第9章~質問タイム~前半
しげあき「その前にちょっとトイレな」
彼がそう言うと、皆さんも交代でトイレを済ませました。
皆さんが全員戻って来たところで、待ち侘びていたきらりさんが話し始めました。
きらり「はるみさんってどこで彼氏と知り合ったんですか?」
はるみ「いきなり私?」
きらり「まあいいじゃないですか~、参考までに聞かせて下さいよ」
はるみ「前に合コンで知り合った人を何度かデートに誘ってね、頃合いを見計らって私から告白したのよ」
ある「へ~、凄いじゃないですか」
はるみ「そうしたら、何とかOKしてくれたのよね」
きらり「さすが~、やりますね」
はるみ「参考になるかは分からないけど、私は縁結びで有名な東京大神宮に2年前からずっと通ってたのよ」
きらり「ふむふむ、それでどうなったんですか?」
はるみ「それで、最初は何もしないでずっと神頼みだったんだけど、ある日を境に望みがあるならそれに向き合って個々人で動かなきゃっダメだって悟ったのよ」
きらり「何かが降りてきた訳ですね」
はるみ「そんな大袈裟な事じゃないんだけどね、私なりに思う事があったのよ」
きらり「彼氏さんってどんな方なんですか?」
はるみ「何となく頼りない人なんだけどね、私にはとっても優しいし、有名な企業に勤めているからそこはポイント高いかな」
ある「いいなあ、私も積極的に行動しないとヤバいかも…」
はるみ「誰かの紹介を待っていても仕方がないからね」
きらり「紹介があってもうまくいかない事もあるけどね」
ある「きーちゃん、今はそれを言ったら…」
はるみ「あっ、でもこれは嫌味じゃないですからね」(はつのりさんに向かって)
はつのり「大丈夫ですよ、分かってますって」
ひでゆき「でも、あれからはっちゃんには随分と飲みに付き合わされたけどな~」
はつのり「それを言うなって」
ひでゆき「悪い悪い…」
きらり「ところで、お相手の方はお幾つなんですか?」
はるみ「今年で29歳なんですよ」
まさき「合コンでは付き合う可能性は低いと思っていたけど、それなりにうまくいったんですね」
はるみ「それについては今日も考えてあるのよ、まだ言えないけどね」
ひでゆき「合コンの最後に告白タイムとか?」
はるみ「当然それも考えてあるけど、あとはお楽しみでね」
はるみさんの出会いについて数人で話し込んでいた一方で、りえさんとしげあきさんの会話にかなえさんが割り込むという事が続いていました。
ひでゆき「OKでしょう!じゃあ、次に質問をしたい人は?」
しげあき「は~い、は~い」
けいすけ「分かったから早く言えよ」
しげあき「やっぱ、りえっちって言うからにはエッチなの?」
けいすけ「なっ、お前何言ってんの!」
ひでゆき「確かに俺は答えにくそうな質問でも即答とは言ったけどさ…」
けいすけ「ボツって事で、無理して答えなくていいよ」
りえ「別に私は大丈夫ですけどね、はるみさんも答えていましたから」
けいすけ「どうする?」
きらり「せっかくだし、ちょっとだけ聞きましょうよ」
けいすけ「まあ、ちょっとだけって事なら…」
かなえ「そういうの嫌いですから~、で誤魔化してもいいからね」
しげあき「ではどうぞ~」
皆さんは、りえさんに注目していたものの、どうせつまらない事を言って即終了だと考えていたのでしょう。
自分も、せいぜいパンチラをしたとかソフトな話なんだろうと思っていました。
りえさんは、少しの間何を話したらいいのか考えていました。
それが閃いた時、グラスに残っていた緑茶ハイを一気に飲み干しました。