突撃!お宅のろけっとがーる! ~002~
それではショートショート劇場2作目です。
やっと、『あの子』が出てきますよー。( ゜Д゜)< ヨウヤクキタカ!!
……――――。
「まだ遠いんですかー? カケルの家は?」
「もうすぐだよ。それと人様の家の塀にのぼるな。人目に付く。あとひな子は飯どうする?」
自由奔放なひな子をたしなめながら、カケルは適当に返事をする。
「昼間のアレがいいです! あれは素敵なお味でした!」
両ほほに手を当て、うっとりとした表情でひな子は言う。
「昼間の……? あー、チョコか。お菓子はちょっとなー。ご飯はちゃんと食べないと」
「アレはご飯じゃないんです?」
「アレは『おやつ』だな。ご飯ってのは、うーんそうだな、もっとこう『栄養』になるやつだ」
「むー……、何が違うのかよくわかりません。カケルにお任せしてもいいです?」
「ほいさ了解。そんな豪華なものは期待しないでくれ。いつもはばーちゃんがご飯を作ってくれるんだけど、今日は俺は一人だからなぁー」
「――ということはカケルの手料理フルコースですね……。いいでしょう。このわたしがカケルの腕をしかと確かめます!」
「はいはい、お手柔らかにお願いしますよ。そしていい加減におまえは塀から降りろ!」
などと、平和な日常?会話を交わしつつ。
うーん、夕飯のメニューはどうするか?ってか家に帰ったらひな子と二人きりか……
カケルはこの後のことを考え始めた。
――そもそも俺はひな子を家に連れて帰って、それからどうする気だ。
ひな子の力にはなってやりたいが『たかだか一介の高校生』に、いったい何ができる。
俺はみんなと違って何の才能もない無力な人間だ。
かといって誰かに頼って迷惑もかけたくない、なるべくは。
とりあえず関係ありそうなじーちゃんには一応連絡を入れるとして……
何がひな子にとって『ベスト』で、俺にとって『最良の選択肢』になる……?
そうこうしているうちに、天ノ原家の白い土壁で塗られた門塀が見えてきた。
最近では珍しい、昔ならではの平屋の日本家屋で、敷地はこの近辺にしては少々、贅沢な広さを誇る。
そのおかげで『にぎやかな家族』が起こしてきた『日常的な光景』も、ご近所様の目に触れることなくやり過ごせたことは少なくなかった。
ひょいっと、身軽に『天ノ原家』に飛び移ったひな子は、
「あれっ? 今日はカケル一人じゃなかったんです?」
「ん? そうだけど、それがどうかした?」
カケルは答える。
「電気、ついてますよ?」
「あれ、消し忘れたかな」
おかしいな。一人で留守番になるっぽかったから学校に出る前にかなり確認したんだけどな……
カケルは訝りながら、もしや空き巣が……?と、嫌な可能性を考える。
泥棒の心配をしているのではない。
うちの過剰なセキュリティが『万が一』の事をしでかしていないか、だ。
「ひな子。そろそろ塀から降りて来い。うちの門番の『目』にひっかかる」
「みたいですね。なんですか、この過剰な配置と量は?」
「昔っからうちは人の出入りが激しいというか、風通しが良くてな」
ひな子にはどうやら、天ノ原家のセキュリティセンサーの厳重さがわかるようで、カケルに向かって飛び降りた。
「っと、危ない。人を着地点にするんじゃない。」
「ロケットは人がいるとこに帰るものよ。ってお母さまは言ってました」
塀から飛び降りてきたひな子を受け止め、えへへーと、相も変わらずの返事である。
「中に何がいるか見えたか?」
と、カケルは先ほどまで敷地の中が見えていた、であろうひな子に問いかける。
「んー、よくわかりませんけど玄関から一メートル程入ったところに人っぽい熱源反応があったりなかったり?」
「便利な目してんだな、てか何、その高性能かポンコツかアバウトな感じ?」
「や、警備センサーの方も気になってたんで。それよりもわたしはおなかがすきましたよ。カケル!」
はいはい、とカケルは返事をし、木作りの丈夫そうな外門をくぐって家の方を見ると、確かに玄関先は主たちを迎えるための光を灯している。
――自分たちが門をくぐる前に点灯してるってことは誰かがいるってことか……? 万が一、本当に何かあれば当局に連絡するか、こちらに害するようなことがあれば非常用のアレを起動させれば……どちらにしろ俺が家を守らないとな。
やれやれ、今日は盛りだくさんだな、とため息をつき、念の為にひな子を自分の後から来るようにと言い聞かせ、カケルたちは玄関までの中庭の飛び石を渡る。
やたらと楽しそうにキョロキョロと、家の様子を見渡している、ひな子の声を後ろ手に聞きながら。
二人は玄関までたどり着き、カケルは玄関の扉とセキュリティ解除を兼ねた鍵をポケットから出そうと探る。と――
バァンッッッ!!
何かが破裂したような音をあげて、玄関の引き戸がすさまじい勢いで開く。
何だ! うちの玄関は自動ドアじゃないぞ!?
カケルはその音に驚き、ひきつった表情のままポケットを探る姿勢で硬直し、開いた玄関先を覗き込むことになった。
「おかえりなさいカケル。どうしたの?こんな遅くに女の子と二人で?」
そこには、――仏の形相で微笑むカケルの『姉』の姿があった。
もう一本くらい寝るまでにUPしたいぞー!"φ(゜Д゜o)
2015/01/11
ぽんじ・フレデリック・空太郎Jr
@お休みサイコー!




