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オアシス

投稿が遅れてすみません。

「つーいたー!」


 マルク達騎士団は砂漠のオアシスに3日かけて着くことができた。

 そのオアシスには枯れ草以外の植物が生えていた。

 騎士団の皆は疲れている中で久しぶりに見る緑に癒されていた。

 本来、3日もかかる道ではなかった。

 途中ミミズの大規模(20体程度)の群れに遭い、戦闘することになった。

 あまりにも多いミミズにマルク達は此方の不利を悟ってダイスロールで強化することにした。

 運が悪いことに失敗(ファンブル)してしまい発狂に陥ってしまった。

 そのカバーにマルクは2D(2ダイス)を振ることにした。

 1D(1ダイス)の狂気を乗り越えたマルクは2D(2ダイス)を振る資格を得たのである。

 この2D(2ダイス)1D(1ダイス)の時より成功時の見返りが多い分、失敗時の狂気は1D(1ダイス)の比ではないのである。

 試しにマルクが実験で失敗を引くまで回してみた。

 すると、一瞬にして発狂し1日寝込んで魘され続けていた。ただ、その時の夢は何一つとして覚えてはいなかった。

 全身にただならぬ違和感と不快感がある程度だった。

 この失敗は失敗(ファンブル)ではない。

 ただの失敗でこの反動がやってくるものであり、騎士団では死者が出ると判断するまで2D(2ダイス)使ってはいけないものとなった。

 それで今回は成功を引いたマルクは発狂の仲間を守りながらミミズを殺していった。

 その戦闘後も発狂メンバーが出たため、今日はその場で野宿しようとした。

 すると、砂嵐が起きてしまった。

 仲間がはぐれないようにそれから1日は身動きが取れない状態になっていた。

 そんなことがあったから。ここまで来るのに3日掛かったのである。


「もうベタベタだよ〜」


「そうね。せっかくのオアシスだし、水浴びしない。」


 汗と血で濡れている皆はすぐにでも身を清めたかった。

 これはダイスロールを回した時に成功、失敗に関わらず襲ってくる欲求だった。


「待て!その前に毒性のチェックだ。」


 マルクが欲求のままにオアシスに入りそうになっているのを声をかけて待ったをかけた。

 それを聞いたヘェイが懐からある紙を出した。


「それってリトマス試験紙?」


「そう、この前その他ガチャで出てきた当たりの一つよ。」


 このリトマス試験紙は酸性とアルカリ性を調べるものではなく、持ち主にとってその液が毒性かどうかを調べるものである。

 無毒なら白、有毒なら黒に紙の色が変化するのである。

 一見一番の大当たりのような便利アイテムように感じるが、このアイテムが塩に負けた理由は使えるかどうか不確かな事である。

 このリトマス試験紙の説明には所持者の対しての毒性を調べるものとだけ書かれていた。

 その毒性が例えば大量に食べないと毒にならないものだったものでも毒として反応するのか判断できていなかった。

 少なくとも少量の塩を溶かせた水に使った時は白のままだった。


「その事から少なくとも参考程度にはなると判断した。」


 結果としては無毒ならその塩水と同等と分かるので使うことにした。

 ヘェイは泉にリトマス試験紙(毒性)を付けた。

 結果は白。

 無毒とは判断できる水だった。


「よし、次は生き物がいるか確認するぞ。」


 今度こそと思い飛び込もうとした皆をまたマルクはストップをかけた。

 このオアシスの泉に水を飲みにきた生き物を狙う肉食性の生き物がいる可能性があった。

 水に濡れた状態で水棲生物を相手にするのはあまりにも危険なので敵対生物が有無を確認出来るまで浸かるのはダメなのである。


「おーい!そっちに何かいるかー?!」


「いや!こっちにもいない!」


「こっちもよ!」


「じゃあ、今度は水に潜って確認する。皆んな!警戒を怠るなよ!」


 オアシスの周りには生物の痕跡はなかった。

 少なくとも砂嵐後に来た生物は自分達以外いない事は分かった。

 後は水中に入って確認するだけである。


「ウオ。頼むぞ。何かいると判断したら無理せず戻ってこい。」


「了解。油断はしない。」


 騎士団の中で水中戦が得意なウオが水中の探索を担当することになっていた。

 そのまま入れたら待ち伏せしている生物に不意打ちを喰らう可能性があるため、ウオが潜る対岸で血のついた服を洗って気を引く事をしていた。

 この泉の透明度は高いため、地上から見える範囲の水中は水底まで見えるものだった。

 だから、泉を潜っているウオもかなりの範囲を見渡せていた。

 ウオは泉に入った瞬間、意識が欲求に持っていかれそうになったのを持っていたナイフで皮膚を切り付けて正気を保っていた。

 これでは囮にしている血の意味を果たせないが、発狂した場合、即溺死になる可能性の方が高いため、それの回避を最優先にする事を潜る前にマルクから言われていた。


 何もいないな。でも、泉にしては深いな。


 オアシスと泉の規模に対して泉の水深が不釣り合いなほど深かった。

 そこに疑問があるが、一番深いギリギリ光が届く水深まで潜ったが、生物の痕跡も血に集まっている生き物もいないため、上がって報告することにした。


「問題ない!何もいない!ちょっ!」


 それをウオから聞いた瞬間、騎士団の皆は服を脱いで一気に泉へ飛び込んで行った。


「キッモチイイー!」


「やっと入れる!」


「危ないだろう!」


 ウオは慌てて潜る事によって仲間にぶつかるのを防いだが、何をするんだっと注意していた。

 でも、欲求を一気に解放している皆はそれが一切聴こえていなかった。


「やれやれ、もう少し落ち着け。」


 マルクもそう言いながら服を脱いで静かに泉に入った。

 これまでの道のりの疲れも汚れも全てが泉に溶け出しているような気分に浸っていた。

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