表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/49

現状の把握

 お、お、お、落ち着け~。落ち着け、俺。まずは現状の把握が先だ。見たこともない動物がいたことからここは元々俺のいた世界じゃない可能性が高い。

 たぶん異世界か別の惑星に違いない。俺は次に五感の確認をしてみた。

 俺の体は空気になっているはずなのに、視覚がある。目がないのに見えているのはなぜだ?

 蝙蝠の様な音波を出してエコーみたいに感じているのか?いや、違うな。それじゃ色まではわからないはずだ。

 体全体が目の様な感じになっているのか?でも、それならば360度視角が見えててもおかしくないはずだ。

 今の俺は人間のころの様に180度くらいの視角で見えている。

 むむむ、と考えてみるが、考えがまとまらない。視覚は一旦ここまでにしよう。


 次は嗅覚だ。人間の時の感覚で空気を吸ってみるが、うん、匂いがしない!! 嗅覚なし。

 次は聴覚だ。心を落ち着かせて目を閉じてみようとするが、瞼がないので意味がない。

 気持ちを切り替えて人間の時の様に耳を澄ましてみる…木の葉同士が風に吹かれて擦れる音が聞こえる!どうやら聴覚はあるみたいだ。

 次は触覚だ。樹に触ってみると、うん、なんか触ってるって感触しかない! 一応はあるけど、感度がかなり悪い。そして最後に味覚だ。

 水たまりの水を啜ってみるが、たちまち体から水が落ちていく。うん、味覚ない! あっと忘れてた。声は出せるのかな~っと人間の時の感覚で声を出そうとしてみる。

 ふ~っと風が吹くだけ……。どうやら声は出せないみたいだ。う~ん、これでこの体の五感に関しては大体把握できたかな~。


 さてと、次は周辺の調査だな。さっきのところに戻ると猪みたいな動物にまた鉢合わせするかもしれない。

 引き続き逆の方向に進んでみるか、この体なら死ぬなんてそうそうなさそうだし、猪が怯えていたくらいだから何かあるに違いない。

 そうして俺は猪が怯えていた方向に向かって移動し始めた。

 どれだけ移動しただろうか、体の大きさが分からないので把握のしようがない。

 ただわかったことは進むにつれて森の樹々がやせ細り、樹の背丈がどんどん低くなっている。森が深くて空があまり見えていなかったので、ここまま進んで行けば見晴らしのいい場所に出るかもしれない。


 そして見晴らしのいい場所に出た。周りを見回すと草原が広がっているのが見える。高さは腰くらいまでの高さかな?比較するものがないのでわからない。

 そして次に空を見回してみると、太陽と同じ恒星が見える、太陽と比べると大きく見えるが、でもこの体だから直視しても失明しないだろう。

 そして恒星から左右に離れた場所に月の様な衛星が一つずつ見える。恒星とこの星の衛星のどっちだろう、俺は少し考えたが、天文学はからっきしだったのでそうそうに考えるのをやめた。

 そういえば今の体が空気だった、空高く飛べないかな~っと思い、背伸びをする感覚で力いっぱい力んでみる。漏らす心配もないしね。


 うぅぅぅうううんんん


 お、少しずつだけど浮いていってる! この調子で森の端の樹の高さまで飛んでみよう。

 そして樹の高さまで浮いて見たところ、猪が怯えた方向に村の様な集落が見える。

 木造の家屋が外周から内周に向かって等間隔で並んでおり、中心に行くほど、大きな家屋が立っているのが見える。

 真ん中に見える一番大きな家屋が村で一番偉い人の家かな?全部で22の家屋が見える。

 よっし。あそこに行けば、この世界のことが詳しくわかるかもしれない。

 俺は村に向かって移動を始めた。第一村人に会えたらいいな~と期待を膨らませながら。



少しずつですが、文字数が増えてく予定です。小説書いている人の凄さが身に染みてきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ