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追放された人間は、最強獣人に囲われ溺愛される 〜世界の歪みが見える僕は、人の街では生きられませんでした〜  作者: ちび太


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12/39

衝突

読んでいただけると幸いです

 最初の一撃は、

 森を焼いた。


 獣人領の外縁で、

 火柱が立ち上る。


 木々が爆ぜ、

 地面が抉れる。


「……始まったな」


 城の高台で、

 ザイードが低く呟いた。


 風に混じる、

 焦げた匂い。


「王に伝えろ」


 影が走る。



 城の奥。


 リオは、

 遠くの衝撃を、

 身体で感じていた。


 胸が、ざわつく。


 歪みではない。


 だが、

 世界が乱暴に揺さぶられている。


「……魔術……」


 誰かが、

 この場所に向けて、

 力を振るっている。


 それだけで、

 十分すぎるほど、分かった。



 ガルドは、

 城門前に立った。


 背後には、

 迎撃配置についた獣人たち。


「境界線は越えさせるな」


 短い命令。


「殺すなとは言わん。

 だが、深入りはするな」


 ――追い返す。


 それだけが目的だった。



 人間側の第二波が来る。


 雷撃が、

 森を裂く。


 獣人の前衛が吹き飛ばされ、

 地面を転がる。


「――来るぞ!」


 咆哮とともに、

 獣人たちが突撃する。


 剣と爪がぶつかり、

 魔術障壁が砕ける。


 血が飛ぶ。


 悲鳴が上がる。


 だが、

 獣人側は引かない。



 ガルドが、

 一歩、前に出る。


 それだけで、

 空気が変わる。


 王の魔力が、

 大地に重くのしかかる。


 魔術師たちの詠唱が、

 一瞬、詰まる。


「……っ、圧が……!」


 火球が、

 逸れる。


 雷が、

 地面に吸われる。


 打ち消しているわけではない。


 ただ、

 通りにくくしているだけ。


 それが、

 王の威圧だった。



 城の中。


 リオは、

 窓辺に立ち、

 遠くの戦場を“見て”いた。


 歪みではない。


 だが、

 魔術が放たれるたび、

 世界の輪郭が荒れる。


 それが、

 痛い。


「……やめて……」


 無意識に、

 歪みを抑える。


 戦場の周囲で、

 魔術の余波が、

 わずかに和らぐ。


 誰にも気づかれない程度に。



 人間側の指揮官が、

 歯噛みする。


「押し切れない……!」


「獣人王が出ている。

 これ以上は損耗が――」


 判断は、早かった。


「撤退!」


 角笛が鳴る。



 獣人たちは、

 追わない。


 境界線で足を止め、

 武器を下ろす。


 それだけで、

 十分だった。

ガルド強すぎ 

なに!?あの王の威圧だけで敵の攻撃が弱まるやつ

設定間違えたかな(笑)

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