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いつかつながるその時まで

いつか

 声が消えた。あんなに悲鳴や歓声の声が聞こえていたのに…まぁいいんだどうせ彼がいないのだから。ここからは誰にも縛られない私だけの時間だから。まずはどこに行こうかな。そうだな、まずはここから一番近いコンビニでも行こうかしら。それにしても静か、まるで深夜の街中みたい。こんな風に歩くのなんていつぶりだろう。あの日から仕事が忙しくて全然家にも帰れなっかたし、人の目もあったし。でも、今はそんなものないから自由でとってもいいわね。 

 久しぶりにこの町を歩くと結構遠く感じるな。学生の時なんてすぐ着いたのに。あの時は彼もいたからしゃべっているときにはもう着いていたんだよな。

 そんなこんなで着きましたよっと。何買おうかな、な~んて言っても誰もいないからそんな事しなくてもいいんだけどね。それじゃあ勝手におにぎりとパンと飲み物をもらっていきますよ~って全然置いてないじゃん。それもそうか今日は歌姫のライブがあったんだから。仕方ないけど適当な駄菓子でも持っていくか。

 さてと、じゃあここからは思い出巡りと行きますか。

 まずは、初めてのスタジオに行こうかな。初めて動画を撮るときは緊張したな。彼と私しかいないのに誰かに見られているような感じがしてうまくできなくて何度も取り直したっけな。お、着いた着いた。懐かしいな。さすがに中は色々変わっているか。しょうがないけどちょっと寂しいな。まぁ、勝手に使ってただけだし。少ししか使わなかったけど。

 次は、学校に行こうかな。ここから始まったんだよな。彼と初めて会ったときの印象なんてそこら辺にいるオタクって感じがしてちょっと苦手だったんだよな。まぁ、アレがあったおかげで今があるんだけどね。よし、あの人の部室に行くか。

 彼の部室なんてフォルダーしかなくてあんまりおもしろくなかったけど。彼の写真はとっても綺麗で何より映っているものすべてが生き生きしてて見てて楽しかったな。そのせいでいろんなとこに行ったんだよな。青春してたな。

 もうそろそろ私の時間も無くなってきたことだし最後にあそこに行こうかな。ここから行くには遠いけど学校に止まってる車を借りていけばいいか。じゃあ職員室に寄ってと。

 

 夕暮れ時に一人の女の子が崖のふちにたたずむ。ある人から見たら自殺しようとしているように見えるかもしれない。ある人が見たら悲しんでいるように見えるかもしれない。そのどれでもなく彼女は彼女の思い人との思い出の地を懐かしんでいるのだ。誰もいなくなったこの地で。彼女は覚悟を決める。自分が次に進まなくてはいけないことに。そして最後に一言言ってこの地を去った。「愛している旗本」

なんかの作品の後日談みたいなもの

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