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第4話 妹は低血圧

「おはよう栗」



「・・・はよ」



 栗は低血圧だからか寝起きは機嫌が悪い。普段からあんまり機嫌が良いわけではないけど、寝起きはいつもブスッとしている。



「栗、朝ご飯もう出来てるから。着替えたら食べにおいで」



 そういって栗の部屋を出ようとすると



「朝はいらないっていつも言ってるでしょ。食欲無いの」


「朝は食べなきゃダメだっていつも言ってるだろ。前みたいにまた貧血で倒れるぞ」



 前に栗が朝ご飯を食べたくないといったとき、普段なら無理してでも食べさせるんだけど、その日は少しイライラして「分かった、明日からもう作らない」といってしばらく作らない期間があった。



 栗が朝ご飯を食べなくなって1週間くらいたった時、栗が学校で倒れたのだ。貧血だったそうで、今までそんなことなかったから、朝ご飯が原因じゃないかとお医者さんに言われた。



 それからは毎日無理矢理食べさせている。朝ご飯を食べるようになってからは倒れたりは一度もしていない。食事というのはやっぱり大切なんだと思った。



「もう倒れたりしないって。あの時はアレの日だったから」


「そうだとしても食べるに越したことはないんだ。栗、ただでさえお前は痩せてるんだから」


「ウザ、もう着替えるから出てって」


「はいはい」




 栗は中学生になってから、生意気になった。反抗期なんだろう。


最近は栗と話してると疲れる。栗は頭はいいから口論になったらしょっちゅう言い負かされる。




 ぼくがややうんざりした顔でリビングに降りると、お姉ちゃんが学校へ行く支度をしていた。


午前7時15分、この時間に家を出ないと間に合わないのだ。



「近江いってきます」


「いってらっしゃい。気を付けてね」



 お姉ちゃんは少し微笑むと家を出て行った。


お姉ちゃんが家を出てから少しして、栗が2階から降りてきた。


 僕は味噌汁を温めなおし、ご飯をよそってやる。自分の分は作ってる最中につまみながら食べた。



「・・・ただきます」



栗がゆっくりご飯を食べ終えると、時刻は7時45分。


僕も学校へ行く準備をはじめ、まだノロノロしてる栗をサッサと学校に送り出し、僕も学校に向かった。

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