術で村とこの場所を繋げます。空間に穴が開いて家の前につながりました。

「村に帰ったら本物の地獄を見せてやりますよ。」

「「ヒイイイイイイイイイイイイ」」


職業【鬼軍曹】LV.62を創造した。

特殊技能スペシャルスキル【海兵隊式訓練術】LV.5MAXを創造した。

職業【名講師】LV.10を創造した。

特殊技能スペシャルスキル【誰でも分かる魔術~明日から君も魔術師だ~】LV.5MAXを創造した。

特殊能力スペシャルアビリティ妖精の道フェアリーロード】LV.5MAXを創造した。 


 30分後。

「オラオラア!!防がないと死ぬぞ!!!!必死に防げ!!!!」

「「サー、イエッサー」」

「声が小さい!!!!威力あげるぞ!!!」

「さ、さすがに無理じゃろう。」

「そ、そうだぞ魔力がもう・・・。」

「黙れえええええい!!口答えをするな!!!!!!返事はサー、イエッサーだ!!ぶっ殺されたいのか!!」

「「サー、イエッサー」」


1時間後。

 ボロボロになった二人に回復魔術を掛けます。・・・チョットやり過ぎました。

「・・・・いや、ホントすまんかった。・・・・・・・地獄はあったんじゃのう。」

「いや・・・・。私も火に油注いじゃったみたいで・・・・・・・。」

 ・・・・・まあ仲良くなったみたいで良かったです。・・・・昼飯は少し美味しい物でも作りましょうか。


 
















 



三月中にもう一話投稿したいと思っています。出来るでしょうか?出来なくても大目に見て下さい。すいません。

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