第8章~5人目の女性メンバー
女性5「あの~、かなえさんという方のテーブルはどちらになりますか?」
店員2「はい、向こう側にある12人掛けのテーブルになります」
女性5「分かったわ、ありがとう」
(グラマラスな女性がキョロキョロしながら皆さんが居るテーブルに近付いて来る)
きらり「あっ、やっと来たみたい、こっちこっち!」
女性5「はあ、はあ、はあ、はあ…」
きらり「りえ~、何してたの?遅いよ~」
りえ「ごめ~ん、駅までは順調に来たんだけど、トイレが混んでいて着替えに時間が掛かっちゃった~」
きらり「えっ、何に着替えたって?」
(男性陣に向かってスカートを撒くりながら)
りえ「ジャ~ン、今日は黒い網タイツを履いてきました~」
(スカートを太ももの途中迄上げたところで)
りえ「網タイツはここまでなんですけどね~」
男性陣「おおっ、何かエロいね~」
しげあき「網タイツ履いてこんなにも息が荒い人って初めて見たわ~」
りえ「へへ~、まあね!今日は男の子達が来るって聞いて気合いで走って来ました!」
きらり「もうっ、りえっちは誘惑し過ぎだよ!」
けいすけ「まあまあ、いいから座って座って!」
はるみ「すいませ~ん、グラスを多めに持って来て下さ~い」
店員1「は~い、ただいま~」
りえ「あっ、私の席はここですね」
(はつのりさんの前の席に座る)
(はるみさんがピッチャーを傾けてりえさんのグラスにビールを注ぐ)
けいすけ「全員揃いましたので、乾杯の前に会費を集めたいと思います」
(けいすけさんは、会費を封筒に入れてから財布の中に捻じ込むと安堵の表情を浮かべます)
けいすけ「乾杯の準備はお済みですか~?」
(は~い、OKです)
けいすけ「それでは、本日2回目の乾杯!」
(かんぱ~い)
その後、けいすけさんを皮切りにスピーディーな自己紹介が行われました。
9人目の自己紹介が終わり、いよいよりえさんの番になりました。
りえ「皆さん初めまして」
りえ「名前はりえって言います」
りえ「あるさんときらりさんとは短大の時にバイトで知り合いました」
りえ「趣味はファッションセンスを磨く事とウォーキングとカラオケかな」
りえ「周りの人からは、りえっちと呼ばれています」
りえ「年齢は23歳です」
りえ「よろしくお願いしま~す」
一同「よろしく~」
(ここからは2人で小声で話し始めます)
ある「ねえ、りえっちさ~、今日は当たりなんじゃない?」
りえ「やっぱそうだよね!一次会だけでバイバイだと後悔するよね」
ある「じゃあ、押していかないとね」
りえ「あるる先輩もフェロモンがムンムンですよ~」
ある「うまくいけばお持ち帰りにされるのも辞さないよね」
きらり「あのさ、私には全部丸聞こえなんですけど~」
りえ「いいのいいの!細かい事は気にしないの!」
(小声の会話終了)
りえ「え~と、奥側からけい君としげ君とひで君で、こっち側はまさ君とはつ君ね、うん、覚えた覚えた」
途中から加入した最年少のりえさんの影響により、場の空気はガラリと変わりました。
それに、自己紹介だけで男性陣の名前を全員把握した事に、とても好感を持たれていました。
その結果、ほとんどの男性陣がりえさんを質問攻めにしました。
合コンが始まってからは、しげあきさんとかなえさんが会話をしている事が多かったのですが、ここでしげあきさんは完全にりえさんに乗り換えました。
りえさんの合流後は彼女が会話の中心になっていました。
彼女の雰囲気に魅了されてか、しげあきさんとひでゆきさんは再び競い合って飲み始めました。
それが故に、元体育会系の2人はすっかり出来上がってしまいました。
しげあき「じゃあ、こっちもサービスするか~」
しげあき「見よ、この鍛え抜かれた筋肉を~」
(シャツを半分位捲って見事に割れた腹筋を見せる)
一同(お~)
しげあき「ひでゆき!お前もやれよな」
ひでゆき「それじゃあ、俺も見せちゃおうかな~」
(勢いよくシャツを捲り上げて大胸筋を見せる)
一同
けいすけ「おい!お前ら飲み過ぎだぞ!もっとペースを落とせよ!」
りえ「そうですよ~、それより何か楽しいお話でもしましょうよ」
しげあき「じゃあ、流れを変える為に皆で質問タイムにしよう!」
ひでゆき「いいね~、答えにくそうな質問でも即答な!」
きらり「いいですね~、じゃあ私から質問させてもらいますよ」
皆さんは、誰にどんな質問が飛んでくるのか予想だにしなかった為、しばしの間沈黙が続きました。