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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

NOVA

作者: 藤白竜胆
掲載日:2010/11/27


いつか人は死ぬ。



―――万物に平等に―――




ねぇ、あの星は…いつまで生きるの?

ねぇ、この星も…いつまで?



…新星…

一瞬だけ、生まれて、そして死ぬ。


死の一瞬だけ…知らせるように、生きた証を…儚く…光ってみせて。


私も、あの新星のように…輝けるのかな?




『…ノヴァちゃん、眠れないの?』


「ぁ…シスター…」


『まあ…新星ね?あなたの名前とおんなじ。…もう少し早くくればちゃんと見れたのに、残念だわ。』

「また、きっと…うまれて消えていきます。」


そっと硝子越しに、闇夜に浮かぶ星を見上げた―――。






「…ゴホッ…ゴホ…っ!!」『ノヴァちゃん!!』


青ざめたシスターが、いつものように介抱してくれる。吐き出された血を見るのは何度目?


もう…生きても死んでも同じ…。死んだら、父さんや母さんに逢えるかな…。




目を瞑れば、そこは暗闇。



一ヶ所がぐにゃりと歪み、一人の男の子がカタチを現す。


…ああ…知っている。なんて懐かしい…


『…シャドウ…』


黒髪に碧い瞳。そっと微笑む姿…初めて見た、成長した弟の姿…。


近づこうとすると、彼は“来るな”と首を振る。



オレンジ色の瞳が哀しげに揺らぐ。


…“まだ生きろというの?”と。


もう、いいじゃない。あの時、私に生きろといってあの場所から押し出して…

一緒に生きたかったのに、キミは生まれてこなかった。

あの方が…私達を一緒に母に宿したというのに…運命は冷酷。



“生きたかった…

けど、ノヴァに…ボクの姉さんに、誰よりも生きてほしかったんだ…”



ああ…そうだ…。忘れていた…彼が、誰よりも私が生きることを望んでいたことを…。


この想いをたよりに、生きてきていたのに。


どうして見失っていたのだろう…



私の想いを悟ったかのように、シャドウは笑顔をむけると、ある方向を指差す。



光の…命の扉。


いつか…一緒に開いた、あの扉。


きっと開けたら…もうシャドウには逢えない。でも…。彼に後押しされるように、そっと扉のむこうへと歩きだした…。

作者が一時期、どうしても鬱から抜け出せなかった時期がありました。


その時に、ふと思い浮かんだ情景(夢だったかも?)です。


7歳くらいの痩せこけた少女が、瞳にもう一度命の灯を宿した瞬間、涙がとまらなくなりました。

自分が、思い出せるようにと、文に認めた所存に御座います。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 全体的な雰囲気が神秘的というか朧げというか儚げで好きです。読んでて不思議な感じがしました。 [気になる点] 扉をくぐった後の主人公のその後が見たかったです。個人的に気になったんで。
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