評価が欲しい? でも、あげない★
はい、こんにちは。最近は絵を描き始めたこともあり、FA(※)を描く楽しさに目覚めたおばちゃんですよ。と言っても、楽しさに目覚めただけなんですけどね。別に、絵の才能を開花させた訳ではないのです。
さてさて、肝心のおばちゃんの画力ですが……悲しいことに、未熟も未熟でありまして。半人前どころか、10分の1人前相当の戦闘力しかありません。しかも、描き続けていないと、途端に腕が落ちるポンコツ仕様の不良品だったりします。世の中には絵が上手な人は、いくらでもいるのです。プロになるつもりはないとは言え、ちょっとでもマシになろうと、それなりに絵を描いていたりします。
そんな状況ですから、「ネタはイネが〜!」と暇さえあれば、気になるタイトルを読み漁っております。と、申しますのも……どうしても自作からキャラクターを選定すると、バリエーションの開拓ができないもんですから。FAを描かせていただくついでに、(非常に失礼ですが)絵の練習もしておったりします。そして、「イラスト描かせてほしーなー」と気に入った作品を見つけたら、恥も外聞もなくお願いに突撃していたりするのです。
既に、何人かが被害に遭われていますね。本当に突然のことでビックリさせて、すみません。それでも、皆様快くお付き合いくださるのですから、嬉しい限りです。えぇ、「小説家になろう」の8割は優しさでできてます。
しかしながら、イラストを描くからには何でもいい訳ではありませんでして。やっぱり、イメージと言いますか、情景と言いますか。色んな作品を拝読し、「ビビッとキタァ!」な瞬間や「あっ、今降りてきた」な瞬間があったりする作品をターゲットにしたいのです。そして、面白い作品が沢山あるものですから、ついつい時間を忘れて読み耽ってしまうこともしばしば……。
「あぁ、この作品、とっても面白い! しかも……うん。このキャラクター、とってもいいわぁ。イラスト、描いてみたいかも……」
そうして作者様の情報を確認しようと、「小説情報」を確認するのですが……そこに、おばちゃんのトキメキを一瞬で壊す文章が、「あらすじ」に踊っていることがあるのです。
《評価をしていただけますと、執筆意欲が向上します!》
《評価をしていただけると、表紙入りする確率が上がります!》
……あの、すみません。ここに書くべきは……「あらすじ」ですよね? 作品がどんな物語なのかを紹介する部分ですよね? それなのに……評価のお願い、なんですか? 評価のお願い、どうしてもここに書かなきゃ、ダメ?
その一文を「あらすじ」で見た瞬間、非常に失礼ですが……「無様だな」と漠然と思ってしまいました。えぇ、本当にすみません。ですが、それ以外の言葉が思い浮かばなかったのです。「格好悪い」でもなく、「微妙だな」でもなく「無様」。媚びへつらい、自分の作品に自信を持てずに「評価ください」と、あろう事か見当違いの「あらすじ」に評価のお願いを書いている。これを私は「無様」だと思わずにはいられませんでした。そうして、それまで夢中になっていた作品にも関わらず、静かにブラウザバックするのです。
もちろん、分かりますよ。評価が欲しい、その気持ち。だけど、どこぞの政治家よろしく「あなたの評価で押し上げてください!」みたいなお願いを堂々と「あらすじ」でやらかすのは、個人的には「えっ?」と疑問に思ってしまう時があります。まるで、「評価をもらうためにはなんでもやる」、「評価をもらうために書いてます」と宣言されているみたいで。全てが全て、そうではないとも分かっているのですが。その一文を見た瞬間に、今まで自分が夢中になって読んだ作品は「評価のために書かれた作品だったのかなぁ……」と切ない気分になります。
非常に個人的な意見で申し訳ない限りですけれど、私は作者様が楽しんで書いていると、分かる作品が好きです。流行に乗っている、乗っていないなんて、関係ありません。どんなに評価があろうとなかろうと、面白い作品は面白いし、素敵な作品は素敵です。一生懸命さを感じられる作品はジャンルを問わず、面白いし、素敵。もちろん、そんなのお前が勝手に感じているだけだろと、言われてしまえばそれまでですし、本当にタダの勘違いであることもままあるでしょう。それに、個々の感性という独りよがりなバイアスも思いっきりかかってますし。
そして、この主張もタダの「ワガママ」であり、タダの「独善」であり、どこまでも「自己中心的」であることも、重々承知です。別に、あらすじに「評価のお願いを書いてはいけません」なんて禁則事項はありませんから。あくまでも「あらすじを10文字以上で必ず入力してください。」としか書かれていませんし、他サイトや転用の注意があるだけで、内容についての言及もないように思います。なので、これはあくまで「個人的な意見」であり、「個人的な読書の癖」でしかありません。何の生産性もなければ、何の影響力もないのです。
ですけど、もしちょっぴり「思うこと」があったのなら。「評価のお願い」を「あらすじ」に書くなとは言いませんが、「評価のためだけに書く」のではなく、ほんの少し「楽しく書く」ことを思い出して欲しいのです。ま、まぁ……「評価を貰うために書くのが楽しい」という事であれば、何も言えないんですけどね……。しかも、最近は「あらすじ」でおねだりを見かける頻度も上がっている気がするので、これはこれで効果的なのかも知れませんね。
優しい世界なはずの「小説家になろう」ですが、おばちゃんみたいな天邪鬼も稀にいるのですから、紛れもなく魔境でもあるのでしょう。そんな魔境に彷徨う悪女が1人。気になる作品を片っ端から読み漁り。感動の最中にあらすじに「お願い★」があると、フフ……とニヒルで乾いた笑いを漏らしつつ。おばちゃんは「評価が欲しい? でも、あげない★」と意地悪するのです。
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※)一応の補足だが! 説明しようッ! FAとはファンアートの略である!
他作者様の作品のキャラクターを、二次創作で描いたイラストのことなのだ!
なお、よくFAとセットで使われるIFAは「イメージファンアート」の略でして。
こちらは作品のキャラクターではなく、作者様ご本人をイメージしたファンアートのことです。
いずれも「小説家になろう」ではたまーに見かける用語ですので、もし良ければ覚えておいて下さいまし。
「小説家になろう」の優しさ8割からあぶれた2割の中に、おばちゃんが潜んでおります。
と言いつつ、遭遇したところで害もなければ、影響力もありませんので、ご安心下さい。
なお、私自身は評価は「短編作品」か「完結作品」にしかしていなかったりするので、そもそもの「評価した作品数」があまり多い方じゃないかもです。
はい、本当にワガママですみませんです。