「序章」 古事記とは何ぞや。
《古事記の最低限知っておきたい情報》
日本に現存する最古の歴史書です。
太安万侶と稗田阿礼によって、和銅五年に元明天皇に献上されました。
また、「ふることふみ」や「ふることぶみ」とも呼ばれます。
しかしこの「古事記」という言葉は、編纂当時古い書物を指す一般名詞だったようで、これは正式名称ではないのでは、と言われています。
《内容》
古事記全体では、日本神話の時代から推古天皇までの歴史です。
細かく言うと、古事記は上中下の三つに分かれており、内容はそれぞれ以下の通りです。
・上-序、神話
・中-初代から十五代天皇までの話
・下―第十六代天皇から第三十三代天皇までの話
*ちなみに私が「小説家になろう」で書こうとしているのは上巻の内容のみです。(現時点)
《古事記ができるまで》
中大兄皇子らによる、蘇我入鹿暗殺事件はみなさんご存じでしょう。小学校の社会の授業でも出てくる有名な話題です。入鹿が暗殺されたことを知った蘇我蝦夷は、自宅に火を放ち自害します。その時に、朝廷の歴史書などを保管していた書庫までも炎上してしまったといわれています。つまり、数多くの大事な書物が失われてしまったということです。
いやいやいや。自殺するのは構わんが、ちょっとは考えておくれよ。と、思ってしまいますよね。
当然、朝廷側は困るわけです。後回しにすると、「何となく知っている」という人さえもいなくなるじゃないか。そう思った天武天皇は稗田阿礼に誦習するように命じました。
なぜ稗田阿礼が任せれたのかといいますと、当時阿礼は二十八歳だったにもかかわらず、高い識字能力と記憶力を持っていることで有名だったからのようです。
そしてもう一つ。せっかく歴史書をまとめるのならと、日本中に語り継がれている日本神話もまとめることにしたのです。口で語り継がれてきた日本神話は、時代や地域で異なっていたようですね。何通りも神話があっては、後々訳が分からなくなってしまいます。「これが正式な神話だよ!」とするために、日本の歴史と神話のまとめを同時に始めたのです。
では、太安万侶はどういう立場なのかという話ですが。安万侶は推古天皇に命じられて、阿礼が誦習していた歴史書と日本各地の神話を編纂し、古事記を完成させた人物です。
《色々言われている古事記》
古事記には「偽書説」というものがあります。この説は二つに分かれており、「序文偽書説」と「本文偽書説」です。簡単に言うと、どちらも「本当か怪しいじゃんか」という意見です。
稗田阿礼なんていたか怪しい。
日本書紀とちょっと違う。
官位のない人を舎人として登用するか。
というようなものをはじめとする意見から「偽書説」というものが出ているようですが……。
ぶっちゃけ大昔のことの真偽など知るすべもありませんし、そんな細かいところに拘らなくても良いのでは? と、私は思うのですよ。聖徳太子もいたか怪しいみたいですし。そういうことを言い出したら、いないとされる人だらけになってしまいますからね。
正直、神話ははまる人とはまらない人で、はっきり分かれると思います。しかし、それでいいのです。現代でも同じですよね。映像化された小説や漫画は、「多くの人が」良かったと評価しただけで、全員がいい作品だったとは思っていないんです。原作は好きだけど、アニメや映画やドラマは好きじゃない、という人が出てくる作品もあります。
ただ、自分が微妙だと思ったからと言って、その対象をたたく必要はないし、やめてほしいと思います。
最後は何の話をしているのかさっぱりですが……(笑)
つまり、古事記もアンチと戦っているよということです!(違う)